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【同性婚訴訟】関西訴訟が結審、6月20日に大阪地裁で判決へ

2022年02月22日

 「結婚の自由をすべての人に」関西訴訟が2月21日、結審し、6月20日に大阪地裁で判決が出ることになりました。判決は全国で2例目です。昨年3月の札幌地裁の歴史的な判決に続き、同性愛者が婚姻による法的利益を受けられないのは差別的な取扱いであり、違憲であると認めるような、意義ある判決になることを期待します。
 
 
 関西訴訟では、関西や香川県に住む同性カップル3組が、法律が同性どうしの結婚を認めていないのは法の下の平等などを定めた憲法に違反すると訴えてきました。
 国はこれまでの裁判で「憲法では同性どうしの結婚は想定されていない」「結婚は、子どもを産み育てる男女を保護するための制度だ」として、訴えを退けるよう求めています。
 同性カップル側の代理人の弁護士は「子を産み育てることだけでなく、カップルの共同生活を保護することも結婚の目的である」と反論するとともに、「異性の夫婦の生活と変わらないのに、同性どうしの関係性が保障されないのは不合理で残酷だ」「国は"同性婚が家族の根幹に関わる問題なので、慎重に議論していくべき"としながらも、具体的な論点をあげて議論をしていない。一日も早く、同性間であっても愛する者どうしが結婚ができる当たり前の社会が実現するよう、裁判所の判断を切に望む」と述べました。
 大阪地裁では21日の口頭弁論ですべての審理が終わり(結審し)、6月20日に判決が言い渡される予定となりました。
 
 裁判のあと2組の同性カップルが会見に臨みました。
 京都市在住の坂田麻智さんは、「裁判をしてきてわかったことは、本当に国はやる気がない、やりたくない、目をそむけたいんだなということ。差別がなくならないのは、国が同性婚に目を背けている態度が元凶にあると思う。裁判所は思い切った判決を出してほしいです」と、坂田さんのパートナーであるスティーガー・テレサ・エヴリンさんは「国は現実を見ているのかと疑問に思っています。一体何を守りたいんだろうなって」と語りました。
 香川県三豊市の田中昭全さんは、「結婚式をしたいという思いもありますが、国が動かないので実現していません。老後のことも考えて、自分たちの関係性を制度として認めてほしい」と語りました。

 「結婚の自由をすべての人に」訴訟は札幌、東京、名古屋、関西、福岡の5ヵ所で一斉に起こされています(東京ではトランス男性やパンセクシュアルの方も加わった追加訴訟も)。札幌地裁が昨年3月、「同性愛者が婚姻による法的利益を受けられないのは差別的な取扱い」で法の下の平等を定めた憲法に違反するという歴史的な判断を示しました。6月20日の大阪地裁の判決は全国で2例目となります。裁判所(司法)は「人権の砦」と言われますが、大阪地裁(土井文美裁判長)も、マイノリティの人権保障の砦としての役割をきちんと果たし、札幌地裁のような真っ当な判断をしてくださることを期待します。プライド月間に全国から喜びの声が上がる様が見たいですね。


参考記事:
同性婚訴訟が結審 6月判決へ 大阪地裁(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220221/2000058057.html
『同性婚』を認めないのは憲法違反と訴えた裁判…結審し今年6月に判決へ 大阪地裁(MBS)
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20220222/GE00042590.shtml
同性婚訴訟 大阪地裁では6月20日に判決 原告「思い切った判決で国を変えて」 札幌地裁では違憲判決(関西テレビ)
https://www.ktv.jp/news/articles/383f99f7_c8b7_40e4_a054_8370c4f45b87.html
大阪地裁3組が原告 同性婚裁判 原告「国はやる気がない…」(テレビ大阪)
https://cdn.tv-osaka.co.jp/yasashii/news/?p=38739

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