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レポート:金沢プライドウィーク2023(1)パレード前夜祭

10月7日〜9日、金沢で3回目となる「金沢プライドウィーク」が開催されました。今年はパレード前夜チャリティ企画「YES!NIGHT」とプライドパレードのレポートをお届けします。圧倒的なセレブ感と祝福感、ポジティブオーラが素晴らしかったです

レポート:金沢プライドウィーク2023(1)パレード前夜祭

 今年の「金沢プライドウィーク」は10月7日(土)〜9日(月祝)の3日間、行なわれました。東京などから旅行も兼ねて金沢に行かれた方もいらっしゃいました。
 g-lad xxでは、今回は(7日のレインボーフェスタ!、8日の三重レインボーパレードの取材を終えてから金沢に移動したため)パレード前夜チャリティ企画「YES!NIGHT」と9日のプライドパレードのみレポートさせていただきますが、地元メディアが1日目・2日目のイベントを報道していましたので、少しそちらをご紹介します。

 1日目は、今年2月にオープンしたコミュニティセンター「金沢にじのま」で「LGBTQ+と教育ダイアログ」「HIV/性の健康トークセッション」「LGBTQ+企業勉強会」という3つのイベントが開催されました。
 石川テレビが「HIV/性の健康トークセッション」の様子を報じてくれたのは(なかなかテレビでHIVのことが報じられないなか)素晴らしいことでした。先日の「2030年までのHIV流行の終結に向けた道筋とは」というセミナーにも登壇していた国立国際医療研究センターの田沼室長の、「(治療を行うことでHIVは)医学的には全然うつらないんだよということを、しっかりと伝えていく。伝え方は難しいのかもしれないですけど、絶対にあきらめない」「すごく活気があると思いました。とても進んでいると思いますし、地方で、特に保守的な考え方が多いかもしれない、伝統的な考え方が多いかもしれないような方が住む中でここまで活動を続けられている方がいるのは、私にとっても良い驚きだったと思います」といったコメントが放送されました。登壇したぷれいす東京の生島さんはSNSで、HIV感染の告知を受けた人とその主治医の両方のお話を聞けたことに感激し、「金沢はHIVのモデル都市になるかもしれない」とコメントしていました。
 
 2日目は、「レインボー茶会」「にじのまカフェ特別編『結婚の平等にYES!』」などが開催されました。
 「レインボー茶会」は、350年の歴史ある金沢の焼き物・大樋焼の美術館を会場に、数々の賞を受賞している第11代大樋長左衛門(おおひちょうざえもん)さんらが茶の湯を通して加賀百万石の文化と多様性を感じてもらおうと企画したイベントです。ゲストのロバート キャンベルさんや小島慶子さん、ブルボンヌさんらが着物姿で茶の湯を楽しみました。金沢レインボープライド共同代表の松中権さんは石川テレビの取材に対し、「(大樋さんが)レインボー茶会だから自由にいこうと、お茶席はいろんなルールがあるけどそうじゃなくて、対話を大切にしようとおっしゃって、本当にみなさん楽しそうに談笑されていたので、開催できてよかったと思います」とコメントしていました。
 それから、「Marriage For All Japan -結婚の自由をすべての人に」と全国10地域のLGBTQ+団体の協働プロジェクトである「結婚の平等にYES!」の一環として、みらいの丘(ハイアットセントリック金沢、ハイアットハウス金沢)で「にじのまカフェ特別編『結婚の平等にYES!』」というトークイベントが開催されました。県内で「パートナーシップ宣誓制度」を利用した同性カップルが登壇し、「パートナーシップ条例は「愛する人をパートナーとして認めてもらう」ものだと思っています。ただ、結婚というのは「愛する人を守る」という法律なんですね。愛する人を守りたい、ただそれだけなんですね。だからやっぱり結婚できるといいなと思います」と語り、同性婚の実現を訴えました(このカップルは、金沢レインボープライド共同代表のダイアナさんとそのパートナーの直海さん。松中権さんが金沢のカフェでお二人に声をかけたことがきっかけで金沢レインボープライドが始まりました。直海さんはこれまで特に公にしてこなかったのですが、結婚の自由を求めるこのイベントで初めてカミングアウトしたのです(感涙)。直海さんのお母様も会場に来られていたそうです。本当にいい話…)


