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感染症の専門家がゲイセックスでのコロナ感染の可能性に言及する記事が掲載されました

 果たして(アナルを含む)ゲイセックスで新型コロナウィルスが感染することはあるのだろうか?という、きっと多くのみなさんが知りたかったであろう疑問に、感染症の専門家の方が答えてくださいました。『夕刊フジ』公式サイトzakzakの「健活手帖」というコーナーに掲載された「キスは要注意だが…性交渉自体で感染しているかは明らかになっていない」という記事で、エイズ治療・研究開発センター長の岡慎一先生が、ゲイセックスも含め、性交渉でのコロナ感染の可能性について語っています。

 岡慎一先生は、ゲイコミュニティにとってもなじみが深く、HIV予防の分野でとてもお世話になっている方です。SH外来を実施している国立国際医療研究センターで、エイズ治療・研究開発センター長を務めていて、昨年も、TOKYO AIDS WEEKSで恒例となってきた国立国際医療研究センターでのゲイの合唱コンサートでご挨拶したり、「日本におけるPrEPの普及と課題 〜見守りネットワーク作りを目指して〜」という会にも出席しています。2015年には、厚労省に提出した「akta」存続の署名にも名前を連ねてくださっています。
 
 そんな岡先生は、上記の記事で、「コロナは性交渉と関連があるのか?」という質問に対し、「相手がウイルスを持っていれば唾液中にも大量に存在するので、キスをすれば感染する確率が高まります。このウイルスは肛門からぬぐった液や便中にも存在するという報告があり、糞口(ふんこう)感染を起こす可能性はあります。男性同性愛者は、性交渉で感染しうることになります。しかし、男女問わず、見知らぬ人と性交渉することは、新型コロナ感染という点で考えれば、ハイリスクであることは言うまでもありません」と答えています。
 糞口感染とはウイルスを含む糞便が手指を介して口に入って感染することを指しています。A型肝炎と同様、アナルリミング(ケツ舐め)は避けたほうがよいです。また、例えばタチがウケの肛門に指を入れたあと、その指で乳首を触り、さらにその乳首を舐めたりすると感染の危険が高まることになりますので、注意が必要です(行為後すぐにシャワーを浴びたり手を洗うことを心がけましょう)
 記事では、精液から新型コロナウイルスが検出されたという報告があるものの、そのウイルスに増殖力があるわけではなく、性交渉自体で感染しているかどうかは明らかになっていない、とも書かれています(忽那賢志先生も「私たちが新たに何か注意すべきことはないだろうと考えられます」と述べています)
 
 それから、新型コロナ感染予防の基本は密閉・密集・密接の「3密」を避けることで、それゆえ「風俗業が危ないと言われてきたが、どうなのか」と聞かれた岡先生は、「飛沫感染・空気感染※を考えればそれ以上に危険な場所は他にあります。例えばカラオケボックスのような場所。注意すべきは『3V』です」と語っています。3Vとは、Venue(会合場所)、Ventilation(換気)、Vocalization(発声)です。換気の行き届かない空間に5~6人が集まって大声で歌うのは最も危険で、人が増えればさらにリスクが上昇します。「それと比較すれば、性風俗でキスをすることなく、マスク着用で、対面会話禁止でセックスするほうが、リスクは低いとも言えるのではないか。しかも1対1のサービスなので、バーやクラブよりもクラスターにはなりにくい」と、記事には書かれています。これはゲイの場合も同様で、アプリやSNSで知り合ってセックスする場合も、ホスト(ウリセン)、ヌキありマッサージ、ハッテン場などでも、マスク着用でキスはせず、対面会話を避けてセックスするのであれば、カラオケボックスなどよりもリスクは低いと言えそうです(ただし、ハッテン場の場合、換気の悪い狭い部屋で集団でノーマスクで乱交状態…とかだと危険です。個室に2人で入ってマスク着用であればそれほどリスクは高くないのではないでしょうか)
 
※飛沫感染・空気感染(エアロゾル感染)についてはこちらの記事がわかりやすいかと思います。
 
 世間の人たちもそうですし、私たちゲイの間でも、セックス=濃厚接触であり、最も危険な行為である、コロナ禍が落ち着くまではリアルなセックスは控えたほうがよい(オンラインで済ませるべき)と見る方は少なくない気がします。しかし、どうしたら感染が起こるのかということを踏まえたうえで、きちんと予防策を講じていれば、これまでホストクラブやキャバクラ、飲食店での会食などでクラスター感染が発生しているようには、ハッテンによる集団感染は起こりにくいと言えるのではないでしょうか(たとえ「見知らぬ人との性交渉」であっても。実際、ハッテン場や乱交パーティでクラスター感染が発生したという話は聞いたことがありません)。多かれ少なかれ日本社会のセックスフォビアに影響されている私たちはもしかしたら、セックスを「よくないこと」と捉えるアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)のおかげで、必要以上にセックスを「ダメ」なことだと思い込んでしまっていたのかもしれません。
 
 実はaktaが開設している特設ページ「HIV・セックスと新型コロナウイルス感染症に関連する支援情報」では、コロナ感染に気をつけながらセックスを楽しむための情報やアイデアがすでに掲載されています(こちらこちら)。ぜひご覧ください。
 
 先日、二丁目では、ゲイバーの方たちに向けてコロナ対策勉強会が開催され、感染予防のための対策について詳しく知ることができましたが、同様に、ハッテン場の方やホストの方、セクシー系イベント主催者などに向けて、感染予防のための対策(一般的な感染予防+セーファーセックス)について学べるような勉強会も開催されたら素晴らしいですね。
 
 
参考記事:
【追跡 コロナ第3波と「性の変化」】キスは要注意だが…性交渉自体で感染しているかは明らかになっていない(ZAKZAK)
https://www.zakzak.co.jp/lif/news/201123/hea2011230001-n1.html

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