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エレン・ペイジが同性婚

2018年01月04日

 新年早々、おめでたいニュースが届きました。レズビアンであることをカミングアウトしている女優のエレン・ペイジが、パートナーであるダンサーのエマ・ポートナーと結婚したのです。

 エレン・ペイジは映画『JUNO/ジュノ』や『X-MEN』シリーズ、『インセプション』などへの出演で知られる女優。2014年、ラスベガスで行われたヒューマン・ライツ・キャンペーンのイベントでスピーチし、レズビアンであることをカムアウトしていました。2015年には、映画『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』に主演しました。

 パートナーのエマ・ポートナーは、エレンと同じカナダ人で、ジャスティン・ビーバーのMVを振り付けし、出演したこともあるダンサーの方です。現在はニューヨークを拠点とする自身のダンスカンパニーの指揮を執っており、ブロードウェイ・ダンスセンターで指導もしているそうです。

 二人の交際が最初に報じられたのは昨年7月で、9月には、ロサンゼルスで開催されたイベントのレッドカーペットに二人揃って登場し、オープンな関係を続けてきました。ちなみに二人はInstagramを通じて知り合ったそうです。
 二人は1月4日(日本時間)、左手薬指に結婚指輪をした写真と「この素晴らしい女性を『わたしの妻』と呼べるなんて信じられない」というコメントをInstagramに投稿し、結婚を発表しました。
 
 Buzzfeedの「同性愛者の女優、エレン・ペイジが自分の生き方をつかみとるまで」という記事では、エレンが『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』(原題:Freeheld)への出演をきっかけとして、カムアウトを決意したことが語られています。
 10歳の時からプロの役者として演技をしてきたエレン・ペイジは、2007年、予期せぬ妊娠をした16歳の少女の成長を描いた『JUNO/ジュノ』の演技でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、ハリウッド・セレブの仲間入りを果たしました。すると、彼女のセクシュアリティについて、憶測を書き立てるメディアも出てきました。 「20か21歳の頃は、自分のセクシュアリティについてよくわかっていない部分がありました。無名の存在から、急に不特定多数に名前が知られる俳優になって、いろいろと書きたてられて、衝撃を受けました」
 女優としてのエレンの名声が最高潮に達した頃、同性カップルの権利のために戦った女性たちの姿を追ったドキュメンタリー『Freeheld』(2007年にアカデミー賞を受賞したドキュメンタリー)の劇映画化の企画が持ち上がりました。彼女は『Freeheld』の予告編を見て以来、心を打たれていたそうで、ステイシー役で出演を依頼された時、叫び出すくらい興奮し、「ただ『イエス』って言いました!」
 『Freeheld』の監督、シンシア・ウェイドは、エレンと電話で話した時のことを振り返って、こう語っています。「ステイシーとローレルの関係が社会的に不平等な扱いを受けていたことを説明したとき、エレンは泣き出したんです。なぜかはわからなかった。けれど、エレンにとって、とても意味のあることなのだろうということがはっきりわかりました」
 新進気鋭の若手俳優として最も勢いがあったタイミングで、同性婚の歴史に名を残すレズビアンの女性の役を演じることを決めたエレン。その時は「自分がカミングアウトできるなんて、思ってもいなかった」といいます。「どうしてなのかはわからないけど、できないと強く信じていました。誰かに『いつカミングアウトするの?』と聞かれた時も『それは絶対無理』と答えていました。本当にそう思っていたんです。でも振り返ると、そう思い込んでいたことが信じられません。そんなの、どうかしている!って今は思うからです。本当に信じがたい思い込みです!」「何かが私の中に入り込んで、考え方や行動を支配してしまったようでした。そのころの私は健康な人間ではなかったと思います。本当に無理だと思い込んでいたのです!」
 成功の一方で、自身の性的指向については深く悩んでおり、カミングアウトするまでは、みじめな気持ちで過ごしていたといいます。「コソコソしていた昔の自分が、恥ずかしい」「思い出すと悲しくなります。つらかったから。私とつきあってくれた人たちにも、つらい目をさせていました。いいことはひとつもなかった。不寛容だったり、人に隠れて生きることは悪循環を生み出すだけ」
 つきあっていた女性に、ホテルの別の出口から出て、車で待ってもらうこともありました。「ルームサービスが来たら、バスルームに隠れて、とか。友達です、って言ったりとか。そして、公の場では何にもないように振る舞ったり」「罪悪感を持つようになりました。罪悪感を持つべきことをしていると思いました」
 エレンは、同性愛者であることが公になったら、演技ができなくなるのではないかと恐れていました。「もし、もう(演技が)できなくなるとしたら…。私の人生にとって、とても重要だから」
 しかし、20代半ばにさしかかった頃、心は落ち着いてきて、気がつくと「『私にはガールフレンドがいるの』って言えるようになっていた」といいます。
 2014年にジュリアン・ムーアが『Freeheld』のローレル役に決まったと聞いた時、エレンは嬉しくて泣きそうになったそうです。「だって、彼女は現役の俳優の中で、最高の役者だから。そして、同性愛者の役柄も何度も演じてきているから」「ようやくこの映画を作るんだ!作るんだ!って」
 彼女はもう、自分のセクシュアリティを隠してはいられなくなりました。「同性愛者であることを隠すのが嫌になりました」「こんな映画に出るっていうのに、カミングアウトしないなんて、ありえないって思った」。ステイシーとローレルの存在にも触発されたそうです。
 そうして2014年のバレンタインデーにエレン・ペイジはカミングアウトを果たし、スタンディング・オベーションで勇気を讃えられました。

 その後、エレンはカミングアウト後の心境について、「最高に幸せ」「ゲイであることを隠していたときに比べて、今の自分がこういう気持ちでいられることに感謝している」「将来、結婚するのが楽しみで仕方がない」と語っていました。晴れて愛する人と結婚し、幸せいっぱいなエレン。本当におめでとうございます!
 



『JUNO』エレン・ペイジ同性婚!(Yahoo!ニュース/シネマトゥデイ)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180104-00000005-flix-ent

【速報】エレン・ペイジ、結婚を発表!(ELLE ONLINE)
http://www.elle.co.jp/culture/celebgossip/ellen-page18_0104

『JUNO/ジュノ』の女優エレン・ペイジ、同性婚を発表(ハフィントンポスト)
http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/03/ellen-page_a_23323313/

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