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中国で英総領事が同性婚

2014年09月17日
 9月6日、北京の英大使公邸で、英国のブライアン・デヴィッドソン駐上海総領事が同性パートナーと結婚しました。

 
 現在、世界24の国や地域に英国の在外公館がありますが、今年6月、英外務連邦省は、たとえ同性婚が合法化されていない国や地域であっても、英国人とその同性パートナーに現地の在外公館での婚姻届の受理を認めると発表しました(大使館や総領事館などの在外公館は、設置した国の管轄下にありますから、同性婚を認めた英国としては、当然の措置と言えるでしょう)。ただし、これには「地元当局の許可が必要」という条件がついていました。この英国の発表に対し、香港政府は拒否の姿勢を示し、地元のLGBT団体から非難を受けました(詳しくはこちら)。一方、中国はこれまで(北京での映画祭やカルチャーフェスティバルを中止に追い込むなどして)同性愛者を抑圧してきたにもかかわらず、許可しました。(中国のほか、あのロシアでさえ、同性婚に許可を出しています。日本ももちろん、OKです。もしかしたら日本でも英国人の同性結婚式が行われるかもしれませんね)
 
 晴れて、中国当局から許可をもらったデヴィッドソン総領事は、アメリカ国籍のパートナー、スコット・チャン氏と英大使公邸で結婚式を挙げたのです。デヴィッドソン総領事は中国のTwitter「微博(ウェイボ)」で、英国では同性婚が認められているとしたうえで「(英国が)全ての人の平等な権利を尊重するという実例だ」と述べました。
 英国のセバスチャン・ウッド駐中国大使は、マイクロブログの「新浪微博」に、新婚カップルとなった2人の間に立った画像とともに「本日、大使公邸でブライアン・デヴィッドソン総領事の同性婚を行ったことをとても喜び、誇りに感じている」と投稿しました。
 
 このニュースは、中国国内では賛否両論を持って受け止められました。中国では同性愛は違法ではないものの、まだまだ偏見が根強く、同性パートナーシップは法的に認められていません。
「あの国(英国)は明らかに病気だ。ローマ帝国末期のようだ」と、あるユーザーはインターネットに投稿。また、別のユーザーは「外国の同性愛文化は尊重するが、それは中国の文化ではない。そこを尊重していただきたい」と書き込んだそうです。
 一方で中国の大都市部では近年、同性愛に対する寛容な態度が広がっており(上海では毎年プライドフェスティバルが開催されていますし、昨年は湖南省の省都・長沙市でパレードも開催されました)、多くの人々が総領事の結婚を祝福しました。「本物の愛だ。幸福を祈ると同時に、うらやましくも思う」とあるユーザーは投稿しました。 



中国で英総領事が同性婚、ネットで賛否両論に(AFP)
http://www.afpbb.com/articles/-/3025537

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