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レポート:「Tokyo Pride 2026」プライドフェスティバル 2日目

2026年6月7日、代々木公園イベント広場で開催された「Tokyo Pride 2026」プライドフェスティバル2日目の模様をレポートします。あいにくの小雨模様でしたが、今年もプライドパレードが行なわれ、渋谷・原宿の街を晴れやかに行進しました

レポート:「Tokyo Pride 2026」プライドフェスティバル 2日目

昨年に続き、「Tokyo Pride」プライドフェスティバル@代々木公園が6月第1週に開催されました(まだ梅雨って感じでもなく、暑すぎもせず、いい時期ですよね)。今年もプライドフェスティバルに先行して「Queer Art Exhibition」が始まり、公式アフターパーティ「Pride Night」もあり、プライドフェスティバルの翌週以降はユースプライドとヒューマンライツカンファレンスが開催、というふうに、プライドマンスの1ヵ月間にわたって多彩な催しが行なわれるという海外のような(グローバルスタンダードな)かたちになっています。ここではプライドフェスティバルの2日目の模様をレポートします。
(取材・文:後藤純一、カケジク ※写真に*印がついているのはPhoto by カケジク)


 6月7日は、前日の陽気とは打って変わって、雲行きあやしい日曜日となりました。前夜に二丁目やクラブイベントなどを楽しんだ方も多かったと思われますが、この日も早くからたくさんの方たちが代々木公園に来られていました。

<オープニングのステージ>
 11時にステージイベントが始まりました。2日目のMCを務めたのは、名作『ブルーボーイ事件』に主演した中川未悠さんと、ベビーヴァギーさんです。

 初めに各政党の議員の方たちによるスピーチが行なわれました。
 自民党の牧島かれん議員は、当事者のみなさんの率直な思いを聞かせてほしいと、日本維新の会の金村龍那議員は、与党として個人で解決できないことを政治でしっかりやっていきたいと、国民民主党の井戸正枝衆院議員は、2012年に国会でLGBTという言葉を議事録に残した、十数年経ってこれだけしか変わっていない、もっと多様性をみんなで、と語りました。中道改革連合の早稲田夕季議員は開催おめでとう、自分らしく生きられるた目の活動に敬意を表します、理解増進法ができ、パートナーシップ条例も広がったが、課題はまだまだある、誰もが排除されないよう権利保障を、と訴え、立憲民主党の辻元清美議員は、今年はいつもと違う、同性婚訴訟の最高裁判決を控え、しっかり見せつけていくパレードにしよう、本当は国会で結婚平等法を立法したい、世界ですでに39ヵ国で認められている、愛は勝つ、と訴えました。公明党の竹谷とし子代表は、平等・多様性のない社会に未来はない、パートナーシップ制度 の選択肢を広げてきた、包摂社会に向けて同性婚、ジェンダー平等、差別解消を実現し、尊厳を守る社会にしようと語りました。
チームみらいの河合道雄議員は、ブースを回って当事者の方の生きづらさや困り事を聞いた、運営のみなさんありがとう、と語りました。共産党の小池晃書記局長は、ハッピープライド、愛する人との結婚を認めよう、幸せになる人を増やすのが政治だ、最高裁判決の前に国会で立法を、すべての人に結婚の自由を、と語りました。れいわ新選組の天畠大輔副代表は、障がいを持っていると進学も就職も一人暮らしも自分がどう生きるかの選択が狭まる、憲法で保障された人権が限られるのは間違っているし、日本は遅れている、おかしいと思う、みなさん一緒に歩きましょう、と語りました。社民党の福島瑞穂党首は、保坂さんと一緒に90年代からパレードに参加してきた、2003年には同性婚実現を公約に掲げた、ハッピープライドはどんどん広がっているのに変わってないのが政治だ、同性婚を認めるのが当然、最高裁で違憲判決が出たらすぐに国会で制定を、性同一性障害特例法の生殖能力要件に関する立法も進んでない、今年こそ同性婚と性別変更の立法を、と訴えました。

 11時半からは、昨年も登場した西原さつきwithねこねこダンサーズのみなさんがかわいらしいパフォーマンスを披露しました。

 この後パレードが始まるということで共同代表の方たちなどはそちらに移動。出発地点では恒例のフォトセッションが行なわれました。この時間、悲しいことに、雨がポツポツ降ってきていました…(が、出発地点付近でアリアナ&ガガの「Rain On Me」が聞こえてきてちょっと気分がアガりました。かけた人、ナイス!)


