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レポート:Shangri-La 27 "WHITE CHRISTMAS BALL"
12月25日(土)にageHa@studio coastで開催されたShangri-La 27 "WHITE CHRISTMAS BALL"の模様をレポートいたします。寒さなんてへっちゃら!とばかりにたくさんのお客さんたちが集まり、フランキー・ナックルズのプレイに酔いしれ、アジア最大級のゲイナイトを楽しみました。
Shangri-La 27「WHITE CHRISTMAS BALL」が開催された12月25日(土)の東京は、予想最低気温が1度。本当にホワイトクリスマスになるかも?という夜でした。「寒いから今回はちょっと…」という人もいたでしょうが(それでも数千人で盛り上がっていたからスゴいです)、入場を待つ列の横にも屋外のフードコートにも風よけのシートが張られており、プールサイドにも何台もヒーターが設置されたり、いたるところに防寒対策が施されていたおかげで、ほとんど寒さは気になりませんでした(アリーナなんて裸族だらけでした!)。そして、屋内は白を基調とした装飾でまとめられ、屋外にも電飾が施され、「WHITE CHRISTMAS BALL」らしいムードが演出されていました。
1:30、ケツ割れ一丁のイケメンがドアボーイを務めるDARK ROOMや恒例のマッサージ・ブースの横を(指をくわえながら)通り抜け、WATER(プールサイド)エリアへ。毎回さまざまなアトラクションが用意されているShangri-Laでは、少なくとも1つはガチムチ系・野郎系・兄貴系なパーティが催されてきましたが、今回は「G-gaytion 2010 WINTER白熊」(略してGG新木場)という趣向。DJ DAIのプレイで踊りまくる中、ガチムチGO-GO SHOWがスタート。ステージの下にもガチムチ系・野郎系なお客さんが多数詰めかけ、寒さもなんのその!な勢いでした。
2:00、BOX(テント)の「陽炎 紅 ~Kurenai~」では、R&BシンガーMAY. Jのライブがスタート。B系スト系のイケメンたちで身動きできないほど超満員になったテントは、異様な熱気に包まれました。歌姫MAY. Jは持ち前の美声で数曲の持ち歌を披露したあと、最後にクリスマスらしく「All I Want For Christmas」をプレゼント。会場のテンションも最高にヒートアップ!し、イケメンたちも大満足の様子でした。
2:30、ISLAND(バー)へ。Shangri-La GO-GO BOYSを表紙&グラビアに起用した『バディ』のブースでは、新編集長のHIROさんとミリヤ風女装のアロムさんがお出迎えしていました。やがてバーカウンターの上でのGO-GO SHOWがスタート。全身白の衣装に白いニット帽、そして白い大きな袋を持って登場したGO-GO BOYSは、エロかわいいボーイズ・サンタとしてお客さんを魅了しました(バーテンのみなさんもサンタ帽でした)。やがて、袋から取り出されたのは大きなタオル! 超絶にSEXYなタオルショーが繰り広げられたのでした。でも、プレゼントも忘れてはいません。テディベアが放り投げられ、お客さんを喜ばせていました。
2:50、WATER(プールサイド)の「G-gaytion 2010 WINTER白熊」では、再びガチムチ野郎系GO-GOショーが繰り広げられました。こちらは王道の紅白サンタの衣装で(体が大きいので、似合う似合う)、楽しませてくれました。意外に女性の方なども「かわいい☆」とむしゃぶりつくように(実際、タッチしちゃう方もいたり)喜んでいたのが印象的でした。
3:20、BOX(テント)の「陽炎 紅 ~Kurenai~」には、少女時代?というショータイムがクレジットされており、期待に胸がふくらみました。登場したのは男女9名からなるダンサーたち。初めはパジャマ姿で『Gee』などをキュートに踊り、途中でアーミーシャツに着替え、『Genie』で締めるという期待通りの演出。少女時代の代表曲4曲をプロ級のダンスで見事に踊りきり(あのキレのよさは、絶対プロのダンサーだと思います)、会場も割れんばかりの拍手や歓声に包まれました。その後もBOXはDJ TABOのプレイで熱く盛り上がり続け、大人気パーティ「陽炎」のパワーを見せつけられました。
