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米国で月に1回注射するだけでよいタイプのPrEP薬が承認されそうです

 米国で、毎日薬を飲むよりも楽な、月に1回注射すればよいタイプのPrEPの薬が承認されそうです。
 
 
 9月23日、米国のFDA(食品医薬品局)が、月1回投与の長期作用型の抗HIV薬であるカボテグラビル(インテグラーゼ阻害薬)に優先審査のステータスを与えました。これにより、通常10ヶ月かかる審査が6ヶ月で進められます。
 Cabenuvaの商品名で知られるカボテグラビルは、PrEPの長期作用バージョンで、ヴィーブヘルスケアが開発したものです。毎日飲むPrEPと異なり、月に1回注射を打つものになります。
 もし承認されれば、この薬はHIV予防での最初の長期作用型の薬として歴史を塗り替えることになるでしょう。
 『Fierce Pharma』誌によると、MSM(男性とセックスする男性)やトランス女性に対する最新の治験がこの薬の成功を押し上げたそうです。
 ヴィーブヘルスケアは、この薬は安全であるだけでなく、ツルバダ(PrEPで最もよく服用されている薬)よりも効果が高いことを発見しています。ただし、静脈感染症を防げるかどうかはまだ明らかではありません。
 この治験の結果が発表されるや、国連合同エイズ計画のシャノン・ヘイダープログラム担当事務局次長は、この発見を「HIV感染のハイリスク層であるゲイ男性や他のMSM、トランス女性の生命への重要なインパクトをもたらすブレイクスルー」だと称しました。
 この長期作用型PrEPが導入されれば、HIV感染は劇的に減少すると考えられます。なお、これとは別にHIVワクチンも臨床試験が始まっています。

 米国は国民皆保険制度が整っていませんが、この薬がどのくらいの費用になるのか、保険が効くのかなどは不透明です。
 FDAの承認は最も早ければ来年1月になると見られています。HIVワクチンの治験は2023年春に終わると見られています。
 
 なお、日本ではまだ、PrEPのための抗HIV薬の使用は薬事承認されておらず(ツルバダやジェネリック薬を個人輸入するなどしてすでにPrEPを始めている方もいらっしゃいます。PrEPについての詳細はこちら)、米国で上記の長期作用型のカボテグラビルが承認されたとしても、輸入できるのか、費用がどれくらいになるのか、ジェネリックが開発されるのかどうか、といったことはまだわかりません。が、米国で劇的な効果を上げ、世界的にこの薬が普及するようになれば、日本にもいずれ入ってくるのではないかと期待してよいのではないでしょうか。ワクチン開発もそうですが、HIV予防が新しい局面に入ってきたと感じさせるニュースでした。

 
参考記事:
Long-acting PrEP could be available as soon as early-2022(GAY TIMES)
https://www.gaytimes.co.uk/life/long-acting-prep-could-be-available-as-soon-as-early-2022/amp/

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