<プライドパレード>
 今年も60くらいのフロートの出走が予定されており、ケヤキ並木の隣の渋谷プラザにパレード参加者のみなさんが集合していました(だいたいフロート出発予定時刻の1時間ちょっと前に集合することになっていたようです)。おそらくすべてのフロートの行進が終わるのは16時〜17時頃だろうと見込まれたので、g-lad xxでは、カケジクさんにPARCO前で全体を撮影していただき、後藤が出発地点で(13:50からステージイベントが再開するため)13:30頃まで撮影に当たることにしました。以下、それぞれが見たパレードのレポートをお届けします。
 
 12時、ポツポツ降っていた雨もなんとかやんで、プライドパレードがスタート!しました。
 先頭のフロートは今年も横断幕だけでなく大きなレインボーフラッグとトランスジェンダーフラッグを持って行進するかたちで、共同代表の方たち、ゼロプリのみなさん、議員のみなさん、砂川秀樹さんをはじめ東京のパレードの開催に携わってきたレジェンドの方たちなどが歩きました。
 Marriage For All Japanのフロートは、「最高裁で愛は勝つ。LOVE WINS」を掲げたトラックにドラァグクイーンや「結婚の自由をすべての人に」訴訟原告のカップルなどが乗り、その後にたくさんの同性カップルや、同性婚訴訟を支援する方たちなどが続きました。
 各国の大使館の方たちも大勢歩きました。
 メディカルプライドのフロートでは、にじいろドクターズなど当事者やアライの医療関係者の方などが歩いていました。
 ダイクマーチジャパンのフロート。sapphicな(レズビアンやバイセクシュアル女性やノンバイナリーの方などの)居場所づくりを目指す新興のグループです。
 メディアレインボーアライズのフロートは、阿部知代さんをはじめマスメディアで働く方たちや、ブルボンヌさんをはじめインフルエンサーの方たちなどが参加していました。
 TRPユースプライドフロート。「Friend, One Love, One Future」と書いたフロート(トラック)が出走し、ユースのみなさんを中心に歩いていました。
 ぷれいす東京やaktaなどのみなさんによる#UpdateHIVは今年、2つもフロートを出していて(参加者を募集したのが全部埋まったそう。スゴい!)、よりいっそうパワフルになっていました。1台目のフロート(トラック)にはイズミ・セクシーさん、HUWEIさんらが乗り、DJ POIPOIさんがクラブミュージックで盛り上げ、大勢のゲイの方たちが行進しました。2つめのフロートは、「WE  ARE POSITIVE」という横断幕を持った陽性者の方たちが先導し、また、エイズで亡くなった方を偲んで制作されたメモリアルキルト、例えば平田豊さんのメモリアルキルトだったり、亡くなったパートナーのメモリアルキルトを掲げて歩いていると思われるご高齢の方などもいらして、涙を誘いました。
 その後、Ally!でつながる”あらさんぽ”、ピースボート、東京レインボープライド:Trans Rightsなどのフロートが続いたのですが、後藤はステージの取材に戻るため中座させていただきました(後半のGRAMMY TOKYOやチーム台湾のフロートを見れなかったのは残念でした)
(文:後藤純一)














★プライドパレードのフォトアルバムその1(g-lad xx撮影分。先頭から34番目(東京トランスマーチ)フロートまで)はこちら

 ここからは、パレードの全体を取材したカケジクさんのレポート文と写真をお届けします(前半のほうは重複してしまうのですが、ご了承ください)(※写真のキャプションは後藤です)

