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東京都に同性パートナーシップ証明制度の実現を求める署名キャンペーンが始まりました

 1月31日、「東京都にパートナーシップを求める会」が立ち上げられ、同性パートナーシップ証明制度の早期実現を求める署名キャンペーンが始まりました。東京都では現在、渋谷区、世田谷区、中野区、府中市、江戸川区、豊島区、港区、文京区、小金井市、国分寺市の10自治体で同制度が導入されていますが(国立市、足立区は次年度導入予定)、残りの50の市区町村ではまだ導入の予定がありません。コロナ禍の今、もし自分やパートナーの身に何かあったとき、病院に家族として認めてもらえなかったらどうなるのか…という不安を少しでも解消するためにも、都として同性パートナーシップ証明制度が実現するかどうかは、本当に重要な意味を持つと思います。小池百合子都知事が願いを聞き入れてくれることを祈ります。

「大切な家族が倒れて救急搬送されても、自分には連絡が来ないどころか、面会も病気の説明も受けられない。家族が介護が必要なのに、介護休暇を取得することができず、離職せざるをえない。家族なのに、家族であるとまわりから認識してもらえない…。
 愛した人の性別が同性だったときに、今の東京で起こりうることです。
 私たちは、東京都で暮らす性的マイノリティ・アライによるグループ「東京都にパートナシップ制度を求める会」です。二人の関係を証明する制度として「パートナーシップ制度」を東京都で創設してほしいと考えています。
 パートナーシップ制度はすでに大阪府や茨城県、群馬県では導入され、さらに複数の道府県で導入が検討されています。東京都内自治体では2015年に渋谷区と世田谷区で導入がはじまりましたが、それから5年がたった現在も、都内にある62自治体のうち、制度を導入している自治体はごく少数にとどまっています。
 このままでは、都内すべての自治体で導入されるには、途方もない歳月がかかることになります。つまり、このままでは、今、同性パートナーがいる都民の多くは、様々な困難と不安を抱えたまま生きていくことになります。
 この制度があれば、パートナーの病気や死亡、あるいはパートナーの家族に何かがあった場合に、自分たちの関係が周囲に説明しやすくなります。住居購入のためのローンや保険への加入など、これまで同性カップルでは使いにくかった民間企業の商品やサービスへの門戸が開かれます。
 パートナーシップ制度が始まった地域では、制度のおかげで初めて周囲から理解や承認を得られた、「おめでとう」と言ってもらえた、お互いの家族や職場・地域の人々に関係性を説明できた、という前向きな効果が生まれています。LGBTQ+の当事者の子どもたちや若者たちにとっても、自分たちの存在を肯定し、未来を描く希望になると信じています。
 また、パートナーシップ制度を創設することで、東京都はだれもが安心して暮らせる、人権の守られた、より豊かで幸福度の高い、私たちの誇れる国際都市へ、一歩近づきます。
 小池都知事は昨年12月の議会で、パートナーシップ制度について「広く都民や当事者の意見を把握するため、実態調査の実施を検討する」と答弁しました。今、東京都におけるパートナーシップ制度がいかに重要で必要なものであるのか、声を集め、届ける必要があります。
 東京都によるパートナーシップ制度は、私たちにとって必要です! そして、今、私たちが声をあげる必要があるのです!
 私たちはこの想いにご賛同いただける、すべての方々の声を集めて、小池百合子東京都知事と東京都へ届けます!
 ご賛同いただける方は、ご署名をお願い致します。また、一人でも多くの方からご署名いただけましたら、それが大きな力になります。お知り合いなどに共有していただいたり、SNSなどで拡散していただけましたら大変幸いです。
 みんなの願いを実現させましょう!
 ご協力の程、どうぞよろしくお願いいたします」
(署名キャンペーンサイトより)

 昨年春、コロナ禍のLGBTへの影響についての緊急アンケートが実施されました。コロナで救急搬送された「パートナーが入院した病院で居場所や安否を教えてもらえなかった」という事態が報告されています。もしパートナーの方が亡くなっても、その知らせすら聞くことが許されないとしたら…やりきれない気持ちになりますよね…
 そのアンケートの報告会では、弁護士の方が、「医療機関では、病状も個人情報ですので、本人の意識がなく、誰に伝えるかという意思がわからない場合、「病状の説明」の本人以外への提供に際しては、あらかじめ本人の同意をとることが原則です」「ただ、厚労省の「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイダンス」では、「家族等」と書かれていて、決して血のつながった親族に限定しているわけではない」「本人が、万一の時に病状の説明をしてほしいと希望しているとわかれば、同性パートナーでも認めてもらえるはずである」と述べられています。法的に家族と認められていないにせよ、パートナーシップ証明を受けていれば、病状の説明を聞くことが可能になるのです。
 そういう意味で、いま同性パートナーシップ証明制度を受けられない都内50の自治体にお住まいの方も、東京都がパートナーシップ証明を認めてくれたら、このコロナ禍の時期につのる不安を少しでもやわらげることができると思います。
 また、コロナ禍の影響による会社の業績不振で給料が減った、職を失った、次の就職先が見つからない、家を出なければならない、など、経済的・物理的に困っている方もいらっしゃることでしょう(今後も増えていくかもしれません)。そうしたとき、同性パートナーシップ証明を受けることで(断られるケースが減って)引越し先を見つけやすくなったり、今後、都がパートナーシップ証明と一緒に都営住宅への入居を認めてくれたら(現状、まだ認められていません。東京都人権条例とは一体…)、経済的困難の緩和にもつながるでしょう。
 生命保険の受取人指定や、家族割など各種サービスも受けられるため、安心感や、家計の助けにつながる部分もいろいろあります。
 法的には同性カップルの権利は一切保障されておらず、同性婚が実現するまでにはまだ何年も待たなければいけなさそうですが、せめて東京都で同性パートナーシップ証明制度が実現してくれたら、入院時の不安がやわらぐ、安心感が得られるという方はものすごくたくさんいるはずです。コロナ禍の施策の一環という意味でも、早く実現していただきたいところです。
 
 このキャンペーンの発起人は、レインボー難民の支援に携わっている山本そよかさん、東京レインボープライド共同代表・杉山文野さん、グッド・エイジング・エールズの松中権さんです。
 
 なお、「東京都にパートナーシップを求める会」では、署名と併せて、同性パートナーシップが認められないことによる不安や困り事、認められるとどんなことがうれしいのか、といった皆さんの生きた声を、アンケートでお聞きしています。今までにこんなことがあった、今後、こういうことが不安、といったリアルな体験や思いを、ぜひ届けましょう。

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