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ピート・ブティジェッジ氏の運輸長官への指名が上院で承認され、LGBTQとして初の閣僚が誕生しました

2021年02月03日

 米上院本会議は2月2日(現地時間)、ピート・ブティジェッジ氏の運輸長官への指名を承認しました。ピート・ブティジェッジ氏はオープンリー・ゲイの人物で、LGBTQコミュニティのメンバーが上院の承認を得て閣僚入りするのは史上初の快挙です。

 昨年12月15日、バイデン次期大統領は、ピート・ブティジェッジ氏を運輸長官に起用することを発表しました(詳細はこちら
 元サウスベンド市長でオープンリー・ゲイのピート・ブティジェッジ氏は、昨年から大統領選の民主党指名候補争いに参戦し、大方の予想を覆して初戦・アイオワ州で勝利し、躍進を見せました。その後、選挙戦から撤退し、バイデン氏支持に回っていましたが、初戦で勝ったこともあり、いわゆる「泡沫候補」ではない、重要な候補者の一人と認知され、未来の大統領候補(米国初のゲイの大統領)との期待もされている方です。
 
 ブティジェッジ氏は1月21日、米上院委員会の公聴会に出席し、「私は米政権で2番目の鉄道ファンです」と自己紹介しました。1番は上院議員時代に電車通勤を続け、運行会社の名前から「アムトラック・ジョー」とあだ名をつけられたことで知られるバイデン大統領だとの含意で、会場は和やかな雰囲気に包まれたそうです(軽くジョークを入れるあたり、ゲイテイストが感じられますね)。公聴会冒頭では「彼の支えに感謝したい」と、近くに座るパートナーのチャスティン・ブティジェッジを紹介する場面もあったそうです。

 1月27日、米上院商業科学運輸委員会はブティジェッジ氏の運輸長官への指名を賛成21、反対3で承認しました。

 そして2月2日、上院本会議でブティジェッジ氏の運輸長官への指名が賛成86、反対13の賛成多数で承認されました。LGBTQコミュニティのメンバーが上院の承認を得て閣僚入りするのは史上初で、歴史的です。
 39歳の若手有望株であるブティジェッジ氏は、バイデン政権の看板政策「ビルド・バック・ベター(より良き再建)」の中核を託されるかたちで運輸長官に就任し、ホワイトハウスが推進するインフラの抜本的刷新に向けた取組みで主要な役割を担うほか、ドローン利用の拡大や電気自動車の普及、自動運転車の導入、航空の安全性強化、コロナ禍の打撃を受けている公共交通機関の支援などで舵取りが試されることになります。

 GLAADのサラ・ケイト・エリスCEOは声明でこのように述べました。
「ピート・ブティジェッジ運輸長官は、歴史を作り、私たちの国はオープンリーLGBTQとして初の閣僚を迎えることとなりました。彼の歴史的な上院公聴会では、夫であるチャスティンを紹介し、そのこともまたLGBTQの受容とリプレゼンテーションにおける記念碑的な出来事となりました。運輸長官の職は、全ての国民のニーズを理解し、道を切り開く勇気を持つ人、革新的な考えのリーダーであることが求められます。彼のビジョンはきっと、全ての国民の生活を改良し、周縁的なコミュニティが必要としている変化へと導いていくことでしょう。私たちは、彼がこの国のLGBTQの受容への道のりをリードし続けるだろうことを知っています。おめでとうございます、ブティジェッジ長官!」


参考記事:
ブティジェッジ氏「私は米政権で2番目の鉄道ファン」 1番目は…(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210122/k00/00m/030/259000c
ブティジェッジ米運輸長官指名、週内に上院本会議で承認採決へ(朝日新聞)
https://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN29W299.html
米上院、運輸長官を承認 有望株のブティジェッジ氏(共同通信)
https://this.kiji.is/729445956714348544?c=39546741839462401
ヒスパニック初の国土安保長官承認 同性愛公表の運輸長官も―米上院(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020300302
米運輸長官にブティジェッジ氏 国土安全保障長官はマヨルカス氏 米上院承認(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210203/k00/00m/030/141000c
米上院、ブティジェッジ運輸長官を承認 同性愛者公言の初閣僚に(ロイター)
https://jp.reuters.com/article/usa-biden-transportation-idJPL4N2K84IJ
米上院、ブティジェッジ運輸長官を承認-同性愛者公表する初の閣僚に(ブルームバーグ)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-02-03/QNWZ0ST1UM0W01

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