 昨日の快晴から一転、薄曇りの2日目。
 なんとかパレードが終わるまで雨は降らないで…という思いもむなしく、パレード前のフォトシューティングからポツポツと雨が!せめて本降りにはならないで…!と祈りつつカメラを構えました。
 1日目の司会のドリアン・ロロブリジーダさん、2日目の司会のベビーヴァギーさん、中川未悠さん、主催の東京レインボープライドのみなさんが並び、そしてその後ろにはメッセージのプラカードが並ぶ形でのシューティングでした。
 ほぼ12時ジャストにパレードがスタート!
 今年は全59梯団(公式発表されていたのは60梯団でしたが、最後の2つは1つになってパレードしたと思われます)。
 先頭の主催者の梯団には「午前0時のプリンセス」のみなさんのほか、沢山の議員のみなさん、歴代のパレードの実行委員長(砂川秀樹さん、福島光生さん)の姿も! 今年も巨大なトランスフラッグも先頭の梯団を彩っていました。
 続く梯団は今年も「公益社団法人Marriage For All Japan-結婚の自由をすべての人に」。今年はいよいよ訴訟が最高裁という局面を迎える見通しとなり、「最高裁で愛は勝つ。」というキャッチコピーを掲げてのパレードです。フロートの上では先ほどのシューティングで並んでいたドリアン・ロロブリジーダさん、ベビーヴァギーさん、中川未悠さんが沿道のみなさんに手を振り、訴訟の原告のみなさんが全国から集まって歩いていました。
 フロートを出した梯団の中でも、音量のデカさが目立ったのは「#UpdateHIV」「東京トランスマーチ」「GRAMMY TOKYO」。特に「GRAMMY TOKYO」はまだフロートが見えていないのに重低音が渋谷の街に鳴り響いて、テンションが上がりました!
 「#UpdateHIV」の梯団は、昨年同様コール&レスポンスでの一体感が素晴らしかったです。そして今年はフロート以外に「エイズ・メモリアル・キルト」と共に歩いていたのがとても印象的でした(エイズ・メモリアル・キルトとは、HIV/AIDSで亡くなった人々を追悼し、その生きた証を記録するために作られたもの。縦約90cm×横約180cmの布に故人の名前、写真、愛用していた衣服、メッセージなどを縫い付けた布のアートプロジェクトです)
 以前は「Badi」「G-men」といったゲイ雑誌がフロートを出していて、その梯団はほぼ男性のみ!というものがありましたが、今はどの梯団もセクシュアリティも年齢も国籍も多種多様な人たちが混ざり合う形に変化しています。でも以前から今まで変わる事が無いのは、みなさんの本当に楽しそうな、いきいきとした表情です。当事者の梯団も協賛企業の梯団も関係なく、みなさん素敵な笑顔をカメラに向けてくれました。近年は沢山のワンちゃんも参加するようになりましたね。とても癒されました!
 どんどん梯団が増え、全ての梯団がスタートするだけでも4時間近くかかる規模になり、歩いたみなさん大変だったかと思います。しかもパレードコースが結構長いですし。でも、車道を歩いた人じゃないと見えない景色は本当に得難い経験だと思います。まだ歩いたことのない人で「歩いてみたいな」と思っている人は、ぜひ歩いてみてほしいです!
(文:カケジク)





























★プライドパレードのフォトアルバムその2(カケジクさん撮影分。全体を撮っています)はこちら

 今年は出発地点の警察官の方の交通整理がとてもテキパキしてて、スムーズに進んだ印象があります。(一方、歩道から出て撮影する人や、登録をせずにパレードに混ざる人などもまだ見受けられました)
 また、パレードを歩き終えた人の話だと、沿道で応援してくれる方たちがとても増えたそうです。(一方、Xでは、沿道のお店や企業のレインボーフラッグが消えた、LUSHだけだったという指摘も見られました)
 ともあれ、パレード中はなんとか天気ももって、みなさんが笑顔で歩けたこと、本当によかったです。

