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カナダのトルドー政権が2万人のアフガン難民の受入れを発表、女性の指導や人権活動家やLGBTQなどを優先的に

 カナダのトルドー政権が、アフガニスタン情勢に鑑み、難民となることが予想される女性の指導者や人権活動家、LGBTQなど2万人のアフガニスタン国民の移住を受け入れるとの考えを示しました。

 
 アフガニスタンで反政府武装勢力・タリバンが半数以上の州都を制圧し、首都カブールの陥落も近いのではないかと見られていた13日、カナダのトルドー政権が、アフガニスタンからの難民2万人を受け入れることを発表しました。タリバンから迫害を受ける恐れのある女性の指導者、人権活動家、ジャーナリスト、迫害されている宗教的なマイノリティ、LGBTQ、以前カナダに移住した通訳らの家族など、弱い立場にある人たちを優先的に受け入れるそうです。 
 CNNによると、トルドー首相は「アフガニスタン情勢は悪化しており、国民の命が危機にさらされている。彼らを助けるため移住事業を拡大し、移住に必要な審査時間などにも便宜を図る」と語りました。
 
 アフガニスタンはシャリーア(イスラム法)に基づく憲法を採用しており、イランなどと並び、同性間の性行為に死刑が適用される10ヵ国のうちの一つです。2001年のタリバン政権崩壊以降、実際には死刑は執行されてきませんでしたが、それでもLGBTQは国家、家族、そして広く社会からの暴力や差別に直面してきました。家族や親族による「名誉殺人」の犠牲になることもありました。2013年には初めて同性愛者であることをカムアウトした大学教員が迫害を受け、国外に避難しました。そして2016年、フロリダ州オーランドのゲイクラブ銃撃事件の犯人がアフガニスタン出身であることが報じられるや、彼を擁護する声が上がりました(難民研究フォーラム「LGBTへの迫害状況 国別レポート」より)。15日に首都が陥落し、タリバン政権の再樹立が確実となりましたが、今後、さらに同性愛者への迫害が苛烈になり、死刑も復活されるのではないかと危惧されます。
 そうしたなか、カナダがいち早く、迫害の危機に瀕するLGBTQのアフガニスタン人を受け入れると表明したことは、人道支援として本当に素晴らしい措置だと言えるでしょう。国を出ざるをえなくなったLGBTQの方たちがどれだけ安心できることか――。
 
 
 日本では、2019年に初めて、母国での同性愛者迫害を理由にした難民認定が出ています。認定された方は、出身国で同性との性行為を行ったことを理由に逮捕され、2年間収監されていましたが、保釈中に来日し、難民申請していたものです(もしかしたらアフガニスタンの方かもしれません)
 今回のアフガニスタンの政変に際しても、(アフガニスタンの人口は3200万人なので)数十万〜百万人にも上るのではないかと推測されるLGBTQのなかには、カナダまで辿り着けず、日本に助けを求めて来る方もいらっしゃるのではないかと思いますが、そうした方の命が一人でも多く助かるよう、何卒寛大な措置を…と願うものです。
 
 
 
参考記事:
Canada to help 20,000 Afghans who have fled as fears mount for those stuck inside(CTV)
https://www.ctvnews.ca/canada/canada-to-help-20-000-afghans-who-have-fled-as-fears-mount-for-those-stuck-inside-1.5546499
カナダ、2万人のアフガン国民受け入れを発表(CNN)
https://www.cnn.co.jp/world/35175241.html
アフガン崩壊で「数百万人の難民」を懸念する世界各国の動き(Forbes Japan)
https://forbesjapan.com/articles/detail/42861

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