次のショーまで少し時間があったので、フードコートで塩ラーメンをいただき(ウマかった!)、4:00にはアリーナへ。白いダウン(お腹まるみえタイプ)に赤のボクサーパンツを合わせたオシャレなGO-GO BOYSが最後のショーを始めました。この時間になると、たぶん台湾から来たと思われるマッチョな裸族たちも増えてきて、いい感じに酔っぱらっていたりもして、GO-GO BOYにチップをあげたり(口にお札をくわえておねだりするのです)、思い思いにエロティックな時間を楽しんでいました。やがて、GO-GO BOYSたちが再び円形のステージに集合し、再び最高にエロティックなタオルショーで盛り上げました。
GO-GO SHOWが終わり、フランキー・ナックルズのDJで盛り上がろう!というムードになったとき、アリーナが一瞬、真っ白なライトに包まれ、金銀のテープが雪のように舞い降りてきて、オーディエンスのワーッ!という歓声が上がりました。大物アーティストのライブのフィナーレのようなゴージャスな演出は、「WHITE CHRISTMAS BALL」の白眉となりました。
そして4:30には、「G-gaytion 2010 WINTER白熊」@WATER最後のGO-GO SHOWが行われました。たぶんこの時間には寒さも最高潮で、ヒーターのそばで暖をとるお客さんも多かったりしたのですが、ガチムチBOYSたちはそんなそぶりも見せず、笑顔でやりちぎっていました。特にATSUSHIさんは、いちばん「面積」の少ない白いビキニ姿で気合いを見せていました。拍手!です。
こうしたショータイムが終わると、しばらくして帰るのが常なのですが、今回は「GOD」フランキー・ナックルズが回しているということで、アリーナに戻ってしばらくそのプレイに聴き入っていました。ギターがチャリチャリ鳴るようなファンクな曲だったり、女性ボーカルのソウルフルな歌だったり、ホーンが響き渡ったり、デジタルではなく明らかに人が叩いているドラムだったり、アナログで血の通った音楽を予想外の展開で繰り出してくるフランキーのDJは、正直、1つも知ってる曲がないのに、とても面白くて、自然に体が動き出すのでした。
フロアのいちばん前で「神」を仰ぎながらずっと踊っている人たちがいたり、そのうちGO-GOの方とかも加わってものすごく楽しそうに踊り狂いはじめたり。
ラスト近く、ピアノと女性ボーカルの美しいバラードが流れ(重低音を消した状態?)、それはそれは、涙が出そうなほど美しい時間でした。「客出し」とかではなく、プレイの中で他の曲と等価に延々とバラードを聴かせる、その「メッセージ」のようなものに感動させられました。
DJの方たちは、いかにクラウドをキモチよく踊らせるかということを念頭におき、流れを重視してプレイするものだと思いますが、フランキーのそれは、「この曲、ファンキーでいいだろ」「あの時代、最高だったね」」「ラリー・レヴァンって知ってる?」とでも語りかけるような…ハウス・ミュージックの創造主であり、何十年にもわたっていろんな時代を音楽と共に生き、いろんな人たちの生き様や死を見てきた人間だからこそのメッセージであり、言ってみれば叙情詩ではなく叙事詩のような芸術(アート)だと感じました(それも素晴らしく人間くさい、そして楽しい)。あの奇蹟の時間に立ち会えたことに心から感謝!です。
気づけば時計は6時過ぎ。そんな時間まで踊ったのは初めてのことでした。次回フランキー・ナックルズがShangri-Laのアリーナに降臨するのが何年後になるかはわかりませんが、次も絶対にこのプレイを楽しみ尽くそう!と心に誓い、(体はクタクタなはずなのに)とてもすがすがしいキモチで家路に着きました。
(後藤純一)
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