FEATURES
2026春のクィア・アート展
2026年3月〜5月に開催されるLGBTQ(クィア)関連のアート展の情報をまとめてご紹介します。Jonathanさんの個展、TORAJIROさんの新作展示、多くのゲイのアーティストの作品も展示されているテート美術館展などです

(「TORAJIRO アートフェア東京 / Group Exhibition」より)
もうすぐ春ですね!(都心でも雪が降りましたが) ぜひ劇場や映画館などと合わせてギャラリーや美術館にもお出かけください。というわけで、2026年3月〜5月に開催のLGBTQ(クィア)関連のアート展の情報をまとめてご紹介します(と言っても、現在、あまり数は多くないのですが…)。今後も新しい情報が出てくると思いますので、わかり次第、追加していきます。
(最終更新日:2026年4月10日)
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トピック
6月以降の話ですが、Tokyo Pride 2026の「Queer Art Exhibition」が6月3日〜28日にQueer Space Tokyoで開催されます。今年もたくさんのクィア・アーティストの作品が一堂に会する素敵な展覧会になることでしょう(昨年のレポートはこちら)
それから、7月18日〜19日に北千住のBUoYでboundary booksが主催して「TOKYO MALE ART FAIR 2026」が開催されます。「日本のみならずアジアで身体性、セクシュアリティ、社会とのかかわりなど男性表象をテーマに作品制作を行ってきたアーティスト、男性表象にまつわる本を取り扱う書店などが、一同に集結いたします」とのことです。
また近くなりましたら詳細をお伝えします。
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3月12日~29日 東京
Jonathan「CRAYON FACESー3月の肖像ー展」
昔『バディ』誌の表紙のイラストを描いていた(50代以上の方はきっとご存じの)Jonathanさん。aktaでの何度目かの個展になります。「幼い頃、誰もが一度は手にしたクレヨンで、どこか懐かしくて妙に親しみやすい、カラフルでポップな男の子たちをたくさん描きました。部屋に飾りやすい手頃なサイズです。お気に入りの子をぜひ見つけに来てください」とのことです。
Jonathan「CRAYON FACESー3月の肖像ー展」
会期:3月12日(木)〜29日(日)
会場:コミュニティセンターakta
開館時間:木~日曜 15-21時
3月13日〜15日 東京
TORAJIRO アートフェア東京 / Group Exhibition
3月13日から15日まで東京国際フォーラムで開催される「アートフェア東京」。ブース:S028のAKIO NAGASAWA Galleryにて、TORAJIROさんが新作を展示するそうです。有楽町にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
TORAJIRO アートフェア東京 / Group Exhibition
日程:3月13日〜15日
会場:東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー ブース:S028
3月13日〜26日 東京
台湾LGBTQ +の歴史と文化
台中市に拠点を置く支援団体「台湾基地協会」が協力者と共に企画した【台湾LGBTQ +の歴史と文化】展が東中野のPlatform3で開催されます。20種類のジェンダー平等ポストカードを媒介に、台湾のジェンダー平等運動が歩んできた困難から希望に満ちた瞬間まで、そのリアルな軌跡を日本の皆さんに共有するものです。台湾のジェンダー・セクシュアリティ関連団体は、性風俗の地を巡り地域のセックスワークについて学ぶフィールドワーク、学校でのいじめをテーマにしたボードゲーム、そしてHIV/エイズを題材にした体験型ロールプレイなど、「遊び」を通じて、重い社会課題を日常の中へと自然に届けようと、多様で創造的な教材を開発してきました。台湾のLGBTQ+権利運動が持つしなやかな強さと美しさを、ぜひ一緒に体感してください。
中央社フォーカス台湾によると、昨年の金沢プライドウィークで日本で暮らす台湾出身の黄昱翔さんと「台湾基地協会」の秘書長・范順淵さんが知り合ったことがきっかけとなり、開催につながったそうです。范さんは、歴史の文脈をたどることを通じ、これまでの運動で勝ち取ってきたことを知ってもらうのが展示の目的の一つだと、また歴史を経験していない人たちにとっては、なぜ団体が今でも存在し、権利を求め続けなければいけないかを理解するのが難しいと言い、展示という形で活動を続ける理由を感じ取ってもらいたいと語ったそうです。
台湾LGBTQ +の歴史と文化
会期:2026年3月13日(金)〜26日(木)
会場:Platform3(東京都中野区東中野1丁目56−5 401号室)
14:00〜22:00
入場無料
3月20日〜4月13日
unbewitched/アンビウィッチド
世界的に注目を集めるロシア人写真家クリスティーナ・ロシュコワによる写真展「unbewitched/アンビウィッチド」は日本で2度目かつ初の大規模な個展です。今回展示されている作品の「半分か、それ以上」はロシア国内では展示できない作品だといい、その中でも「絶対に無理」だと言われたのが、純白のドレス姿の女性2人がキスをする写真です。ロシアにはLGBTQの表現を厳格に禁じる法律があるためです。少女や少年、恋人たち、性的マイノリティへ深い親密さをもって向けられるロシュコワのまなざしは、世界の読者を惹きつけています。ロシュコワの緊張感と親密さをあわせ持つ世界を体験してください。
unbewitched/アンビウィッチド
会期:2026年3月20日(金)〜4月13日(月)
会場:PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F)
開館時間:11:00-21:00 ※入場は閉場の30分前までとなります ※最終日は18:00閉場となります
