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2024年夏のオススメ舞台作品

2024年6月〜8月に上演される演劇作品をご紹介いたします。2020年パラリンピックに出演した「まぜこぜ一座」の年一公演、ミュージカル『ビリー・エリオット』、ミュージカル『RENT』などです

2024年夏のオススメ舞台作品

(過去のまぜこぜ一座公演より)


YouTubeを観たりTVアニメや映画を観たりも楽しいですが、やはり舞台上の俳優やダンサーの肉体美や息遣いを生で感じ取れる演劇(やミュージカル、バレエ、ダンスパフォーマンスなど)の魅力はまた格別なものがあります。この特集では、2024年6月〜8月に上演されるLGBTQ(クィア)を描いた舞台作品をまとめてご紹介いたします。東ちづるさん率いる「まぜこぜ一座」の年に一度の公演が行なわれるほか、SPSの名古屋公演、ミュージカル『ビリー・エリオット』、ミュージカル『RENT』などの上演が予定されています。
(最終更新日:2023年7月28日)



6月16日 東京
まつりのあとのあとのまつり〜まぜこぜ⼀座殺⼈事件〜

 東ちづるさん率いる(ずっとパレードに協賛してくれている)⼀般社団法⼈Get in touchが今年も渋谷区と共催で「まぜこぜ⼀座」の公演を行ないます。マイノリティパフォーマーが結集し、豪華ゲストとコラボして歌やダンスを披露、社会派コメディサスペンス映画『まつりのあとのあとのまつり~まぜこぜ一座殺人事件~』の初上映も。東京2020パラリンピック式典に登場した多様なパフォーマー達と豪華ゲストが共演する「まぜこぜ一座」の唯一無二のパフォーマンスショーです。脚本をエスムラルダさんが書いていて、シンガーとしてドリアンさん、⼋⽅不美⼈さん、⽶良美⼀さんらが出演。豪華にして素晴らしくゲイテイストなステージになりそうです。
 
まつりのあとのあとのまつり〜まぜこぜ⼀座殺⼈事件〜
⽇時:2024年6月16日(⽇)17:00開演 20:10終演予定
会場:LINE CUBE SHIBUYA(渋⾕公会堂)
料金:⼀般 1階席6,000円、2階席5,000円
※障害者と障害者同伴介助者1名様までは半額。⼦どもも半額。
※渋⾕区特典付き(渋⾕区在住・在勤がわかる⾝分証明書をご提⽰ください。「Get in touch特製⼿ぬぐい」をプレゼント!)
チケットはこちらから
制作:⼀般社団法⼈Get in touch  
共催:渋⾕区 
助成:アーツカウンシル東京
内容:
【第⼀部】映画『まつりのあとのあとのまつり〜まぜこぜ⼀座殺⼈事件〜』完成披露上映会
 昨年上演した「まぜこぜ一座」の舞台、月夜のからくりハウス『歌雪姫と七人のこびとーず』のアフターストーリーです。
出演者:東ちづる、⽯井正則、芋洗坂係⻑、⼤橋弘枝、桂福点、ダンプ松本、ドリアン・ロロブリジーダ、野澤健、マメ⼭⽥、三ツ⽮雄⼆、峰尾紗季、森⽥かずよ、⽮野デイビット、⼭野海、悠以、ほか豪華友情出演
【第⼆部】「まぜこぜ⼀座」歌とダンスのパフォーマンス
司会:東ちづる(俳優・Get i touch代表)、マメ⼭⽥(⽇本⼀⼩さい俳優・⼿品師)、三ツ⽮雄⼆(声優)
シンガー:GOMESS(ミュージシャン)、佐藤ひらり(全盲のシンガーソングライター)、ドリアン・ロロブリジーダ(ドラァグクイーン)、⼋⽅不美⼈(ドラァグクイーンユニット)、YANO BROTHERS(ガーナ&⽇本MIXのヴォーカルユニット)、悠以(両声類のシンガーソングライター)、⽶良美⼀(歌⼿(カウンターテナー)
◎ダンサー:⼤前光市(義⾜のダンサー)、かんばらけんた(⾞椅⼦のダンサー)、光陽師想真(⾃閉症ダンサー・狐神舞)、⼩源寺涼太世界チャンピオン ポールダンサー)、SAYURI(ベリーダンサー)、鈴⽊清貴(ダンサー・振り付け家・ヨガ講師)、SOCIAL WORKEEERZ(DANCE FOR SOCIAL INCLUSION)、だうんしょーず(ダウン症のダンスチーム)、藤平真梨(ダンサー・ダンサブル代表)、森⽥かずよ(俳優・ダンサー)
◎演奏:えびさわなおき。(アコーディオン)、尾上秀樹(三味線)、⻄垣恵弾(闘うバイオリン弾き)
◎⼿話通訳:森本⾏雄、樋⼝真⼸




