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米国史上初、トランスジェンダーの連邦政府高官が誕生

2021年03月27日

 バイデン次期大統領が保健福祉省次官補に指名していたレイチェル・レヴィン氏が3月24日、上院で承認され、米国史上初、トランスジェンダーの連邦政府高官が誕生しました。

 
 レイチェル・レヴィン氏はペンシルベニア大学医学部の教授で、トム・ウルフ知事によって2017年に同州保健省のトップに任命されました。彼女は米国でもほんの一握りの公職に就いているトランスジェンダーの人物の一人です。同州における新型コロナウィルス感染防止対応が高く評価され、バイデン次期大統領が保健福祉省次官補に指名していました。
 上院の公聴会で、共和党のランド・ポール上院議員は「性器切除はほぼあらゆる方面から非難されている」「レヴィン博士、性別変更のように人生を一変させる判断を未成年者が下せるとお考えですか」というひどく差別的な質問をしました(民主党やLGBTQコミュニティから批判を浴びています)。しかし、同じ共和党のスーザン・コリンズ議員やリサ・マコウスキー議員は支持にまわり、賛成票52・反対票48でレヴィン氏の保健福祉省次官補への就任が承認されました。

 上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務は、レヴィン氏の指名承認について「米国のLGBTQコミュニティにとって新たな節目だ」と語りました。トランスジェンダーの米国民は他のほぼ全ての集団と比べ、虐待やホームレス生活、抑うつを経験する割合が高いとしたうえで、「レビーン博士のような全国的な知名度のある人を起用するのは重要だ。博士が脚光を浴びることで、無知や恐れの壁を取り除く助けになる」と期待を示しました。

 レヴィン氏は声明で「私は、あなたたちが多くの困難な課題に直面していることを知っている。悲しいことに、世間には他人のアイデンティティや弱みにつけこんで、攻撃を加える人々がいる。そのような攻撃をすぐに無くすことはできないが、私はあなたたちをサポートし、擁護するためにできる限りのことをしていく」と述べました。


 なお、先月にはオープンリー・ゲイのピート・ブティジェッジ氏の運輸長官への指名が上院で承認され、米史上初めてLGBTQの閣僚が誕生していました。レイチェル・レヴィン氏の連邦政府高官就任は、これに続く快挙といえます。



参考記事:
米厚生次官補にレビーン氏、トランスジェンダーの連邦当局者を初承認(CNN)
https://www.cnn.co.jp/usa/35168344.html
米国史上初、トランスジェンダーの連邦政府高官が誕生(Forbes Japan)
https://forbesjapan.com/articles/detail/40534

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