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「同性婚気持ち悪い」発言の愛知県議への厳正対応と再発防止を求め、LGBTQ団体が共同声明

2022年11月29日

 「同性婚気持ち悪い」発言の渡辺昇愛知県議が謝罪とのニュースでお伝えしていた、愛知県の渡辺昇県議(自民、名古屋市緑区選出)がSNS投稿で「同性結婚なんて気持ち悪い」とコメントしたことをめぐり、LGBTQ差別に反対する団体が29日、渡辺氏への厳正な対応や再発防止を求める共同声明を県や県議会に提出しました。
 
 
 渡辺氏は9月27日、キューバで同性婚が認められたというニュースをFacebookに投稿した井田奈穂さんという女性に対して「同性結婚なんて気持ち悪い事は大反対!」とコメントし(また、氏が、井田さんや他の女性の地方議員に対して「ホテルまでお越しください」「まずあなたと面談したい」などと執拗にアプローチしていたことも発覚し)、非難の声が上がり、抗議署名も立ち上げられました。渡辺県議は10月4日、被害を受けた井田さんやLGBTQ団体の方と面会し、「勉強不足だった」「今後はどんな場でも、あのような発言はしないことをお約束する」と謝罪しました。11月には自民愛知県連支部が渡辺氏に離党勧告を出し、氏は離党するとともに、来春の県議選に立候補しない旨を表明していましたが、その後、態度を変え、無所属で立候補する意向を示していました。
 
 井田さんやLGBTQ団体は10月4日の抗議の後、県議の自民党離党のみで何ら再発防止策が示されなかったことを受けて、「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」として共同声明を提出しました。「愛知県では4月に人権条例が施行されましたが、公職者が差別発言しても県議会や県がなんら罰則や再発防止策を公表しないのなら、意味がありません。知識不足なら当事者の声から学んでほしいですし、実効性のある条例が必要です」との考えからです(井田さんのTwitter投稿より)
 声明は、県議や県職員を対象とした当事者の声を聞く勉強会を開催するとともに、差別禁止条例や同性カップルを公的に認める条例などの制定も求めるものでした。
 同団体は再発防止を訴え、オンラインで寄せられた約2万8000筆の署名も提出しました。

 提出後の記者会見で、NPO法人「PROUD LIFE」の風間孝副代表理事は、「渡辺県議の離党は党の都合でしかない。差別的な言動をした人に指導を行なえるような制度が必要ではないか」と訴えました。

 

参考記事:
差別投稿の愛知県議に厳正対応を 県内の団体、条例制定を要求(共同通信)
https://nordot.app/970258414097203200?c=768367547562557440
同性婚差別の愛知県議への厳正対応求める 市民団体が共同声明(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20221129/k00/00m/040/332000c

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