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エポスカードの「同性パートナー」申込可の記述がサイトにないので問い合わせたところ、即対応で素晴らしいと話題になっています

2022年08月04日

 7月17日、Eriko Yoshidaさんという方がTwitterで、家族カードに当たるエポスファミリーゴールドを同性パートナーでも作成できないかと問い合わせたところ、作成できると、サイトにその旨の記述がないとお伝えしたところ数週間で記載されたということを報告し、素晴らしい対応だと話題になっています。


 エポスカードは、これまでに東京レインボープライド(TRP)などLGBTQのいろいろに多大な協賛をしてきた丸井グループのクレジットカードで、溜まったポイントがプライドハウス東京への寄付になる「プライドハウス東京エポスカード」も作っています。

 今回、その素晴らしい対応を報告してくれたEriko Yoshidaさんは内科医で、バイセクシュアルかつXジェンダーの方です。医療とLGBTQに関する教育、研究をしていて、「一般社団法人にじいろドクターズ」の理事でもあり、全日本民医連公式サイトで「にじのかけはし」という連載も持っている方です。
 Eriko Yoshidaさんは、もともと丸井グループのエポスカードのユーザーで、同性パートナーも家族カード(エポスファミリーゴールドカード)を作れないかと問い合わせたところ、作れますよと言っていただき、しかし、公式サイトにはその旨の記載がなかったため、インクルーシブ(多様な人々を包摂する姿勢)に感じられないとお伝えしたところ、数週間でサイトに記載されたそうです。
 
 いつから同性パートナーに対応していたのか、今までサイト上への記載がなかったのはなぜなのかについて「ねとらぼ」がエポスカードに取材しています。それによると、エポスファミリーゴールドのサービスを開始した2018年6月から対応していたそうです。初めは同居を証明書などで確認していましたが、ネットでのお申込みも多いことから、原則として証明書での確認はしない運用になったそうです。記載がなかったのは、「特別な理由はなく、公式サイトでのご案内が必要との認識にいたっておりませんでした」とのことでした。
 なお、LGBTQ支援を行なっている取引先から「LGBTQフレンドリーを打ち出している企業は多いものの、実際のサービスに反映できているケースがまだ少ないので、どんどん輪を広げてほしい」というお言葉をいただいたそうです。
 社内でのLGBTQへの取組みとしては、上記の「プライドハウス東京エポスカード」の発行、渋谷モディのインクルーシブフロアの取組み、配偶者向け人事制度の同性パートナー適用などを行なってきたそうです。

 
 今年6月、三重県議の稲森としなお議員が、ゲイの友人がJRグループの「フルムーン夫婦グリーンパス」を使えるのかどうか問い合わせたところ、利用を断られたと明らかにし、波紋を呼びました。JR東日本はLGBTQ社内施策を評価する「PRIDE指標」で5年連続ゴールド認定されているにもかかわらず、「フルムーン夫婦グリーンパス」の利用を男女の夫婦に限定していた(同性カップルを排除していた)のです。その理由についての問い合わせに対し、JR東日本は、「『フルムーン夫婦グリーンパス』については、ご夫婦でグリーン車を利用してご旅行をお楽しみいただくためにJR6社で設定している商品となっております。同性婚の方については、『フルムーン夫婦グリーンパス』の利用資格要件に該当しないという整理にしております。同性婚に対する一部自治体等の取組み(渋谷区等)は、現時点で『法律上の婚姻とは異なるもの』として位置付けられるため、同性婚の方については、『フルムーン夫婦グリーンパス』の利用資格要件に該当しないという整理にしております」と回答、法的に婚姻の権利を認められていない(パートナーとの共有財産を親戚に持って行かれ、一緒に住んでいた家を追い出され、遺族年金や犯罪被害者給付金なども支給されず、という制度的差別を受け、多くの人たちが涙を呑んできた)からこそ、自治体が同性カップルのパートナーシップを婚姻と同等だと認め、証明書を発行し、多くの企業が結婚祝いや慶弔休暇などの福利厚生制度を異性婚夫婦と同等にするパートナーシップ制度を社内で導入し、LGBTQを支援してきたのではなかったか、そうした取組みをコミュニティが「PRIDE指標」として評価してきたのではなかったか…といった疑問を拭えない、憤りすら感じさせる内容でした(詳細はこちら) 
 今年のGWには、東京レインボープライドの大口スポンサーになっている保険会社グループの損保会社の一部の商品が同性パートナー非対応であったことも問題視されましたが、LGBTQフレンドリー企業だとアピールしていながら実は自社サービスでこのように不平等を放置しているケースというのは、結構あるのではないでしょうか。
 
 こうした企業に比べると、丸井グループのエポスカードは実に素晴らしい対応と言えるでしょう。
 当たり前に同性カップルを異性婚夫婦と平等に扱うサービスがもっと世の中にあふれていくといいですね。
 
 

参考記事:
“同性パートナー”申込可の記述がサイトにない → 問い合わせで即対応 エポスカードの対応が素晴らしいと話題、詳しい話を聞いてみた
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2208/01/news065_2.html

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