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kemioさんが「GQ MEN OF THE YEAR」2019の「ユース・インフルエンサー・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞

2019年11月22日

 今年4月、ゲイであることをカムアウトしたkemio(けみお)さんが、「GQ MEN OF THE YEAR」の「ユース・インフルエンサー・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞しました。

 11月21日(木)、今年最も活躍した男たちを顕彰する「GQ MEN OF THE YEAR 2019」が東京都港区の東京アメリカンクラブで発表され、ラグビー日本代表の方々やKing & Princeらと並んで、今年晴れてカミングアウトを果たしたkemioさんが「ユース・インフルエンサー・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞しました。

 受賞理由は以下の通りです。
「Twitter、Instagram、YouTubeなどのソーシャル・プラットフォームを駆使し、10代の女子中高生を中心に絶大なる人気をほこるデジタル世代のカリスマがkemio(ケミオ)である。近年は、歌手やモデルとしても活躍するなどマルチ・タレントとしての顔も持つ。GQ MEN OF THE YEAR受賞者初のインフルエンサーkemioのさらなる活躍に期待したい」

 「GQ MEN OF THE YEAR」2019特設サイトでは、kemioさんへのインタビューが掲載されていて、「BLACKPINKに会いたい」「レディー・ガガとお仕事がしたい」など、kemioさんらしいコメントが語られています(あげみざわーって言ってほしかったかも)

 ちな、昨年の「GQ MEN OF THE YEAR」では、美輪明宏さんや、『おっさんずラブ』の田中圭さんらが選ばれています。
 
 
 ハイステータスな男性総合誌『GQ JAPAN』は、2011年に「LGBTが世界を動かす。THE POWER OF LGBT」という素晴らしい特集で世間にインパクトを与え、同年のTokyo Super Star Awardsで表彰されたほか、2013年には同性カップルの子育てや結婚を支援する記事を掲載するなど、コンスタントにLGBTを応援するコンテンツを届けてくれています。

 鈴木正文編集長が10月に発表した「GQ MEN OF THE YEARに寄せて」というコメントがちょっとスゴいので、ご紹介します。
「僕たちは今、LGBTQIA+という新しい人間類型の概念を得て、使用するようになった。LGBTについては既知であるということにして、「QIA+」についてここで一般的な定義を参照すれば、Qはクエスチョニング(性的指向あるいはジェンダー・アイデンティティについて確実な自認を持てない人々)またはクイア(元来は「奇妙な」という意味であったが現在は性的少数者全般)であり、Iはインターセックス(男女両方の性的特徴を具える人)、Aはアセクシュアル(異性・同性を問わず他者に対して性的感情を有さない人)またはアライ(LGBTを支援する非LGBT者)であり、そしてLGBTQIAのいずれにも該当しない人が「+(プラス)」である。
 このLGBTQIA+という頭文字連結語が成した文化的・社会的な貢献は小さくない、と思う。なぜならそれは、従来の「男らしい男」や「女らしい女」や「男らしくない男」や「女らしくない女」といった性やジェンダーに結びついた人間の「典型」像を無効化する道を切り開いたからだ。男であろうが女であろうが、また、男のようでいて女であって、女のようでいて男であっても、さらには、男であるとか女であるとかとはぜんぜん別の地平で自分であるような人間であろうが、そのすべてのありようがどれも同等の資格で尊重されるべき一個の人間的存在である、という脱・典型にして非・典型、そして反・典型でもある存在のしかたが現にあることを僕たちに知らしめ、そうすることによって、典型化されない存在へと自らを形成していく可能性が現実的であることを、僕たちに教えたからだ。「拠り所」が、ひとつの「典型」に依存しなくてよいということを教えたからだ。
 こうして僕たちは今、自らのアイデンティティを、ステレオタイプから自由に構想し、打ち立てることに、より現実的な可能性を見出すことができるようになった」
 例えばQやIの定義などは正確性に欠けるかもしれませんが、男性誌の編集長が、「MEN OF THE YEAR」へのコメントで、およそ半分をLGBTQIA+に割いて、これほど熱く語っているというだけでも、素晴らしいことだと言えるのではないでしょうか。
 『GQ JAPAN』、本当の意味でカッコいい雑誌ですね。

 
 

 
2019年の「GQ MEN OF THE YEAR」発表!──インフルエンサー・kemioがユース・インフルエンサー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞!(GQ JAPAN)
https://www.gqjapan.jp/culture/article/20191121-kemio

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