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　昨年ファイナルを迎えた「036 Bear's Beach Party」の公認アフターイベントとして開催されたクラブパーティ「CHOICE」。今年は新たにbar CB主催の「Okinawa Bear Beach Party 2025」が始まり、そのビーパの日に合わせて「CHOICE」vol.2も開催されました。沖縄唯一の、年に一度のベア系クラブパーティの、熱く、あったかい沖縄の一夜をレポートをお届けします。

　
　6月28日（土）、とっくに梅雨が明けて日差しがサンサンと降り注ぐ沖縄のあざまサンサンビーチで、桜坂のバー「CB」の天馬さんが主催する「Okinawa Bear Beach Party 2025」が開催されました。昨年よりは若干少なめながら、県内外から集まった400名くらいのBearsが参加し、太平洋に臨む美しいビーチを眺めながら、美味しいごはん（CBの要さんが作ったんだそう。とっても美味しかったです。特にタコライス風のご飯が絶品でした）に舌鼓を打ちながら、お酒やソフトのフリードリンクを楽しみながら、クマだらけのビーチ遊びを堪能していました。台湾を中心に海外からも大勢来られていて、なかにはSNSで見かけるツイドル的なクマさんも見かけましたし、ここぞとばかりに日頃鍛えたがちむちボディを披露する方たちが何百人も…GMPD好きにはたまらない、それはそれは景色のいいイベントでした。（楽し過ぎて写真を一枚も撮っていないことにあとで気づきました。SNSにいろんな方が素敵写真を載せているので、探してみてください）

　
　そうして無事に成功した「Okinawa Bear Beach Party 2025」の後、夜9時からは牧志駅前のCLUB CLUTCHでクラブイベント「CHOICE」vol.2が開催されました。
　今年は昨年よりもDJもGOGO BOYSも増量し、さらにパワーアップ！した感があり、早い時間から続々とお客さんが詰めかけていました。トップバッターのDJ Asakoさんはサーキット系だったりみんなが知ってるBillboard Top40系の定番の曲を次々にかけてフロアを盛り上げていました（個人的にはプッシー・キャット・ドールズの「Hush Hush; Hush Hush」とかケリー・ローランドの「When Love Takes Over」とか懐かしめの曲でアガりました。HANAの「Buring Flower」のリミックスとかもオシャレでした）

　フロアの右手の鉄格子で仕切られたVIPエリアには立ち入り禁止のテープが貼られるとともに、11時からGOGOさんが1コインでアロエジェルを塗ってくれるサービスをしますよ、日焼けした肌をセクシーにケアしませんか？という企画の予告がなされていました（ジェルを塗るためにはシャツを脱がないといけないし、塗ったあともしばらくはそのままでいないといけないので、必然的に脱ぐ方が多くなるわけです。うまいこと考えたなぁと感心しました）


　1回目のGOGOショーを控えた22時過ぎにはフロアが満員になり、身動きがとれない状態に。沖縄や海外の方は、初めて観るGOGOさんもいて、期待に胸を高鳴らせていたのではないでしょうか。そんなワクワク感がフロアに充満している様子が感じ取れました。そうして22時半、TAKASABROさん、SOUさん、HIROSHIさん、SHIGERUさんという日本を代表すると言っても過言ではない錚々たるBEAR GOGO BOYSが登場し、フロアから大きな歓声が上がりました。アロハ（かりゆし）やハーパンというリゾートスタイルで登場したGOGOのみなさん。その下にはいているパンツ（HIROSHIさんはTバックでした。サービス満点！）を見せていきながら、お客さんからのチップをもらいながら、ショーも最高潮に達していたその時、バチン！と音がして（実際はしてないかもしれませんが、したように感じられて）DJの音が止まり、フロアの照明も消えるというアクシデントが…。お客さんは逆にイエーイ！って盛り上がり（ハッピーバースデー！って声も聞こえました）、たぶんすぐに回復するだろうくらいの気持ちでいたと思うのですが、バーカウンター回りの照明以外は真っ暗な状態で、音もなかなか回復せず、あれ、もしかして結構シビアな状態なのかな？と心配になってきた頃、スタッフの睦樹さんがステージに上がり、今からGOGOさんのアロエジェルサービスをやりまーす、とアナウンスし、ステージの周りにいたお客さんが自発的にスマホのライトで照らすなか（割と薄暗い、淫靡な雰囲気のなか）お客さんが次々にワンコイン払ってシャツを脱ぎ、GOGOさんがアロエジェルを肌に塗ってあげるというサービスが始まりました（まるでフーゾクみたいに体を使って塗ってくれるGOGOさんもいて、たいへんセクシーでした）