 
<後半のステージ>
 大急ぎでステージに戻り、13:50からの大使館の方たちのスピーチに間に合いました。
 
 英国のジュリア・ロングボトム大使は、毎日自分らしく安心して過ごせることが当たり前になるよう、世界中のプライドに参加しています、英国は2012年に同性婚を承認しました、私の娘も2022年に同性婚し、初孫も生まれました、大使をつとめて5年、いちばんインスパイアされているのは日本が一歩ずつ前進してきたことです、英国はみなさんと一緒に歩んでいきます、と語りました。
 オーストラリアのヘレン・スティリアヌ副大使は、30回以上もプライドが開催されてきたのは素晴らしいこと、オーストラリアも連帯し、日本のLGBTQに寄り添ってきました、一緒に前に進んでいきましょう、と語りました。
 ベルギーのアントワン・エヴラー大使は(2020年に同性婚している方です)、今日オランダとルクセンブルクとベルギーの3ヵ国を代表して話しますが、私たちは多様性と尊厳、平等のために全力を尽くしています、オランダは25年前に結婚の平等を実現しました、今日みなさんと一緒に参加できてうれしいです、ホモフォビアと闘おう、幸せと愛のために、と語りました。
 カナダ大使館のジャン=フランソワ・ルノー一等書記官は、今日私たちは平等と多様性を求めるバリューを掲げています、ここに来た参加者、主催者、ボランティアのみなさんに感謝します、プライドは大きな意味を持っています、インクルージョンと尊厳を共に目で見て共有すること、地球を守るのにヒーローはいない、みんなの責任です、私たちが行動すれば変化します、今日の参加には重要な意味があります、多様でインクルーシブな社会の実現のために団結しましょう、みんなで社会を前に進めましょう、と語りました。
 EUのジャン=エリック・パケ大使は、ここにまた来れてうれしい、今日はSOGIによる差別のない社会を作るためのストロングなメッセージです、平等は欧州連合が最も大切にしていること、公正のため一緒に歩きましょう、可視性や受容に向けて参加できたこと誇りに思っています、と語りました。
 ノルウェーのクリスティン・イグルム大使は、北欧5カ国を代表し、ここに来れてうれしい、多様性と平等、セレブレーションのプライドは、勇気やプロテクト、これまでの活動の功績を称えるものです、北欧は平等と包摂のために一夜ではなく数十年をかけてきました、北欧5カ国全てで同性婚や家族保護、差別禁止法を実現したことは重要な役割を果たしています、進歩は当然じゃない、コミュニティは差別や暴力に直面し、だからこそプライドが重要です、もっとインクルーシブな社会を実現するための活動がとても大切です、私たちは全ての人の尊厳と平等を引き続き支援していきます、と語りました。
 台北駐日経済文化代表処の李逸洋駐日代表は、2回目の参加です、台湾は同性婚を認めました、社会の進歩を表しています、OECDの統計で台湾はアジア1位になりました、長い時間をかけて互いを認め合い、多様性が活力にあふれる源だと証明してきました、自由に自分らしく生きる社会を一緒に目指しましょう、と語りました。

 それから、2022年にも出演したJasmine High(ジャスミンハイ)のお二人がライブを披露し、ソウルフルな歌声でオーディエンスを魅了しました。

 昨年に続き、Kayaさんが真っ赤なドレスを着て登場し、『愛の讃歌』など数曲を披露しました。MCでは、今までカミングアウトしたことはありませんが、男でも女でも関係ない、私は私と思っています、と語っていました。

