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山口県弁護士会が県に同性パートナーシップ証明制度の早期導入を求め、国に同性婚の承認を求める声明を発表しました

 山口県弁護士会は5月31日、県に同性パートナーシップ証明制度の早期導入を、国に同性婚の承認を求める「民法・戸籍法等の婚姻等に関する諸規定の速やかな改正を求めるとともに地方自治体における同性パートナーシップ制度の制定を推進する会長声明」を発表しました。

 声明は、3月17日の札幌地裁判決を受けて、「地方自治体の性的指向による区別取扱いの解消や法的配慮に向けた施策の整備・推進は、同性カップルの生活を保障し、性的マイノリティに対する差別や偏見のない地域社会を実現するためのものとして、積極的に支持する」ものの、「しかしながら、性的指向による取扱いは、本来、住む場所によって相違が生じることが好ましい問題ではないし,また、地方自治体での登録パートナーシップ制度は,法律上の制度ではないことから、法的効果はない」「同性婚については年齢層による意見の相違が明確であり、世代間の問題意識の衝突の場面でもある」と指摘しています。そのうえで「性的マイノリティについて誤解が十分に解消されていない年長世代の意見により法的整備が阻害され又は遅滞し、性的マイノリティ当事者やパートナーの婚姻や共同生活における不自由が継続することは、正に不合理なことといわざるを得ない。このような問題こそ、国及び地方自治体が先頭に立って立法措置等による制度変更を行って法的保障を認め、全世代の意識を変えていく姿勢が求められているといえる」と述べています。
「性の多様性を尊重する社会を実現するべく、地方自治体における登録パートナーシップ制度の整備を積極的に支持するとともに、国に対しては、本判決の認定を真摯に受け止めて違憲と評価された現在の状態を速やかに解消するべく、民法・戸籍法等の婚姻等に関する諸規定の改正に速やかに着手することを強く求めるところである」

 山口県では、2020年11月に宇部市が年度内に同性パートナーシップ証明制度を導入する意向を表明していましたが、12月に実施したパブリックコメント(市民からの意見の公募)で「結婚して子どもを育てるのが本来の家庭のあり方」「制度導入は時期尚早」「多様な性を学ばせることで、未成熟な子どもの精神的な混乱を招く」などといった反対意見が多数寄せられ、導入時期が今年の9月に延期されました。
 今回の声明には、こうした事情も反映されていると見られます。

 5月31日、県弁護士会の末永久大会長が県環境生活部の神杉さとみ部長と、宇部市の篠崎圭二市長に声明を手渡しました。神杉部長は「意識啓発などは行なうが、具体的な政策は現時点では考えていない」と、篠崎市長は「LGBTの方々がありたい姿を実現できるよう、何ができるか見極めていきたい」と語りました。
 提出後、県庁で記者会見が開かれ、末永会長は「性的マイノリティの人たちの生きづらさを解消するためには、自治体も前に進んでいくことが大事だ」と語りました。また、県弁護士会「性の平等に関する委員会」委員の鈴木朋絵弁護士は、制度の導入が進まない理由について「差別や偏見を恐れて当事者が声を上げられておらず、正確な理解が進んでいない。周知、理解を進めていく」と語りました。
 声明は、菅首相や衆参両議院の法務委員会所属の各議員らにも郵送されたそうです。
 
 
 
 なお、同性婚を認める法改正を求める意見書や要望書、声明は、2019年7月に日弁連が発表したのをはじめ、福岡県弁護士会神奈川県弁護士会東京弁護士会仙台弁護士会沖縄弁護士会札幌弁護士会熊本弁護士会埼玉弁護士会なども発表しています。

 こちらの緊急声明も、本日(6月7日)賛同する弁護士・法学者の方が1000名を超えたそうですが、こんなに多くの弁護士さんたちが同性婚の実現や、LGBT法の制定を求めて国に働きかけを行なってくださっていること、心強いですね。ありがたいことです。
 

参考記事:
山口県弁護士会 パートナーシップ制度推進を県に要望(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20210531/4060009826.html
パートナーシップ制度 導入求める会長声明 県弁護士会 /山口(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210601/ddl/k35/040/258000c
県や市町に「パートナー制度導入を」 県弁護士会が声明(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASP50721VP50TZNB007.html

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