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LGBT法案の国会提出を求める弁護士・法学者の署名が1285筆に上りましたが、自民党は受取りを拒否しました

 LGBT法案の今国会中の提出を求め、大勢の弁護士が連名で緊急声明を発表のニュースでお伝えしていた緊急声明に賛同する弁護士・法学者の署名が1285筆に上りました。8日、自民党本部に申し入れを行なったものの、党としての署名の受取りは拒否されました。


 緊急声明は、与野党で合意のあった同法案に対し、自民党の保守系議員から反対の声があがり、今国会の提出を見送ったという報道を受けたもので、同性婚訴訟などに携わっている弁護士らが呼びかけ人となり、賛同者を募っていました。6月5日〜7日の間に賛同の署名が1285筆にも上りました。また、8日、濱田邦夫元最高裁判事も賛同してくださり、賛同者数は1286名に上りました(詳細はこちら

 呼びかけ人の一人である菊地裕太郎・前日弁連会長ら7人が6月8日、永田町の自民党本部を訪れ、申入れを行ないましたが、自民党としては署名の受け取りを拒否。野田聖子幹事長代行ら4人の議員と面談するにとどまりました。
 呼びかけ人である中川重徳弁護士は「自民党には国民の声をきちんと受け止め、与党としての役割を果たしていただきたい」と語っています。

 菊地・前日弁連会長は同日の会見で、「この緊急声明に対して、たった2日間で即座にこれだけの方が賛同してくださったことに、この問題への憤りがあらわれています。法案は自民党の三役預かりで、廃案ではない。理解を示してくれている議員たちと一緒にがんばりたいです」と語りました。
 呼びかけ人の一人の寺原真希子弁護士は会見で、「性的マイノリティーを含む全ての人々が安心して暮らすために国会議員は行動してほしい」と訴えました。
 会見ではまた、元最高裁判事の鬼丸かおる弁護士のメッセージも代読されました。以下、全文をご紹介します。
「人により、性的指向や性自認は異なります。個人は、性的指向や性自認において少数であっても、一人の人間としてかけがえのない存在であることに違いはありません。性的指向や性自認も一人の人間に含まれる事項の一個であり、他の事項と公平であるはずです。
 しかし、性的指向や性自認に関しては、我が国では長くタブー視され、この理念が十分理解されているとは言えません。そのためにさまざまな問題に直面している人々がいます。
 いま、性的指向や性自認について議論し上記の理念について理解を深めることが重要な時代を迎え、それは国民生活ともかかわっている問題であって避けて通れません。
 この問題を国会や国民間で議論の対象から外すことなく、むしろ国民的議論を高め理解を深めるように、国民の代表者である国会は積極的に今回の法案の審議をすべきだと考えます」
 それから、同法案(修正案)の「性的指向及び性自認を理由とする差別は許されないものである」との記述に対して自民党内の保守系議員から「差別と明記すると訴訟が増える」などの否定的な意見が上がったことについて、中川弁護士は、「実態とかけ離れている」と反論しました。「実際に提訴するまでには本当に大変で、何年もかかることもある。しかし、この法案が成立すれば(社会の理解が深まり)、紛争は減ると考えています」
 呼びかけ人の方たちは引き続き、今国会の提出を求めていくそうです。
(本当に心強いことです。頭が下がります)

 受取りを拒否された件について、SNS上では、
「拒否!? 絶句!」
「日々、想像もしないようなことが起きるな。これが日本の政権与党か。多くの人にこの姿勢を見てほしい」
「署名の受け取りすら拒否するの、全く意味が分からない。杉田水脈議員のセカンドレイプ発言に対する謝罪や辞職を求める署名の時もそうだったけど、民意を軽視しすぎでは?」
「受領=願意への同意・実現ではないのだから、国民の声は聞かないと。公党として受け取り拒否はあり得ないと思う」
「一体どれだけの子どもたちが現在進行系でLGBTの差別に苦しんでると思ってるんだ。子ども庁作るつもりなら、受け取り拒否してる場合じゃないでしょ」
「まともに国民の声聞かない政党はとっととなくなって欲しいと願う」
といった声が上がっています。

 
 なお、菅総理は7日の参院決算委員会で、立憲民主党の福山幹事長の質問に対して「法案の対応は党執行部に一任している。国民との約束を果たすように取り組む」と述べました。福山氏は「全くお答えいただけなかった。極めて、極めて残念だ」と語りました。
(「総理が「国民との約束」と述べたように、2019年参院選の公約に「議員立法の速やかな制定を実現する」とはっきり書かれています、今国会で実現しましょう」との声が上がっています)

 佐藤勉総務会長は8日の記者会見で「総務会の決定は全会一致だ」「異論が無いような形で総務会に来るということになれば、全く可能性がないわけではない」「そのまま(法案が総務会に)来るということはあり得ない。もう1回審議がされたうえで、来るということになる」と述べました。
(「総務会通ったのに?」「「我が党には政策をまとめられる能力がありません」って言ってることに気づいてるのかな」「自民党の党内手続きが人権に優先するとは知らなかった」といった声が上がっています)
 
 「性的指向・性自認に関する特命委員会」の稲田朋美委員長は8日、「自民党が寛容で多様性を重んじる保守政党だというなら、この法案は今国会で成立させねばならない。LGBTの方々の人権を尊重し、誰も取り残さない社会をつくる。世界から尊敬される国を目指したい」と朝日新聞に寄稿しました。

 国会は16日まであります。まだあきらめるのは早いと思います。

 

参考記事:
LGBT法案の国会提出求める弁護士・法学者の署名「1285筆」 自民党は受け取り拒否(弁護士ドットコムニュース)
https://www.bengo4.com/c_23/n_13160/
LGBT法「国会提出して」 1285人の弁護士ら声明(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASP686FDPP68UTIL03F.html
「LGBT法案、今国会提出を」弁護士ら緊急声明 自民の反対派の「訴訟が多発」にも反論(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/109426

LGBT法案で首相「対応は党執行部に一任」 立民幹事長「極めて、極めて残念」(神奈川新聞)
https://www.kanaloco.jp/news/government/article-530548.html
LGBT法案「国民との約束」 首相(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO72670220X00C21A6PD0000/

LGBT法案、自民党内の審査やり直しに言及 総務会長(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASP685DPKP68UTFK00N.html

(私の視点)LGBT理解増進法案 今国会成立、自民党の責務 稲田朋美(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14931799.html

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