 続いて、Marriage For All Japan特別企画として、今年もパレードに参加した数十組の同性カップルや「結婚の自由をすべての人に」訴訟の原告の方たちが壇上に上がり、「最高裁で愛は勝つ」のプラカードを一斉に掲げ、同性婚実現をアピールしました。
 原告を代表して熊本のこうぞうさんが、最初に出会ったのは2002年、当時からなぜそんな目で見られるのだろうと思っていた、もうすぐ最高裁で判決が出るため、緊張しています、とスピーチした後、こうぞうさんのお母様からの手紙が読まれました。ゆうたさんを紹介してもらったのは20年以上前でしたね、それまで気づいてあげられなくてごめんね、よい結果を祈るばかりです、との文面で、こうぞうさんが目頭を熱くしていました。
 その後、『ボーイフレンド2』出演時に同性婚についてコメントし、話題を呼んだHUWEIさんと、昨年のミス中央でレズビアンであることを公表しながらグランプリに輝いた松澤海優さんのお二人も登場しました。松澤さんは、友達にまだ同性婚できないんだ?と言われます、と、HUWEIさんは大切な人と結婚する選択肢がなく、家族として保障されないことは、スタート地点にも立ててないということです、と語りました(この後、お二人は、TP終了後に北谷公園のマリフォーパークでのトークイベントにも登壇していました)



 こちらも昨年に続き、Aya Satoさんが登場しました。昨年は、あのマドンナや椎名林檎のバックダンサーをつとめたAyabambiのAyaさんがついに登場!! なんとカッコいいのだろう、と興奮していたのですが、今年はちょっと冷静にステージを拝見し、少し違った視点で思うところがありました(また別のコラムで書こうと思います)


 インターバルの間、20代くらいと40代くらいの男性カップルが手をつないで入場してきたのですが、20代くらいの男の子が本当に幸せそうな顔をしていて、泣きそうになりました。ハッピープライド!って思いました。(プライドフェスティバルの2日間、手をつないでる男性カップルを10組くらい見ましたし、会場の一角でずっとイチャイチャしてるカップルもいました)
 
 八方不美人のライブ。夏らしいブルーを基調とした衣装で登場し、おなじみの曲のほかに新曲も披露し、満場の観客を大いに楽しませてくれました。MCでは、ドリアンさんが、私たちの権利が蹂躙されるのではなく尊重されるよう、プライドを掲げていきましょう、と、エスムラルダさんが、いろいろ意見はあると思いますが、年に一度、こうしてみんなで集まれるこのイベントがあることはいいことだと思います、と、ホイ美さんが、友達がいない若い子が、ユースのところに参加して、友達ができたように見えて、よかったなと思いました、と、それぞれ素敵なコメントを語っていました(八方不美人のみなさんも、雨の中、TP終了後に北谷公園のマリフォーパークでのトークイベントにも登壇していました)


 いよいよ大トリの枝豆順子さんプロデュースのショーの時間がやってまいりました。最初に、今日のショーはプログレスプライドフラッグのそれぞれのカラーをフィーチャーした構成になっていますとのアナウンスがあり、真っ赤な衣装の枝豆順子さんが深々と頭を下げて観客のみなさんにご挨拶し、それから約80名のドラァグクイーンやダンサーの方たちが、赤や青や黄色や紫やグリーンや、多様性や包摂を象徴するレインボーカラーのめくるめくステージを次々に繰り広げ(Todrick Hallの「PARADE」、Lady GAGAの「Born This Way」、「This is me」、MISIAの「明日へ」といった選曲も感動的で)、約30分間、どこをとっても美しい、本当に素晴らしい、鳥肌モノのステージを見せてくれました。本当に全力でやりきった感が伝わってきましたし、万雷の拍手と声援を浴びていました。LGBTQ史に残るプライド・ステージだったと思います。枝豆順子さんと、3ヵ月間、この日のために練習に励んできたクイーンやダンサーのみなさんに、心からの拍手を贈ります。











 残念ながら八方不美人のライブの頃から雨が降り出してきて、観覧エリアは傘さし禁止だったので、観客のみなさんは雨に濡れてしまっていたのですが、それでも、枝豆順子さんのステージの素晴らしさを知っているみなさんは、その場に残って見守っていて…その光景にも胸が打たれました。

 最後にMCのお二人と共同代表のお二人が登場し、みなさんにご挨拶し、2日間にわたるプライドフェスティバルは幕を閉じました。
 帰りがけ、それぞれのブースの方たちや、TPのボランティアスタッフのみなさんが雨の中、撤収をしていて、おつかれさまです、と頭が下がる思いでした。