6月29日〜8月18日 さいたま、東京、豊橋、神戸、福岡
オーランド

 ヴァージニア・ウルフが友人だった(というか恋していた)詩人のヴィタ・サックヴィル=ウェスト(ヴァージニア・ウルフもヴィタ・サックヴィル=ウェストもバイセクシュアル女性です)をモデルとした小説『オーランド』は、青年貴族から女性へとトランスし、年をとらないまま16世紀から20世紀まで時を超えて生き続けたというクィアなキャラクター、オーランドを主人公とした物語です。ティルダ・スウィントンがオーランドを演じた1992年の映画が有名ですが、ドイツのレズビアンの映画作家ウルリケ・オッティンガーも『フリーク・オルランド』という映画を作っていたりします(素晴らしくクィアな作品でした)。日本初演は2017年と遅く、舞台化が難しい作品であることをうかがわせます。そんな『オーランド』が、あの宮沢りえさん主演で上演されます(つまり、宮沢りえさんは初め青年貴族として登場し、のちに「男性から女性に生まれ変わった人」を演じることになります)。今回の舞台はウエンツ瑛士さんがルーマニアの皇女・ハリエットを演じていたり、男性が女性の役を、女性が男性の役を演じるという演出になっています。そういった点も見どころだと思います。興味のある方はぜひ。

PARCO PRODUCE 2024 舞台『オーランド』
原作:ヴァージニア・ウルフ
翻案:岩切正一郎
演出:栗山民也
出演:宮沢りえ、ウエンツ瑛士、河内大和、谷田歩、山崎一
ヴァイオリン演奏:越川歩
埼玉公演:2024年6月29日(土)・30日(日) 彩の国さいたま芸術劇場大ホール  
東京公演:2024年7月5日(金)~28日(日) PARCO劇場
愛知公演:2024年8月1日(木)~4日(日) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール
兵庫公演:2024年8月8日(木)~11日(日) 兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
福岡公演:2024年8月16日(金)~18日(日) キャナルシティ劇場



7月20日、21日 名古屋
旅公演〜旅人の歌〜

 映画『キミノコエ』がロンドン国際映画祭外国語映画部門最優秀監督賞やパリ国際ショートフィルム映画祭LGBTQ部門最優秀賞、自主制作短編映画アワードLGBTQ+映画部門審査員特別賞などを受賞しているtheStagPartyShow。演劇公演については昨年から新たなる公演形態として、旅を題材にした短編集をまさに旅先の地で展開する「TraveilingCircus(旅公演)」を始めています。記念すべき第2回の旅公演は、大阪・東京メンバーが名古屋に集結します! 旅はかつて空に浮かぶ星々を頼りに目的地を目指すものだったというロマンにあやかって、今回の旅公演の作品タイトルはプロキオン(こいぬ座α星)、ヒュドラ(うみへび座ε星)、オナス(とも座ε星)、ウェズン(おおいぬ座δ星)という星の名前を冠しています。それぞれ未知への探究、大胆不敵、思いやり、芸術というテーマが込められています。一体どんなお芝居になるのでしょうか。東海地方のみなさん、ぜひ公演に足を運んでみてください。

旅公演〜旅人の歌〜
日時:2024年7月20日(土)13:30/16:00、7月21日(日) 13:30/16:00 ※開場は開演の15分前
会場:Bar Artel(名古屋市中区錦3-19-5 PivotSquare 4F)
料金:2800円(1ドリンク付き) 
チケットはこちらから
作・演出:キタムラセキチ
出演:きん・おぉ・ゆうき・ゆうと・かげ・まさひろ・たかし・じゅん・ともひろ・ヒロキ・マサムネ・こうき
theStagPrtyShowNAGOYA/Guest:けんけん・チャッピー




7月27日〜10月26日 東京
ミュージカル「ビリー・エリオット ~リトル・ダンサー~」

 映画『リトル・ダンサー』のミュージカル版としてロングラン大ヒットを記録し、トニー賞をはじめ80もの賞に輝いた名作『ビリー・エリオット・ザ・ミュージカル』。監督はスティーブン・ダルドリー、音楽はエルトン・ジョンという英国を代表するゲイの才人が集結し、あらゆる意味で素晴らしい、涙、涙の感動作です(レビューはこちら)。日本では2017年に初演され、2020年に再演されましたが、この7月から『ビリー・エリオット ~リトル・ダンサー~』として再び上演されます。出演するのは益岡徹さん、鶴見辰吾さん、安蘭けいさん、濱田めぐみさん、根岸季衣さん、芋洗坂係長などの素敵キャスト。11月には大阪公演も予定されています(また秋の特集でお伝えします)

