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「Rainbow × Christmas」の会場となったLGBTQフレンドリーホテル「アロフト大阪堂島」

2021年6月の開業とともに大阪観光局によるLGBTQフレンドリー第1号認定を受け、12月開催のGAYパーティ「Rainbow × Christmas」の会場ともなった素敵なホテル「アロフト大阪堂島」をご紹介します。

「Rainbow × Christmas」の会場となったLGBTQフレンドリーホテル「アロフト大阪堂島」


 マリオット系列のアロフトホテルは、北米を中心に世界約200都市に展開しています。最初のオープンが2008年のモントリオールで、マリオット系列(マリオット、リッツ・カールトン、W、シェラトン、ウェスティンなど)の中では最も若いホテルです。ラグジュアリー感よりも、カジュアルでスタイリッシュな溌剌としたイメージで若い世代にアピールしています。
 アロフト大阪堂島は、2020年10月に日本初進出となったアロフト東京銀座に続き、2021年6月に大阪の堂島にオープンしました。開業にあたって本格的なLGBTQ研修を受け、大阪観光局によるLGBTQフレンドリー第1号認定を獲得したほか、店舗内の一部のアート作品でLGBTQのアーティストも起用したりもしているそう。そして今回、ドラァグクイーンやGOGO BOYが出演するGAYパーティ「Rainbow × Christmas」の開催を快く引き受け、全面的にバックアップしてくれました。せっかくなので今回、そんなアロフト堂島に宿泊させていただき、レポートをお届けすることとしました。


 クリスマス・リースのイメージでデコレーションされた玄関を入るとすぐ目の前に、たくさんのプレゼントを積んだ小さなトラックがオブジェとして置かれています。堂島はもともと米の売買をしていた街で、この車は当時米を運んでいたトラック。現在はこのようにオブジェとして再利用されているんだそう。ちょうどクリスマスシーズンでしたので、サンタの横で、たくさんのプレゼントを乗せた「そり」ならぬトラックという趣になっていたのでした(クリスマスといえば赤と緑ですが、ピンク、ブルー、パープルを基調としたデザインになっていたところにセンスを感じさせました)



 また、天井のパネルは、米を売買するときの札の形をイメージした形になっていて、プロジェクションマッピングでオリジナルの映像を映し出しています。地元・堂島の伝統と現代のハイテク技術やデザインが融合しているんですね。素敵です。


  フロントを正面に見て左手の大きな壁にはスケボーがたくさん飾られているのですが、遠目から見ると着物の女性の絵柄になっています。若い方や海外の人にも受けそうですね。


 入って右手奥のバー「Re:mix Lounge and W XYZ Bar」では毎週末、DJさんが回していて、クラブ的な雰囲気が楽しめます。ジャンルは問わず、若いDJさんを起用しているそう。クラブシーンにも貢献している(若いDJを育てている)ところも素晴らしいです。




 「Rainbow × Christmas」の会場にもなった「THE WAREHOUSE」は、ふだんはレストランになっています(朝食をいただきましたが、とても美味しかったです)。健康を意識し、シリアルの種類を豊富に取り揃えているそうです。



 エレベーターでお部屋に向かいます。
 エレベーターを降りると、壁に大阪の地図をモチーフとしたグラフィック・アートが描かれていて、大きく描かれた階数(11階であれば11)に沿って、大阪らしい服装(概ねカジュアルな格好なのですが、たまにヒョウ柄とかくいだおれ人形が混じっています)の恐竜の人がたくさん描かれています。この恐竜の人のキャラクターが、とある性的マイノリティ女性のアーティストの作品なんだそうです。素敵ですね。


 ロフト クイーン(スタンダードなお部屋)。25平米くらいだそうですが、とても広く見えます。壁のアートは、堂島の昔の地図と今の地図を重ね合わせた作品だそう。ゆったりしたソファがあるのも特長で、Wi-Fiが使えるのはもちろん(快適でした)、電源もたくさんあるので、昼間のテレワークとしての利用もかなり人気だそうです。
 私もこちらに泊まらせていただいたのですが、アメニティや備品類も無駄なくちょうどよい感じで(ボディクリームがいい香りで、気に入りました)、シャワーが通常のノズルと蜂の巣型のシャワーと2種類選べたり、トイレが全自動だったり(センサーで認識して便座を上げたり水を流したりしてくれる)、ソファとテーブルの距離や高さがノートPCを使うのに最適だったり、清潔感とおしゃれさと機能性のバランスがよく、とても快適でした。





