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【追悼】「ストーンウォール・イン」のGOGO BOY、ボビー・ソレット

 1969年に「ストーンウォール・イン」でGOGO BOYをしていてストーンウォール暴動の目撃者となったボビー・ソレットが、COVID-19で亡くなりました。74歳でした。

 Wikipediaによると、ゲイバーでGOGO BOY(英語ではgo-go dancerという言い方のほうが一般的だそうです)が登場するようになったのは1965年からだそうですが、ボビー・ソレットはその頃に伝説のバー「ストーンウォール・イン」でGOGO BOYをしていて、あのストーンウォール暴動の現場に居合わせ、歴史の生き証人となった人物でした。
 ボビーは1969年6月28日未明、「ストーンウォール・イン」に警官が来た時、「鮮やかな色のビキニ」以外何も身にまとっていない姿で店内のバードケージ(鳥かご)の中で踊っていました。彼は、店内の客やスタッフを逮捕しはじめた警官に対して黒人のドラァグクイーンがどのように抵抗をはじめたか、インタビューで語っています。
「彼女は最初に椅子を壊し、椅子の木片で警官に立ち向かったんだ。(名前は思い出せないが)彼女のことをずっと尊敬してやまないよ」
 店内にいた人たちは「手当たり次第にその辺にある物を何でも警官に投げはじめた」そうです。
 ボビーは、床に壊れた椅子や割れたガラス瓶が散乱していたため、なかなかケージから出ることができませんでした。が、腕に傷を負いながら何とかケージを開けました。そして、外に集まってきた大群衆から身を守ろうと店内でバリケードを築こうとしていた警官に捕まりました。が、割れたガラスで足をケガしたため、病院に運ばれ、手当てをしてもらい、その後、牢屋に連れて行かれました。ずっと裸のままで、タオルすらもらえず、一晩を過ごしたといいます。
「それでも自分はラッキーだったと思ってる。友人や知人に比べたら、それほどひどいことにはならなかったから」
   
 同じ年にボビーは、パートナーと出会っています。彼はホモフォビックなニュージャージー州でアパートを追い出され、ニューヨークにやって来たそうです。
「アパートを追い出されるかもしれない、仕事を失うかもしれない、家族を失うかもしれない。そういう時代だった」
 そうしてその彼と50年も一緒に連れ添いました。
 ジョージア州のサバンナという町に移り住み、現地のLGBTQコミュニティで尊敬を集める人となりました。
 
 ボビーはインタビューで、「レーガンやブッシュのような大統領とエイズ禍がどれだけLGBTQの平等の進展を遅らせたかわからない」と嘆いていました。
「私の時代の経験に比べたら今のLGBTQの若者を取り巻く状況はだいぶよくなっていることは承知している」
 しかしそれは、彼の世代がデモや抗議やロビーイングを行なってきたからこそ可能になったことです。
 彼が次世代に対して期待することは、「LGBTQがこれ以上、二級市民として扱われないようになることだ」と語っていました。

 ボビー・ソレットはゲイ解放運動(プライド)のブレイクを目の当たりにし、活動家となり、エイズ禍の時代を生き延び、そして、最愛のパートナーを遺してCOVID-19で亡くなりました。
 

参考記事:
Stonewall Dancer Bobby Soletto Dies After COVID-19 Battle(Advocate)
https://www.advocate.com/people/2020/12/18/stonewall-dancer-bobby-soletto-dies-after-covid-19-battle

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