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延岡市で同性パートナーシップ証明制度がスタート、延岡城跡のライトアップも

2021年04月30日

 
 延岡市が4月26日、「延岡市パートナーシップ宣誓制度」を始めました。宮崎県内では宮崎市、木城町、日南市に次いで4例目、全国では104例目となります。
 延岡市では、制度が導入された26日から、市のシンボルと言われる延岡城跡城山公園三階櫓台石垣をレインボーカラーにライトアップしています。ライトアップ点灯時間は18時~22時。5月5日まで実施されます。
 宮崎市内でLGBT交流会「レインボービュー宮崎」などを主宰し、宣誓制度に関する助言なども行っている山田健二さんは、「1年前からかかわり、この日を迎えることができ、レインボーのライトアップを見て、当事者の人たちと喜びを分かち合った。延岡市が変化を遂げ、県北の他の自治体にも影響を与えるひとつのきっかけになると思う。宮崎市で制度を利用した人からは受領証を手に入れたことによって『親にパートナーとの関係性を伝えようと思うきっかけになった』『パートナーが手術を受ける時の同意書にサインすることができた』などの声が届いている。少しでも当事者たちが安心して生きていける社会になれば」と語りました。


 千葉県浦安市でも「浦安市パートナーシップ宣誓制度」が5月1日から導入されます。千葉県内では千葉市と松戸市に続き、3例目、全国では105例目となります。
 浦安市によると、この制度を利用して宣誓したカップルは、これまで親族のみとされていた市営住宅での同居や墓地公園の使用が可能となる予定です。 
 市の担当者は、「性的マイノリティの方々に対する理解が進み、当事者が抱える生きづらさの軽減に繋がれば」と話しています。
 宣誓は5月6日からで、宣誓を希望する場合は事前予約が必要です。なお、近隣の船橋市も今年12月中には制度を導入する方針です。


 新たに制度導入の検討を公表したのは、神奈川県寒川町です。
 4月30日発行の地域情報紙『タウンニュース』によると、今月から茅ヶ崎市や藤沢市で同性パートナーシップ証明制度がスタートしましたが、寒川町でも潜在的なニーズも踏まえ、導入に向け検討が行なわれているそうです。
 

 東京都国立市では21日、4月から施行された「くにたちパートナーシップ制度」に基づく初の「届(とどけ)受理証明書」の交付式が行なわれ、永見理夫市長から市内在住のカップルに証明書と証明カードが手渡されました。国立市の制度は「国立市女性と男性及び多様な性の平等参画を推進する条例」を改正したもので、全国の自治体で初めて市内の在勤・在学者も対象としています。
 受理証明書第1号となった市内在勤の村上さん(仮名)とパートナーの方は「くにたちパートナーシップ制度を在勤者として利用できて幸せ。まさかこのような日が来るとは思わなかった。私たちの他にも申請した方がいたことも、とてもうれしく心強く感じている。一刻も早く『婚姻平等法』が可決成立してほしい」「これからは自分と自分の大切な人を隠さず、胸を張って生きていきたい」と語りましたた。また、永見市長は「この証明書が社会の中で通用するようにするのが(今後の)行政の仕事と思う」と述べました。また、証明カードの交付場所となったくにたち男女平等参画ステーションの木山直子施設長は「交付に立ち会うことができ、胸がいっぱい。制度ができたことはうれしいが、ここからがスタート。根付くための努力を当施設でも続けていきたい」と語りました。
 くにたち男女平等参画ステーションでは4月19日~5月28日を「くにたちレインボー月間」として、「くにたちパートナーシップ制度」についてのパネル展示「あたりまえを だれでも だれとでも」を開催しています。


 4月から「パートナーシップ宣誓制度」を導入した長野県松本市でも23日、第1号のカップルが誕生しました。戸籍上の性別が女性で性自認がノンバイナリー(不定性)の方と、レズビアンの方のカップルです。お二人とも松本市在住で、宣誓後おそろいの指輪を身に着けて会見に臨み「宣誓文を読み上げられて、認めてもらえたと感じた」「普通の恋愛や結婚と同じように、ずっと一緒にいたい」と喜びを語りました。
 松本市では今後、制度について市民に啓発するリーフレットを作り、企業や医療機関、旅館組合などに配布する予定だそうです。


 それから、2021年度の早い時期に同性パートナーシップ証明制度を導入する考えを示した鹿児島市で21日、市民の意見を聞くために2~3月に実施したパブリックコメントの結果について市議会の市民文教委員会で報告が行なわれ、およそ賛成6割、反対4割の割合だったことが明らかになりました。
 パブリックコメントは導入の是非を判断するためのものではなく、今後の制度案づくりの参考にするために実施され、市民ら122人、1団体から意見が寄せられました。このうち、「セクシュアルマイノリティも地域で生活する市民の一員。制度導入で、より生きやすくなる人たちが増える」などと制度導入に賛成的な意見が68人と1団体に上り、逆に「制度が拡大解釈されると夫婦別姓、戸籍制度の廃止と進み、家族制度まで影響がでるのではないか」などの反対的な意見が52人、賛否が不明確なものが2人だったといいます。
 委員の意見も「制度の趣旨の啓発に努め、早く導入すべきだ」「市民の意見が二分するような制度の導入は拙速」などと割れましたた。 
 指宿市の「レインボーポート向日葵(ひまわり)」のメンバーでトランスジェンダーの正貴さんも委員会を傍聴しましたが、「賛否の数には元々注目していません。反対意見に学ぶこともあり、どんな人も幸せになれるように今後も取り組んでいきたい」と語りました。
 23日の定例記者会見で下鶴隆央市長はパブリックコメントの結果について問われ、「パートナーシップ制度は性的少数者をことさら優遇するものではなく、生きづらさを解消しようというもの。議会の議論やパブコメの結果を踏まえて制度の趣旨を丁寧に説明し、周知に努める」と述べ、今年度内のなるべく早い時期に導入したい考えをあらためて示しました。

 

参考記事:
「延岡市パートナーシップ宣誓制度」始まる 城山公園の石垣ライトアップも(日向経済新聞)
https://hyuga.keizai.biz/headline/1060/
パートナーシップ宣誓制度 寒川町も導入検討(タウンニュース)
https://www.townnews.co.jp/0604/2021/04/30/572414.html
パートナー制度、初の受理証明書 国立で交付式(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210424/ddl/k13/040/004000c
国立市、パートナーシップ証明を性的少数者カップルに交付 「夢のよう」(立川経済新聞)
https://tachikawa.keizai.biz/headline/3375/
松本市パートナーシップ制度 第1号カップル誕生(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210424/ddl/k20/040/204000c
パートナーシップ制導入、賛成6割 鹿児島市のパブコメ(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASP4V6WZKP4PTLTB005.html


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