入場料:500円(税込)
~5月11日 東京
テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート
1980年代後半から2000年代初頭にかけて制作された英国美術に焦点を当てる企画。サッチャー政権時代(1979-90年)を経験して失業率が悪化するなど緊張感漂う英国社会では、既存の美術の枠組みを問い、作品の制作や発表において実験的な試みをする作家たちが数多く登場しました。当時「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たち、そして、彼らと同時代のアーティストたちは、大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとし、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多様な手法を用いて独創的な作品を発表してきました。約60名の作家によるおおよそ100点の作品を通じて、90年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を検証します。
そのアーティストのリストにはフランシス・ベーコンやギルバート&ジョージ(公式サイトにギルバート&ジョージの全裸写真がモチーフになっている《裸の目》(1994)という作品が紹介されています)、デレク・ジャーマン(ホモフォビアとエイズフォビアに直面したデレク・ジャーマンが描いた絵画シリーズ「クィア」の展示があるようです)、ヴォルフガング・ティルマンスといった著名なゲイのアーティストの名前もあります(ティルマンスの《The Cock (kiss)》(2002)はフライヤーにも使われていて、今回の展覧会を象徴する作品として位置づけられています)。また、異性装者として知られるグレイソン・ペリーは「陶による作品や著書を通じて性に関する社会的規範に疑問をつきつける」そうです。
東京では2月11日から5月11日まで展示され、その後、6月に京都に巡回します。
テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート
【東京展】 ※6月3日から京都展も開催
会期:2026年2月11日〜5月11日
会場:国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2)
出品作家: ※姓アルファベット順
サラ・エインズリー、フランシス・ベーコン、リチャード・ビリンガム、スタパ・ビスワス、ブラック・オーディオ・フィルム・コレクティヴ、ヘンリー・ボンド、クリスティン・ボーランド、アンジェラ・ブロック、ヘレン・チャドウィック、ディノス・チャップマン、ジェイク・チャップマン、マット・コリショウ、キース・コヴェントリー、マイケル・クレイグ=マーティン、マーティン・クリード、ジェレミー・デラー、キャシー・ド・モンショー、トレイシー・エミン、シール・フロイヤー、マーク・フランシス、アニャ・ガラッチョ、ギルバート&ジョージ、リアム・ギリック、ダグラス・ゴードン、ルーシー・ガニング、リチャード・ハミルトン、モナ・ハトゥム、ルベイナ・ヒミド、ダミアン・ハースト、デレク・ジャーマン、サラ・ジョーンズ、アニッシュ・カプーア、ジム・ランビー、マイケル・ランディ、マーク・レッキー、サラ・ルーカス、スティーヴ・マックィーン、リサ・ミルロイ、シーマス・ニコルソン、クリス・オフィリ、ジュリアン・オピー、コーネリア・パーカー、サイモン・パターソン、グレイソン・ペリー、スティーヴン・ピピン、マーク・クイン、ジュリー・ロバーツ、デイヴィッド・ロビリヤード、ジョニー・シャンド・キッド、デイヴィッド・シュリグリー、ジョージナ・スター、ヴォルフガング・ティルマンス、ギャヴィン・ターク、マーク・ウォリンジャー、ジリアン・ウェアリング、レイチェル・ホワイトリード、エリザベス・ライト
~5月17日 小淵沢
Keith Haring: Arching Lines 人をつなぐアーチ
キース・ヘリングといえば「サブウェイ・ドローイング」から始まり、人や犬といったモチーフを輪郭線のみで描く独自のスタイルのポップな絵画で知られていますが、実は彫刻作品も制作しています。中村キース・ヘリング美術館が没後35周年を記念して開催する「Keith Haring: Arching Lines 人をつなぐアーチ」は彫刻作品にフォーカスを当てた展覧会です。キースは自身の描いてきたモチーフを三次元化し、空間に拡張させることで絵画表現とは異なる公共性と永続性を追い求めてきたといい、今回、全長5メートル超の彫刻《無題(アーチ状の黄色いフィギュア)》を中心に、同館所蔵の全13点の彫刻作品が公開されます。また、1983年に蛍光塗料を用いて制作されたペインティング《無題》および版画作品《無題》が、ブラックライトのもとで特別展示されるそうです。展示作品の理解を深めるための会場限定ブックレットも販売されます。
なお、同館では戦後80年の節目の夏(7月〜9月)、キースが1988年にチャリティコンサート「HIROSHIMA ’88」のために制作した3点のポスターを月替わりで展示するほか、広島訪問の記録をもとに制作した映像「キース・ヘリングが見た広島」を上映したり、子どもたちにワークブック『キース・ヘリングと平和を描こう』を無料配布するなどの企画も実施するそうです。詳しくは公式サイトをご覧ください。
Keith Haring: Arching Lines 人をつなぐアーチ
会期:2025年6月7日~2026年5月17日
会場:中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市小淵沢町10249-7)
開館時間:9:00-17:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:大人 1500円、16歳以上の学生 800円
INDEX
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