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2日目を迎えた映画祭@青山スパイラル
青山スパイラルでの映画祭も2日目を迎えました。「ボーイズ短編集」も『双子のデュオ〜アンタッチャブル・ガールズ』も素晴らしかったので、レポートしたいと思います。最終回の『大変!息子がゲイなんて!』にも大勢のゲイが詰めかけていました。
第19回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭@青山スパイラルホールも2日目を迎えました。
「ボーイズ短編集」も『双子のデュオ〜アンタッチャブル・ガールズ』も本当に素晴らしい作品でした。また、最終回の『大変!息子がゲイなんて!』には大勢のゲイが詰めかけて、二丁目かゲイナイトかといった趣でした!
明日以降も盛り上がると思いますので、みなさん、ぜひお出かけを!
「ボーイズ短編集」レビュー
「今年のボーイズ短編は、どれも必見!」と公式サイトに書かれていますが、本当にその通りでした! それぞれの作品のクオリティが高いっていう意味でもそうなのですが、中国、韓国、ベトナムと、アジア系の男の子が多数登場するので、そういう意味でも見やすい(親しみが持てる)と思います。
特に、韓国の『ただの友達?』は、K-POPファン必見!なコメディでした。今まで暗い作品ばかりだった韓国にも、ついにこんな作品が登場したか!と感慨を覚えました。
では、バラエティに富んだ5つのショートフィルムを1本ずつ簡単にご紹介したいと思います。
『神のお告げ?』
斬新な(ちょっと意地悪な)切り口で同性愛者の人権運動の裏側を描いた意欲作。これを「ボーイズ短編集」に持ってくるっていうのも…ある意味、意地悪?(笑)
ニュージーランドの田舎町の風景が印象的な、オトメチック、ロマンチックな短編。まさにテディベアのようなクマ系兄貴の出演が効いてるかも。(写真右)
『北京ターキー』
カナダの中国系の一家に起こる騒動をコミカルに描いた典型的な短編。これも偶然、カナダ人の彼がクマ系です。最後はちょっとホロリとさせられます。
こちらはベトナム系カナダ人のゲイを主人公とした作品。水泳選手たちのSEXYな姿も見所ですが、主人公のお母さんの「ドラマ・クイーン」っぷりが面白いです。(写真右)
『ただの友達?』
なぜか唐突に始まる歌(K-POP調)のシーンが最高!アガります。ゲイの男の子と兵役中の彼氏(カワイイです)、そのお母さんの人間模様が描かれ、笑って泣けてSEXYな作品に仕上がっています。韓国ゲイ映画史を変える傑作でしょう。(トップの写真)
『双子のデュオ〜アンタッチャブル・ガールズ』レビュー
ニュージーランドの国民的スターとなっているオープンリー・レズビアンの双子のデュオ、トップ・ツインズ。カントリーをベースに、ヨーデルからブルースまでいろんな歌で楽しませるのですが、それだけでなく、男装したり、いろんなキャラクターを演じて、ある意味ゲイテイストというか、ゲイテイストとレズビアンテイストのいいとこどりという感じで、人々を笑わせ、トリコにしてしまうのです。歌も上手いし、しゃべりは面白いし…そのパフォーマンスは世界でも通用するレベルです(実際、スターへの道もオファーされましたが、二人は断ったのです)そして、レズビアンでありながら、農家のおじさんおばさんなど保守的と言われる人たちからも絶大な支持を得ているところが素晴らしいのです。
まだソドミー法(男性どうしの性行為を罰する法)が残っていた時代にカミングアウトして反対運動の先頭に立ち、「トップツインズがいなかったらまだゲイは違法のままだったかもしれない」と政治家に言わせるほど、社会に大きな影響を与えました。
彼女たちのスゴイところは、表裏がなく正直で、人々を楽しませる術を心得ていて、笑わせたり喜ばせたりしながら、社会を変えていったところです。二人のお父さんは彼女たちを誇りに思うと同時に「戦士だ」と語りました。どこにでもいそうな典型的なダイクですが、本当にスペシャルというかプレシャスというか…「神から与えられた使命」を帯びている、そんな気がします。ちょっと的外れなたとえかもしれませんが、まるでナウシカのようだと思いました。
上映が終わると、ものすごく大きくて長い長い拍手が続きました。
『双子のデュオ〜アンタッチャブル・ガールズ』17日の19時から再び上映されます。
ご両親のコメントが泣けたり、二人の面白さにハマったり、「これがパフォーマーというものだ!」と感激したり、その生き様に胸を打たれたりすると思います。
だまされたと思って、ぜひ、観てください。
(後藤純一)
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