ミュージカル「ビリー・エリオット ~リトル・ダンサー~」
日程:2024年7月27日(土)~10月26日(土)※8月1日までオープニング公演。
会場:東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
チケットはこちらから
脚本・歌詞:リー・ホール
演出:スティーヴン・ダルドリー
音楽:エルトン・ジョン
出演:益岡徹、鶴見辰吾、安蘭けい、濱田めぐみ、根岸季衣、阿知波悟美、西川大貴、吉田広大、芋洗坂係長、永野亮比己、厚地康雄、山科諒馬ほか
 


8月2日・3日 東京
バレエ・ザ・ニュー・クラシック

 使用済みの衣装を再生させる「アップサイクル」や、LGBTQをテーマにした作品など、バレエを通じて現代的テーマを投げかける公演「バレエ・ザ・ニュー・クラシック」の第2弾が開催。熊川哲也さん率いるKバレエトウキョウのプリンシパルとして活躍する堀内将平さんの呼びかけで、元ベルリン国立バレエ団の中村祥子さんなど国内外で活躍する12人が集結し、古典やコンテンポラリーなど8作品を披露。男性どうしで「ロミオとジュリエット」を踊る「ロミオとロミオ」、「白鳥の湖」のオデットを男性が踊る演目などがあります。

バレエ・ザ・ニュー・クラシック
日時:8月2日(金)15:00/19:00、8月3日(土)12:30/16:30
会場:新国立劇場・中劇場(京王新線「初台駅」中央口直結)
料金:S席¥16,500(税込)、​A席¥15,000(税込)
出演:中村祥子、菅井円加(ハンブルク・バレエ団 プリンシパル)、佐々晴香(ベルリン国立バレエ団 ソリスト)、海老原由佳(ポーランド国立バレエ団 プリンシパル)、鈴木絵美里(イングリッシュ・ナショナル・バレエ団 ジュニア・ソリスト)、木本全優(ウィーン国立バレエ団 プリンシパル)、三森健太朗(スウェーデン王立バレエ団 プリンシパル)
二山治雄、マッテオ・ミッチーニ(シュツットガルト・バレエ団 ソリスト)、中島瑞生(新国立劇場バレエ団ファースト・アーティスト)、三宅啄未(アメリカン・バレエ・シアター アパレンティス)、堀内將平(K-BALLET TOKYO プリンシパル)



8月21日~9月8日 東京
日米合作 ブロードウェイミュージカル『RENT』

 アーティストとして成功することを夢見てNYで家賃(RENT)を払うのに必死な暮らしをしている、ゲイだったりHIV陽性だったりする若者たちが、厳しい現実のなかでも自由と夢をあきらめず、今日という日を精一杯前向きに生きる姿を熱く描いた「ブレイクスルー」ミュージカル。ブロードウェイで10年以上にわたるロングラン大ヒットを記録し、歴史を塗り替えた作品『RENT』。作品の素晴らしさもさることながら、のちに世紀の傑作『RENT』を創り上げたジョナサン・ラーソンが初演の日の未明に大動脈解離で急逝し、観客の熱狂や拍手喝采を目にすることなく35歳の若さで旅立った…という悲劇もあまりに有名です。日本版『RENT』のカンパニーは何度となくパレードや映画祭などのLGBTQイベントに出演し、2012年には自ら「LGBT Pride Week」を開催するなど、商業演劇としては異例の入れ込みようで僕らにエールを贈ってくれていました。そんな『RENT』の日米合作公演が8/21から行なわれます。1998年の日本語版初演でマーク役を演じた山本耕史さん(「なに食べ」の小日向さん役がすっかりおなじみになりましたね)が26年ぶりに同役で出演、オリジナル版でイディナ・メンゼルが演じたモーリーン役をクリスタル ケイさんが演じます。

日米合作 ブロードウェイミュージカル『RENT』
日程:2024年8月21日(水)~9月8日(日)
会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)
料金(全席指定・税込):S席16,500円、A席12,500円、B席9,500円 ※エンジェルシート(8,000円)の販売方法については公式サイトにて後日お知らせいたします
チケットはこちらから
脚本・作曲・作詞:ジョナサン・ラーソン
演出:トレイ・エレット
出演:山本耕史、アレックス・ボニエロ、クリスタル ケイ、チャベリ―・ポンセ、ジョーダン・ドブソン、アーロン・アーネル・ハリントン
ほか






 

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