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米カリフォルニア州サンディエゴで初のオープンリー・ゲイの市長が誕生しました

2020年11月06日

 米史上初、トランス女性が州議会上院議員に当選黒人ゲイ男性2人が初めて米連邦下院議員に当選でお伝えしたように、大統領選挙と同時に行われた連邦議会(上院・下院)選挙や州議会選挙で、続々とLGBTQ議員の歴史的な当選のニュースが伝えられていますが、カリフォルニア州サンディエゴでは市長選が行われ、トッド・グロリア氏が同市初のLGBTQの市長、そして初のPOC(person of color)の市長となりました。

 
 トッド・グロリア氏は、カリフォルニア州議会下院議員(民主党)で、その前はサンディエゴ市の市議、そして2013年にはセクハラで辞任した市長に代わって暫定市長を務めていました。彼はフィリピン、オランダ、プエルトリコ、ネイティブアメリカンにルーツを持つPOC(person of color)で、オープンリー・ゲイの人物です。
 
 サンディエゴの市長選は、上位2人を選ぶ予備選を実施し、そのあとに決戦という形をとるのですが、今年3月の予備選で上位に選ばれたのは、トッド・グロリア氏と、バーバラ・ブライ氏という女性でした。2人とも民主党、そして、異性愛男性がいないという、たいへん珍しい市長選になりました。
 
 人口1400万人(カリフォルニア州で2番目、アメリカでも8番目)という大都市の市長として、彼は、国内でも最もパワフルなゲイの市長となるだろうと目されています。
 かつてヒューストン市長を務め、現在はLGBTQの候補者を支援する団体「LGBTQ Victory Fund」の代表を務めるアニス・パーカーは、「POCのLGBTQにとって、公職の上位のポジションに就くことは、本当に厳しく、なかなか勝つことが難しい。トッドの勝利は、サンディエゴにとっても、アメリカにとっても、極めて重要な意義を持ちます」と述べました。
「トッドは、『レインボーの天井』を打ち砕き、この国の、2番目の大都市の※LGBTQの市長となりました。彼の声、そして、特に公民権問題に与える彼の影響は、市と州の境界をも越えて行くことでしょう。そしてトッドは、疑いようもなく、多くの若いLGBTQのロールモデルになるでしょう」

※LGBTQが市長を務める都市で最も大きいのは、アメリカ第3の都市・シカゴです(オープンリー・レズビアンのローリ・ライトフットが昨年、市長に当選しました)


 


 なお、サンディエゴは、温暖な気候、美しいビーチ、そしてコミコン開催地としても知られていますが、それだけでなく、ヒルクレストという大きなゲイタウンがあり、カリフォルニア州でもサンフランシスコ、ロサンゼルス(ウエスト・ハリウッド)に次ぐパワフルなLGBTQコミュニティを有しています。毎年のプライドには約20万人が、ヒルクレスト・シティフェスには約15万人が参加し、盛り上がりを見せます。アジア系の人も比較的多く(人口の16%)、ロサンゼルスからアムトラック(鉄道)で行けることもあり、とても旅しやすい、魅力的な街です。ロサンゼルスに行く機会があれば、ちょっと足を伸ばして行ってみることをオススメします。
 
 
参考記事:
Gay POC Elected Mayor of One of Nation's Largest Cities(Advocate)
https://www.advocate.com/election/2020/11/05/gay-poc-elected-mayor-one-nations-largest-cities

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