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兵庫県尼崎市が条例を改正し、ラブホテルの定義に同性も含めるようにすることを発表しました

2020年09月05日

 兵庫県尼崎市は、市条例におけるラブホテルの定義から「異性」という限定を取り払い、性別を問わない表現に改正することを発表しました。

 
 この条例は住宅街や学校の周辺などで新規のラブホテルの建設を規制する目的で2007年に施行されたものですが、今年5月、尼崎市のラブホテル2軒が男性カップルの利用を断り、市が行政指導を行なうという出来事があったことを受けて、今回、同性カップルへの配慮として、この条例の「専ら異性を同伴する客に利用させることを目的とする施設」という文言を「性的営みの相手方を同伴」に改正することとしたものです。9月市議会に改正条例案を提出し、10月上旬にも可決成立する見通しです。
 5月にホテル側が断った原因は条例にあるわけではありませんが、条例を所管する市開発指導課の担当者は、「5月の件で、『異性』という言葉を削除する必要性を確信した。時代が変わり多様性の尊重が大切だ」と語っています。
 
 尼崎市は今年1月にパートナーシップ宣誓制度を導入するなど、性的マイノリティへの支援や市民啓発を推進してきました。今回の対応でも、市の本気度を見た思いです。

 
 今年5月にラブホテルの利用を断られた当事者の方から、今回の件についてコメントをいただきましたので、ご紹介します。
「前回ホテルの利用拒否に遭った際、尼崎市には即座に対応していただいたので、私としてはそれだけで十分に嬉しい対応でした。にもかかわらず、問題意識を持ち続け、今回さらに一歩踏み込んで動いてくださいました。このニュースを聞いた時には一日ずっと胸が熱いままでした。こんなにもいろんな方に支えられていることに感謝します。尼崎市に住んでいることにより幸せと誇りを感じています」
 


参考記事:
ラブホテル定義の異性同伴を削除(共同通信)
https://www.47news.jp/news/5214365.html
ラブホテルの定義を変更 「異性を同伴」を削除 尼崎市(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASN92621KN92PIHB01N.html
ラブホテル定義の異性同伴を削除 性的少数者に配慮、尼崎市(神戸新聞)
https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202009/0013661041.shtml

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