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オープンリー・ゲイの小原明大長岡京市議が5期目の当選を果たしました

 2017年にゲイであることをカミングアウトした京都府長岡京市の小原明大市議が、10月3日投開票の長岡京市議会議員選挙で5回目の当選を果たしました。小原明大市議は2005年に行われた長岡京市議会議員選挙に日本共産党公認で立候補して初当選、今回で5選目のベテラン市議です(5期目をつとめるのは上川あや世田谷区議と並び、LGBTQの議員としては最長です)
 
 小原市議は、2017年12月の市議会本会議の一般質問で、「日常のあらゆる場面でLGBTは存在しています。私もその一人です」と語り、ゲイであることをカムアウトしました。LGBTQへの差別解消に向けた対策の遅れが指摘されるなか、「いろいろな人がいて当たり前。当事者のしんどさを伝え、理解を広める、一つのきっかけになれば」という想いでした。
 小原市議はLGBTの社会的課題への対応についての質問で、「当事者の困難の根本は、自分の存在が社会に想定されていないこと」であると述べ、性的指向と性自認のことや、性の多様性について説明し、学校での教育のあり方や、同性パートナーシップ制度の導入について、市側の見解を尋ねました。市側は「(同性パートナーシップ)制度を使った人へ奇異の目を集めてしまわないか、というリスクを考えなければならない」と答弁しましたがm小原市議は「制度を作ったうえで、奇異の目をなくしていくことが行政の役割。見て見ぬふりはしないでほしい」と述べました。
 こうした小原市議の働きかけのおかげで、昨年、市が同性パートナーシップ証明制度の導入を決め、今年6月に制度がスタートしました。

 それだけでなく、昨年9月、長岡京市は同性婚法制化に向けた議論を進めるよう政府や国会に求める意見書を採択するという日本初の快挙を達成しています。
 2019年6月、同市の冨田達也市議が議長や各会派にはたらきかけて「性の多様性」分科会がつくられ、全会派から市議が参加、冨田市議が会長、小原市議が副会長となりました。市の施策の現状や他の自治体の施策を学ぶなどして、課題を出し合うなか、「パートナーシップ制度を」などの意見に加え、小原市議が「同性婚実現の意見書を」と提案したところ、冨田会長らも同意し、小原市議が意見書の案を書き、分科会で了承を得ました。そして分科会のメンバーがそれぞれの会派の議員も説得し、市議会で全会一致で採択されたものです(小原市議はTwitterでも、全国の議員のみなさんに向けて、同性婚の議論の促進を求める意見書を各地であげていくときではないでしょうか?と呼びかけています)
 素晴らしい実績ですね。

 小原市議は今回、カミングアウトしてから初めての市議選を迎えました。他の議員さんなどから寄せられる為書きという応援ポスターがあって、「必勝」の文字の上に赤い丸を描くことが多いのですが、小原さんの為書きにはレインボーカラーの丸が描かれていて、素敵でした(こちら)。街頭で演説などしているときに「私もレズビアンです」と声をかけてくれた方もいらっしゃったそうです。そうして見事に5期目の当選を果たしたこと、本当によかったです。おめでとうございます。
 
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 なお、気づかず、失礼していましたが、今年8月22日に行なわれた根室市議会議員選挙で、トランスジェンダーの弁護士、保坂いづみさんが再選を果たしていました。
 保坂市議は2017年にトランスジェンダーであることをオープンにして根室市議会議員選挙に立候補し、初当選を果たしました。根室市選挙管理委員会は保坂さんの請願を受けて、このときの選挙から、立候補者を男女で区別しなくなったそうです。
 2018年、保坂市議は根室市長選に出馬しましたが、残念ながら当選には届きませんでした。そして今回の市議選に再チャレンジし、無事に再選を果たしたものです(おめでとうございます)

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 今や、尾辻かな子さん、石川大我さんという国会議員、渕上綾子さんという北海道議会議員、上川あやさん(東京都世田谷区)、小原明大さん(京都府長岡京市)、石坂わたるさん(東京都中野区)、保坂いづみさん(北海道根室市)、細田智也さん(埼玉県入間市)、赤坂マリアさん(京都府亀岡市)、よだかれんさん(東京都新宿区)、高月真名さん(東京都新宿区)、加藤麻衣さん(岩手県盛岡市)、東友美さん(東京都町田市)、なめかわ友理さん(茨城県水戸市)という市議や区議がSOGIをオープンにして活躍しています。おそらくLGBTQ議員の数は日本が東アジア最多です。性的マイノリティであることが落選につながるような要因にならない(むしろ積極的に応援する方もいる)くらいには、LGBTQフレンドリーな社会になっていると言えそうです。
 
 米国では「Victory Fund」というLGBTQの権利擁護に貢献してくれるような当事者候補を支援する団体や、「Victory Institute」というLGBTQのリーダーを養成する団体が活動しています(「Victory Institute」のディレクターをしていたゲイのレジー・グリアは現在、バイデン政権の大統領上級顧問を務めています)。日本にもそろそろこうした団体ができるといいかもしれないですね。

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