<今年のTPを振り返って>
 土曜の夜、Xで「今年のTPにはGOGOがいなかった」とか「今年はフォトブースでGOGOさんと写真が撮れなくて寂しい、残念だった」と書かれていた投稿を見て、そういえば…と気づきました。その後、TRP(主催団体)が一般企業を優遇する一方、会場からゲイカルチャーの性的な部分がどんどん消えていってる(排除してる?)というような投稿も目立つようになりました。
 2001年にTLGPの実行委員を務めた身としては、一般企業の協賛がほとんどなく、L&Gコミュニティからお金を集めるのも限界があり(ボランティアの方がゲイバーから3000円とか5000円とかの協賛金を集めてくださったり(実質、自腹です)、会場で「1円、5円、10円からでも構いません」と言って寄付を募ったりしてました)、事務所もなく、予算的に本当に厳しく、業者に頼らずテントは自分たちで建てて、とか、あらゆることを手弁当でやらなければならず、運営が本当に大変で、そういう大変さのおかげでみんな1年で辞めてしまい、やがて誰もいなくなり、2003年にはとうとうパレードが開催できなくなってしまったという苦い経験があるため、一般企業が協賛してくれるのは本当にありがたいし、そうじゃないと続かないだろうなと思います。10年くらい前、DIESELとかmixiとかのブース(モニュメントみたいな感じでした)が並ぶ光景に感慨を覚えましたし、TRPがこれだけメジャーになり、あゆとかも来て歌ってくれるようになったり、2日間のべ20万人という規模になったのは、一般企業の協賛あればこそです。一方で、TLGP時代に主力だったゲイカンパニーの協賛は(そもそも『バディ』や『G-men』自体がなくなってしまったということもありますが)今は皆無です(「ルミエール」とか「BIG GYM」のブースでゲイ雑誌やケツワレが売られてた時代が懐かしく感じられます)。ファミリーを含めて一般の方たちがとても増えているなか、会場に性的なもの(風俗誌とかアダルトグッズとか)がないようにするというのは、それはそうよね、と思う一方、かろうじてゲイカルチャーのセクシーな部分を代表していたGOGOさんの姿が見えなくなってしまったというのは、やはりゲイコミュニティにとっては残念なこと。今年はどうしてこうなったのか、については、こちら(追記)に書いた通りで、そもそも主催者側でGOGOの方たちを手配できず、GOGOさんがいるブースのご厚意に頼っていた、けれども今年はついにそういうブースが一つもなくなってしまった、出ていただけるのは歓迎です、とのことでした(ちなみに、あとでInstagramで見て知ったのですが、GOGOさんが全くいなかったわけではなく、ぷれいす東京のブースにレザーGOGOのAsaoさんとTomoさん(from「BUFF」がいらっしゃいました。枝豆順子さんのステージにもGOGOさんたくさん出演してましたよね)
 とはいえ、企業のPRが強すぎる(商業的)ということも盛んに言われるようになっています。今回、メインのエリアに二丁目的なブースがなく、GOGOさんの姿が見えなくなったことで、余計にそう感じられたのでしょう。
 この話は、そもそもプライドパレードってどういうものなのか、海外のパレードはどういう感じなのか、東京のパレードは(苦難と栄光の歴史、とも言うべきものがありますが)どういうふうに始まり、どういうふうに変わってきたのか、といったことを俯瞰したうえで語られるべきことかもしれない、と思い、また別のコラムにまとめようと思っています。
 
 エスムラルダさんがステージ上で語っていたように(エスムラルダさんは2002年のTLGPの実行委員。その当時の苦労やパレードの継続の難しさを知っているからこそ、ですね)、いろんな意見があるとは思いますが、こうして毎年、あの場所にみんなが集まって性の多様性を祝うプライドフェスティバルが開催されることがいちばん大事なんじゃないかと思います。運営にあたったみなさん、出演・協賛・協力してくださったすべてのみなさんに感謝申し上げます。

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