　そんなGOGOさんの盛り上げのおかげで（みんな帰ってしまってもおかしくないと思うのですが）かなりのお客さんがフロアに残ってくれて、その裏ではお店の方やオーガナイザーさんやDJさんが復旧に向けて走り回り、そのおかげで1時間足らずで再びDJの音が鳴るようになりました（拍手）。外で休んでいた方などもまたフロアに戻ってきて、GOGOさんも本来のショー以外にもサービスで踊ってくれたりして。
　2回目の12時のGOGOショーは和風の法被＋六尺ショー。このときにはまだフロアの照明はついてなくて、やはりお客さんがスマホのライトで照らしてくれたり、懐中電灯を使ったり。考えてみれば、江戸時代までは電気がなくて蝋燭や行燈の薄明かりで暮らしていたわけですから、こういう和風のショーに合った演出になったのかも、と思ったり。


　さらに1時間後くらいにようやくフロアの照明もつき、晴れて元通りのクラブになりました。
　3回目のGOGOショーはレザーからのタオルショー。あまり詳しくは書けませんが、鼻血が出そうなほどセクシーでした。昨年も来ていた松葉杖をついた（おそらく脚が生まれつき不自由なのではないかと思われる）若熊さんが、今年も目をキラキラ輝かせながらGOGOさんを見上げていて、GOGOさんもそんな彼に優しくしてあげていて…胸が熱くなりました。


　そうしてパーティは朝まで盛り上がり、友達どうしで肩を組んだり、ハグしながら踊ったり（ベアトレイン）というフロアの光景もあたたかく、ラスト近くは沖縄系のJ-POPもかかり（ORANGE RANGEの「上海ハニー」とか）、アンコールで4$KIさんが「涙そうそう」をかけて、みんなで歌ったり手を振ったりして、感動的な締めとなりました。
　
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　かれこれ30年くらいクラブに通ってますが、今回のような大規模な停電は初めて体験しました。あとでだんだん原因がわかってきたのですが、CLUTCHの問題ではなく、ビル全体の主要電源のうちの一つが落ちたんだそうです（2階の焼肉屋とかも落ちてましたし、業者さんが来てビルの電源を修理してました）。DJ復旧の対応の詳細をAsakoさんに聞いたのですが、ブレイカーが落ちてなかったのでアンペアの問題ではない、原因がわからない、さあどうする、ということで、CLUTCHの店長さんとオーガナイザーさんとDJさんが話し合い、とにかく音が出るようにしようと決め、1個1個DJブース回りの電源をチェックし、奇跡的に生きていた電源にPA（アンプやミキサー）とDJ機材のすべての電源を配線し直すという対応を行なったのだそう。おかげでスピーディに音が復活したのでした。店長さんはとても低姿勢で、汗だくで奔走してくださってました。
　めったにないアクシデントに、東京や大阪から豪華ゲストも呼んでるのにまさかイベントが中止になったりしないよね…とヒヤヒヤしていたのですが、スタッフの方が機転をきかして暗い中でもできるアトラクションをやりはじめ、GOGOさんも嫌な顔ひとつせず協力して場をつなぎ、いつも以上にサービスしてくれて、お店の方やオーガナイザーさんやDJさんも一生懸命動いていて、お客さんからもブーイングは一切出ませんでしたし、みんなでイベントという場を温かく見守り、盛り上げ、そのおかげで中止にならず、無事に続けることができたんだと思います。
　人間、いざというときどういう行動をとるかに本性が現れると思いますが、あの場にいた方たちはみなさん、掛け値なしに素晴らしい方たちでした。沖縄だからこそ、クラブやゲイの仲間を愛するオーガナイザーさんたちが思いを込めて開催しているパーティだからこそのあったかさだったのではないでしょうか。奇跡のような一夜でした（大好きな『ショートバス』という映画の、停電の夜、みんながキャンドルを持ってハッテン場に集まってくるシーンを思い出しました）
　そういう意味では、本当に貴重な、いい体験をさせていただきました。参加できて本当によかったです。
　
　きっと来年もこの時期、沖縄で「CHOICE」が開催されると思います。みなさんぜひ、ご参加ください。

（取材・文・写真：Junchan）