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三重県議会で「性的少数者に対する差別の解消と共生社会を実現するための法整備を求める意見書」が全会一致で可決されました

2016/07/02

 6月30日、三重県議会で稲森としなお県議らが「性的少数者に対する差別の解消と共生社会を実現するための法整備を求める意見書」を提出し、全会一致で可決されました。
 渋谷区などで同性パートナーシップ証明制度が実施されていることも踏まえ、「同性の二者が生活を共にする場合において差別的な扱いを受けないための万全の措置を講ずる」よう、国に対して新たな法整備も求める内容です。
 県としてこのような意見書を国に提出するのは初めてのことで、画期的と言えます。

「性的少数者に対する差別の解消と共生社会を実現するための法整備を求める意見書」の全文はこちらに掲載されています。

 我が国では、いまだ性的少数者(LGBT等)であることが否定的に捉えられ、日常生活や就職活動をはじめ、職場、学校などの社会生活において、性的少数者が差別的な取扱いを受けることが少なからずある。また、性的少数者は、周囲に悩みを相談しづらいことから、自殺リスクが高いことが指摘されている。一方で、平成27年に行われた民間の調査では、我が国の人口の7.6%が性的少数者であると報告されている。
 海外においては、国や地方公共団体、企業等において役職を有する者が性的少数者であることを表明したとしても、差別的な取扱いを受けることなく、その者が持つ能力を十分に発揮することが歓迎される社会が既に形成されている国も数多く見受けられる。
 我が国においても、地方公共団体の中には、生活を共にする同性の二者に対して、婚姻関係と同等の関係にあると認める証明書を発行し、日常生活又は社会生活を営む上での不利益を解消しようとする取組を進めるところもあり、その取組が注目されているところである。
 一人一人がそれぞれの違いを当然のこととして受け入れ、多様な生き方を認め合える社会を実現することは、一人一人がその個性と能力を十分に発揮することができる活力ある社会の形成にも寄与するものと言える。
 去る5月に主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を開催した我が国がこのような社会の実現に取り組むことは、人権を尊重し、多様な生き方を認める世界的な潮流と積極的な調和を図る上で重要な意義を有している。
 よって、国においては、性的少数者が日常生活又は社会生活において、また、同性の二者が生活を共にする場合において差別的な取扱いを受けないための万全の措置を講ずるとともに、性的少数者が存在することを踏まえ、全ての人が暮らしやすい共生社会を実現するための環境の整備に向けた新たな法整備を行われるよう、強く要望する。

 
 三重県では昨年6月、稲森としなお県議(元伊賀市議だそう。伊賀市の同性パートナーシップ証明制度にも関係があるのかもしれません)が県議会において「性的少数者(LGBT)の方々も生きやすい三重の実現について」質問を行いました。ちなみに稲森県議の働きかけで5月に石川大我豊島区議を講師に「誰もが生きやすい三重県を目指して!~三重で実現したいLGBT施策を考える~」という公開講座が行われたほか、石川区議が県知事にお会いしてパートナー条例や住宅、教育の問題などを訴えました(詳しくはこちら
 9月末には、小島智子議員(新政みえ)が県議会で「来年5月の伊勢志摩サミットを契機に、県として性的少数者の支援宣言をしたらどうか」と質問し、県は「人権課題の一つと位置づけ、啓発活動をしていきます」と回答していました。小島氏は伊勢志摩サミットに向けて「旅行業や宿泊業の人に向けてLGBTの研修をしていくことで、海外からの観光客の獲得にもつながっていく」と語り、当事者が働きやすい労働環境を作ることの必要性も訴えました。高沖芳寿・県環境生活部長は「すべての人が尊重されることは重要であり、寛容に認めるという意識の醸成が必要だ」と述べました(詳しくはこちら
 今年4月、伊賀市で同性パートナーシップ証明が実現したのは、すでにお伝えした通りです。
 そして6月30日、県議会で「性的少数者に対する差別の解消と共生社会を実現するための法整備を求める意見書」が採択されました。全会一致というのは、各会派への根回し(説得)がないと難しいこと。意見書を提出した稲森県議らの熱意を物語っています。