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【バレンタインデー】バンコクで同性カップルにも結婚証明書を発行するイベントが企画されました

2022年02月13日

 このバレンタインデーに、バンコクのバーンクンティアン区が同性カップルをはじめあらゆるジェンダーの人々に結婚証明書を発行するイベントを企画しました。法的効力はないものの、タイで同性カップルに結婚証明書が発行されるのは初めてだそうです。

 タイでは、バレンタインデーに多くのカップルが群れをなして結婚登録所に向かいます。「愛の地区」という意味を持つBang Rakは最も人気のある地区の一つだそうです。
 タイのメディアによると、バンコクの50の行政区のうちの1つであるバーンクンティアン区のポーンジャカリン地区行政長は2月1日、「LGBTQコミュニティのメンバーが社会で平等に扱われ、PRIDEを持って人生を生きられるようにという願いで、結婚証明書にサインできるイベントを企画した」「あらゆるジェンダーの人々に結婚証明書を発行することにより、彼らの関係を事実上認めてもらう機会を提供したい」と語りました。
 この結婚証明書に法的拘束力はありませんが、結婚の平等を切望する人々がたくさんいることを世間に認知してもらうことを意図しています。この行政案に関して、世間の反応は広く前向きなものが多かったそうで、反対派の人にも結婚の平等を促進するという事務所の真意を理解してもらえるよう説得を続けていくと付け加えています。
 タイの司会者として有名なタレントのWoodyも、彼のFacebookにこのイベントのことを投稿し、参加を呼びかけていました。

 しかし、バーンクンティアン区の公式Facebookは、このイベントの告知の投稿を取り下げたと見られています(Woodyの投稿も取り下げられたそうです)。せっかく素晴らしいイベントを企画し、2004年のサンフランシスコのように、歴史的な出来事として後世に語り継がれることになりそうだったのに、非公式のものとなってしまいました。残念ですね…。
 
 
 たびたびお伝えしているように、タイでは同性パートナー法(準同性婚)が認められそうだと報じられながら、なかなか実現していません。2020年7月、内閣は結婚とほぼ同等の権利を同性カップルに認める「シビルパートナーシップ法」を承認し、アジアで2番目の同性パートナー法承認国となると見られていましたが、昨年11月、憲法裁判所が、結婚を男女間に限定する民法・商法の1448条は違憲ではないとの判断を下し、LGBTQコミュニティを失望させました(一方で、「国会、内閣、その他の政府組織が性的指向や性自認に関係なく全ての人々の権利を保障する法を起草するべきだ」とのコメントもつきました)。タイ政府は、その判決を受けて、シビルパートナーシップ法の制定を進めていくと述べましたが、まだ成立を見ていません。国会に上程されれば必ず成立すると言われているのですが…。


 なお、バンコクのゲイシーンの現在について、タイ在住のたけみさん(理育さん)という方がこちらにレポートしてくれています。シーロムにも活気が戻ってきているそうです。早くタイに行きたいとうずうずしている方など、ぜひご覧ください。
 
 

参考記事:
Bangkok district invites LGBTQ+ to sign unofficial marriage certificate this Valentine’s Day(Thaiger)
https://thethaiger.com/news/national/bangkok-district-invites-lgbtq-to-sign-unofficial-marriage-certificate-this-valentines-day

【タイ】同性愛カップルに結婚証明書を発行?!バレンタンデーに斬新な試み。(Xbomber)
https://x-bomberth.com/20220201lgbtmarriage/

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