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ニュージーランド国会で同性婚賛成スピーチをした議員さんがツイート。「日本から新たにフォローしてくれた人がたくさん!」

2021年05月30日

 与党議員の差別発言の後、Twitterであらためて拡散されたり「NEWS ZERO」でも取り上げられたりした結果、2013年にニュージーランド国会で素晴らしい同性婚賛成スピーチを披露したモーリス・ウィリアムソン氏をフォローする人が爆増したそうです。


 通称「ビッグ・ゲイ・レインボー演説」と呼ばれる演説は8年前、モーリス・ウィリアムソン議員(当時)が、同性婚を認める法案に賛成を訴える演説で、「この法案でやろうとしていることは、ただ愛し合う二人に結婚という形でその愛を認めてあげること。それだけです」「今この法案に反対している人たちに約束します。明日も太陽は昇ります」「十代の娘はやはり全てわかっているかのように言い返してきます。住宅ローンは増えません」「皮膚病や発疹にもならないし、カエルがベッドから出てくることもないでしょう。世界は続いていきます。だから大げさにしないでほしい」とユーモアを交えて語った名演説です。この演説は、「最後に、この法案が干ばつの原因になってるというメッセージに言及させてください。もし私のTwitterをフォローしていたらわかると思いますが、今朝パクランガでは雨が降っていたんです。そこには、私たちが今までに見たことのないような、とても大きな虹「ゲイ・レインボー」がかかっていたんです。これはサインに違いありません。あなたが信じるなら、これは確かに何かのしるしなのです」「懼(おそ)るることなかれ」という言葉で締めくくられました。(以下が、ウィリアムソン氏がツイートした大きな「ゲイ・レインボー」です)


 日本では、2017年11月に自民党の竹下総務会長が「天皇皇后両陛下が国賓を迎えて開く宮中晩餐会で国賓のパートナーが同性だった場合、自分は晩餐会への(同性パートナーの)出席には反対」だと述べ、さらにその背景として「日本国の伝統に合わない」云々と述べたことに対し、多くの非難の声が上がったなか、ブルドッグさんという方が日本語字幕付きの動画をTwitterに投稿し、広く知られるようになりました(いいねが45.4万に達しています。すごい!)

 そして今月の19日・20日、「性的指向や性自認に基づく差別は許されない」との一文を加えた与野党合意のLGBT法案が自民党内の会合で審議された際、様々な差別発言が出て、非難の声が高まったことを受けて、あらためてこの「ビッグ・ゲイ・レインボー演説」がリツイートされたり、「NEWS ZERO」でも取り上げられたりして、「すばらしいスピーチ」「この動画見て、自然と涙が溢れてきた」「こんなにユーモラスに言ってもらえると、なんだかほっとします」といったコメントが寄せられました。
 
 ウィリアムソン氏は5月21日、Twitterにこんな投稿をしました。
「日本から新たにフォローしてくれた人がたくさん! 私の2013年の国会での同性婚演説を気に入ってくれたようだ。本当に興味深いのは、同性婚に当時、反対していた議員たちのなかには、今では賛成すると言ってくれてる人たちもいるが、あのとき賛成してた人で反対派に回った人は一人もいないということだ」
 
 LGBT差別を禁止するという憲法の理念にも五輪憲章にも合致する世界的に見て当然の法律にすら強硬に反対する議員がいるわけですが、ウィリアムソン氏は、平等や公正という民主主義社会の根本原則は揺るがず、必ず実現される(アンチ派もいつかは賛成せざるをえない)ものだと教えてくれているようです。

 
参考記事: 
「日本人のフォロワーが沢山だ!」再び大拡散した感動的なスピーチ、論破劇が爽快(BuzzFeed Japan)
https://www.buzzfeed.com/jp/annekuninaka/big-gay-rainbow-speech

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