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【追悼】『セックス・アンド・ザ・シティ』でゲイのスタンフォードを演じたウィリー・ガーソン

 連日のように訃報が…しかも、こんなにも愛らしい素敵な方を喪ったこと、本当に悲しいです。ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(以下SATC)でゲイのスタンフォードを演じ、劇場版ではゴージャスな同性結婚式も挙げ、世界中のゲイたちに愛された俳優のウィリー・ガーソンが、膵臓がんで亡くなったことが明らかになりました。まだ57歳という若さでした。
 
 
 ウィリー・ガーソンは、ニュージャージー州ハイランドパーク出身。ウェズリアン大学で演劇を学び、イエール・スクール・オブ・ドラマで美術学修士号を取得後、1980年代から、TVや映画で100以上の役を演じてきました。『NYPDブルー』『スターゲイト SG-1』『フレンズ』『バフィー 〜恋する十字架〜』『チアーズ』などが有名ですが、彼が最もよく知られているのが、1998年から始まったSATCでのスタンフォードの役です。メインストリームのTVドラマの中で最も早いゲイのキャラクターの一人でした。彼はSATCの6シーズンと2本の映画に出演し、映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』では、ライザ・ミネリも登場するゴージャスな同性結婚式を挙げました。

 ガーソン自身はストレートですが、彼は、当時のLGBTQキャラクターの少なさのことも知っていて、バランスのとれたキャラクター造形につとめていました。
「コミュニティの人々を傷つけたくありませんでした。そこがいちばん気にしていたところです」
「でも、ゲイコミュニティは本当に持ち上げてくれて、『こんな人いるいる。本当にリアルだね』と言ってくれたんです。本当に嬉しかったです」
「ゲイであること、誇りに思うこと、自分らしくあることに満足していることを示すことがとても重要だと思っていました。私たちは、あらゆるゲイのキャラクターが、暗くて、声をひそめるようなキャラクターとして描かれていた時代を知っています。しかし、スタンフォードはこんな感じでした。『やあ、僕はゲイだよ。本当にゲイなんだ。スーパー・ゲイ。とってもハッピー。彼氏を探してる、できれば結婚もしたいと思ってるんだ』。とってもオープンで、それまでのゲイ役とは異なっていました」
「スタンフォードへのリアクションはいつもポジティブで、僕は誰かが近寄ってきて『お前の演じるゲイはひどい』なんて言うんじゃないかと恐れていたけど、そんな人いませんでした。みんな本当に温かったんです」

 ウィリー・ガーソンは現在製作中のSATCの続編となるリブート作品『And Just Like That…(原題)』にも続投が決定していて、最近まで撮影に参加していたといいます。スタンフォードのシーンの撮影が撮り終えられていたのかどうかは明らかになっていませんが、スタンフォード役が彼の遺作になったかと思うと…涙なしには観られない作品になりそうです。

 訃報を受け、HBOの広報担当者は「深い悲しみに包まれており、彼の家族や愛する人たちに心からの哀悼の意を表します」との声明を発表しました。
「ウィリー・ガーソンは、人生においても、スクリーン上でも、献身的な友人であり、彼の周りにいるすべての人にとって明るい光でした。彼は、HBOのパンテオンのなかで最も愛されているキャラクターのひとつを生み出し、25年近くにわたって私たちの家族の一員でした」
 
 スタンフォードのパートナー、アンソニーを演じたマリオ・カントーネは、「これ以上素晴らしいTVパートナーはいません。ただ打ちひしがれています」と、早すぎる死を悼みました。

 ミランダ役のシンシア・ニクソンは、「みんな彼と一緒に働くのが大好きでした。スクリーンでも実生活でも常に楽しい人でした。光の源であり、友人、ショービジネスの宝のような存在でした」と別れを惜しみました。
 サマンサ役のキム・キャトラルも、「SATCファミリーにとって多大な喪失と悲しみです」とコメントしました。
 
 SATCのエグゼクティブ・プロデューサー、マイケル・パトリック・キングは、「SATCファミリーは、家族の一員を失いました」と語りました。


 ガーソンは実生活では結婚していませんでしたが、2009年に養子を迎えました(養子縁組を検討している時、インスピレーションになったのはサラ・ジェシカ・パーカーだったとガーソンは語っています)。それだけでなく、彼は全国養子デーのスポークスパーソンともなったそうです。
 
 「パパ、大好きだったよ」と息子のネイサンはInstagramに投稿しました。
「どうか安らかに眠ってください。パパがどれだけすごいことを達成してきたか、経験してきた冒険のすべてを僕に教えてくれてありがとう」
「あなたのことを心から誇りに思います。いつまでも愛し続けます」
「いつも一緒にいようとしてくれたね。他の誰よりも愛しています。いつも強くて、面白くて、スマートでした。僕への愛を一生忘れません」


【追記】
 他の共演者達が訃報が流れた同日に次々と追悼メッセージを寄せるなかで「まだ心の準備ができていない」とだけ記していたサラ・ジェシカ・パーカーは、25日にウィリーとのツーショットなど10枚の写真とともに思い出を綴りました。
「ウィリー、あなたのそのすべてが恋しい。あなたと過ごした最後の時間を私は繰り返し頭に思い浮かべてる。あなたが最後にくれたメッセージの1つ1つを読み返して、最後の電話をペンで書き留めます」
「私はあなたがいなくなってしまった後にできた心のクレーターを、これらの素晴らしい思い出やこれから出てくるであろうたくさんの思い出で埋めることにします」
 そして、養子のネイサンさんにも「これまでも、そして今もあなたはウィリーの人生の光であり、あなたのパパであることが彼の人生最大の偉業でした」と語りました。


参考記事:
「SATC」スタンフォード役俳優ウィリー・ガーソンさん死去 享年57(映画.com)
https://eiga.com/news/20210922/28/
SATCスタンフォード役 ウィリー・ガーソンさん 57歳で死去(mashup NY)
https://www.mashupreporter.com/willie-garson-dead-dies-sex-and-the-city/
“Sex and the City” star Willie Garson dies of cancer at age 57(LGBTQNation)
https://www.lgbtqnation.com/2021/09/sex-city-star-willie-garson-dies-cancer-age-57/
サラ・ジェシカ・パーカー、57歳で死去した『SATC』親友に長文の追悼メッセージ綴る(niftyニュース)
https://news.nifty.com/article/entame/showbizw/12239-1261409/

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