パレード前夜チャリティ企画「YES!NIGHT」
 
 ここからは、2日目の夜に開催されたパレード前夜チャリティ企画「YES!NIGHT」のレポートをお届けします。
 会場は、金沢の伝統文化と調和したアート作品がふんだんに散りばめられたライフスタイルホテル「ハイアット セントリック 金沢」の3Fにあるレストラン「FIVE - Grill & Lounge」でした。昨年おじゃました際は、調度品の数々にうっとりしつつ、なんと瀟洒な…とため息が出ましたが、まさかそのような場所で、このようなセレブなパーティが開かれるとは…と感慨を覚えました。
 三重から近鉄特急、新幹線、特急「しらさぎ」を乗り継いで、到着した頃にはオープン時間を少し回ってしまっていましたが、会場は超満員で、それもすごいと思いました。
 心なしかレインボーカラーにも見える、いちばん奥に掛けられている加賀野菜を臙脂色、藍色、黄土色、草色、古代紫という加賀五彩を使って描いた色鮮やかな作品の前で、ゲストのロバート キャンベルさん、谷口真由美さん、乙武洋匡さんがスピーチしているところでした。司会はおなじみのブルボンヌさん&小島慶子さんです。
 スピーチが終わると歓談タイムとなり、参加者のみなさんは、レストランの方が朝からこのパーティのために特別に腕によりをかけてこしらえたパーティ料理の数々を堪能し(種類も豊富でしたし、素晴らしく美味しかったです)、ドリンクを楽しみ、また、物販のブースで今年の公式グッズを買ったり、パートナーやご友人と歓談したりしていました。
 そのあと、英国で同性婚したインフルエンサーのKanさん、多方面で活躍する西原さつきさん、わざわざ本国から駆けつけてくださったというアントワーヌ・エヴラー駐日ベルギー大使とその同性パートナーの方などがご挨拶し、八方不美人のちあきホイみさんがホイットニーを歌うスペシャルライブも披露されました。








 19時頃、ラッフルがスタート。ブルボンヌさんや小島慶子さんはそのご著書を、八方不美人さんはCDを、ロバート キャンベルさんはミラノでカプセルコレクションを展開したときにグッチのアレッサンドロ・ミケーレからもらったというセーターを(豪華!)、約400年の歴史を誇る加賀藩御用菓子司で昨年の金沢伝統文化レインボー体験でも全面的に協力してくださった「森八」の社長さんは飛行機のファーストクラスで提供しているような特製の「くずあんみつ」などのセットを、会場を提供してくれた「ハイアット セントリック 金沢」の社長さんは、ロゴ入りタンブラーとランチ券、ご宿泊券を(すごい!)、そして金沢が本家のゴーゴーカレーの社長さんはゴーゴーカレーを200個も提供してくださいました(おかげで、ハズレなしで全員が何かしらもらえるラッフルとなりました) 
 ひとしきり盛り上がり、最後に主催のお二人が「明日パレードでお会いしましょう」とご挨拶して、お開きとなりました。





 

期間限定オリジナルカクテル「BORN THIS WAY」

 最後に、「ハイアット セントリック 金沢」「ハイアット ハウス 金沢」が今年も金沢プライドウィーク2023を応援!という記事でもご紹介した「ハイアット セントリック 金沢」で提供している期間限定オリジナルカクテル「BORN THIS WAY」についてレポートします。
 ココナッツやパイナップル、テキーラ、そしてしょうがを使用しているそうで、ほどよい甘さで飲みやすい、たいへん美味しいカクテルでした。
 「BORN THIS WAY」は言うまでもなくレディ・ガガのLGBTQを讃える名曲ですが、実は歌詞の中で人種的多様性にも言及しています。いろんな地域の素材を用いているこのカクテルは、様々な多様性がブレンドされることで今までにない新しい美味しさを生み出しているというところが素敵だなと感じました。
 また、昨年はシンディ・ローパーにちなんで「TRUE COLORS」というレインボーカラーをあしらったカクテルを提供したそうなのですが、今年はあえての純白で、それは「特定のカテゴリーや色に縛られないボーダレスな存在、何にも染まらず何にもなれる自由と可能性への思いを込めて」のことだったそうです。最近はベビー用品なども性別に関係のない純白が喜ばれたりしますが、白にはジェンダーニュートラルを体現する意味もあるのでは?とも思いました。
 きっと来年も、何かLGBTQのアンセムにちなんだカクテルが生まれることと思います。
 「ハイアット セントリック 金沢」に行かれた際はぜひ、RoofTerrace Barにも行ってみてください。



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