 それから、ロフトツインのお部屋の、足側で縦につながった新しいスタイルのツインベッド(シモンズ製)が面白いです。友達どうしで泊まる際など、ソーシャルディスタンスをとりながら泊まれます。間の仕切りの部分に、ルームサービスの朝食やお茶のセットのテーブルを置くこともできるそうです。テレビが可動式で、観る人の位置に合わせて動かせるのも便利です。
 
 ほかにもデラックス ロフト クイーン、ロフト スイートというもっと広いお部屋もあります。スイートはカップルに人気で、常に予約でいっぱいなんだそう(なので今回は見せていただくことができませんでした…いつか泊まれるといいな♪) 


 2階にはフィットネスルームがあり(24時間利用できます)、最新のランニングマシン(YouTubeやNetflixも視聴できます)やレッグプレス(ありそうでなかなかないです)、ベンチ、ダンベルも利用できます。お水とタオルが用意されているのもラグジュアリー感。フィットネスルームも壁面にミニカーなどが貼り付けてあったり、小説の一節(大阪の作家の方の作品だそう)がデザインされていたり、遊び心を感じさせます。
 例えば市内のジムをビジター利用すると3000円〜くらいかかると思うのですが、であれば最初からジムがあるホテルを利用したほうがいいですよね。お水とタオルも使えるし、いたれりつくせりです。ゲイ的にはウレシイ限りです。
 
 同じ階にはコインランドリーもありました(ルームサービスで洗濯をお願いすることも可能です)



 
 朝食もとても美味しかったです。最初に「卵料理は何にしますか?」と聞かれます。オムレツ、スクランブルエッグ、目玉焼きから選べ、シェフがその場で調理してくれます(海外並みのサービスですね)。和食と洋食、カレーもあり、飲み物やシリアルの種類も豊富でした。お皿が一枚一枚違う柄で、手作りであたたかみのあるお皿なのもよかったです。


 LGBTQフレンドリーということとも通じると思いますが、スタッフの方がフレンドリーで、若い方や外国人の方も多いのと、男女差のないユニフォームもいいなと思いました。古いタイプのホテルだと、ダブルのお部屋のアメニティや備品が男性用/女性用(青とピンクの浴衣、とか)になっていてゲンナリ…ということもあるかと思いますが、すべてがジェンダーニュートラルで、性別に関係なく誰でも気持ちよく使えるようになっているところがgoodです。
 一人での利用はもちろん、友達どうしでもすごく楽しいし、カップルでもロマンチックに過ごせそう。高級すぎず、安っぽくもなく、スタイリッシュかつカジュアル。ちょうどいい感じのホテルです(そういう感じもゲイ受けすると思います)
 大きいホテルだと、いったんロビー階に上がって、上階に向かうエレベーターに乗り換えて、外出する時もエレベーターを乗り換えて…という手間が発生したりしますが、ここはそういうこともありません(喫煙所は外にあるのですが、割とスムーズに行けてよかったです)
 ちなみにホテルの真向かいにコンビニもあって、たいへん便利です。
 
 最後に、ホテルへのアクセスについて。最寄駅は地下鉄四つ橋線の西梅田駅(または肥後橋駅)、JR北新地駅、京阪渡辺橋駅で、JR大阪駅や阪急阪神梅田駅からも10分以内で行けます。伊丹空港からのリムジンバスが到着するマルビルも近いです。
 堂島と堂山って響きが似てるので、なんとなく堂山の近くなのかなと思っていたのですが、ちょっとだけ離れてました(約1km)。でも十分徒歩圏内だと思います(タクシーならすぐです)
 
 2022年にはきっと堂山のEXPLOSIONも再開し、KOBAさんが手がけるBIGなパーティも、扇町公園のレインボーフェスタなども開催されることと思います。地方から大阪に行かれる際はぜひご利用ください。特にイベントがないふだんの週末でも、「今週末は堂山のゲイバーで飲むぞ。ゆっくり遊びたいから、どっかホテルでも取ろうかな」という方もいらっしゃるかと思いますが、ぜひご利用いただければと思います。オススメです。
 

アロフト大阪堂島
530-0004 大阪市北区堂島浜2丁目1-31
06-4796-6662

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