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アメリカのLGBTQの若者の4割が過去1年以内に自殺を考えていたことが明らかになりました

 LGBTQユースの自殺防止に取り組む「トレヴァー・プロジェクト」が「LGBTQの若者のメンタルヘルスに関する全国調査」の結果を発表し、LGBTQの若者の68%が過去2週間の間に全般性不安障害の症状を経験、40%(トランスジェンダーやノンバイナリーでは半数以上)が過去1年の間に自殺を考えた、といった深刻な状況が明らかになりました。
 
 トレヴァー・プロジェクトは1998年に設立されたアメリカの非営利団体で、LGBTQの若者の自殺防止に焦点を当て、最初は24時間ホットライン(電話相談)を開設していましたが、現在はテキストメッセージとチャットによる24時間対応の相談窓口を設けているほか、LGBTQ+のためのネットワーキングサイト「TrevorSpace」の運営も手がけています。
 毎年12月には多くのセレブが出演する「Trevor Live」というチャリティイベントを開催し、運営資金に充てています(2011年にはレディ・ガガがヒーロー賞を受賞しました)
 また、毎年アメリカのLGBTQの若者を対象に「LGBTQの若者のメンタルヘルスに関する全国調査」を実施し、プライド月間である6月にその結果を発表しています(昨年の調査結果に関する記事がこちらに掲載されています)
 
 今年の「LGBTQの若者のメンタルヘルスに関する2020年全国調査」は、LGBTQの若者(13〜24歳)4万人以上を対象に実施されました。その結果、以下のようなデータが明らかになり、深刻な実態が浮き彫りになりました。

・LGBTQの若者の68%が、過去2週間の間に全般性不安障害の症状を経験した。その割合は、トランスジェンダーやノンバイナリーの若者では4人に3人以上に上る。
・LGBTQの若者の55%が、過去2週間の間に大うつ病性障害の症状を経験した。その割合は、トランスジェンダーやノンバイナリーの若者では3人に2人以上に上る。
・LGBTQの若者の約15%が、過去1年の間に自殺未遂を起こした。その割合は、トランスジェンダーやノンバイナリーの若者では5人に1人以上に上る。
・LGBTQの若者の48%が、過去1年の間に自傷行為を行った。その割合は、トランスジェンダーやノンバイナリーの若者では60%以上に上る。
・LGBTQの若者の46%が、過去1年の間にメンタルヘルスの専門家によるケアを受けたいと考えていたが、実際に受けることはできなかった。その理由として40%以上が、親の許可を得ることに関わる懸念を挙げた。
・LGBTQの若者の10%は転向療法を受けており、そのうちの78%は、この療法を18歳になる前から受けている。
・LGBTQの若者の自殺未遂率は、転向療法を受けている若者で28%であったのに対し、受けていない若者では12%であった。
・LGBTQの若者の29%は、家から追い出されたり家出したりすることでホームレスを経験したことがある。
・LGBTQの若者の3人に1人は、性的指向や性自認を理由に身体的に脅かされたり、実際に危害を加えられたりしたことがある。
・自分がトランスジェンダーやノンバイナリーであることをカミングアウトし、それを周囲の全てまたはほとんどの人から尊重されている人では、自殺を試みた人の割合が、周囲の人から自分の性自認を尊重されていない人の半分以下である。
・トランスジェンダーやノンバイナリーの若者の61%は、自認する性別と一致するトイレの使用を妨げられる、または嫌がられた経験がある。
・LGBTQの若者の86%は、最近の政策が自分たちのウェルビーイングに負の影響を与えていると考えている。

 トレヴァー・プロジェクトのCEOおよび事務局長を務めるAmit Paley氏は、「この調査は、LGBTQの若者のメンタルヘルスに関する調査としては過去最大規模のものであり、LGBTQの若者の人生と自殺のリスク因子に関して、重要な洞察を得ることができます」と語ります。
「どのような状況下でも有効に働く自殺防止の万能なアプローチなど存在しないことはわかっています。状況に左右されない頑健な研究と体系的なデータ収集、包括的なメンタルヘルスサポートの必要性が、かつてないほど高まっています」 
「今回の調査結果は、LGBTQの若者のジェンダーを肯定するサポート体制を優先的に構築する必要性を明らかにするものであり、それは、社会の行く末にも恩恵をもたらすでしょう」



参考記事:
多くのLGBTQの若者がメンタルヘルスの問題に苦しんでいる、米Trevor Project調査報告(DIME)
https://dime.jp/genre/963291/

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