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アジア系女性が主人公のクィア映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』がアカデミー賞最多ノミネートを果たしました

2023年01月25日

 米映画芸術科学アカデミーが1月24日、第95回アカデミー賞の候補を発表し、アジア系女性が主人公のクィア・ムービー『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(略称『エブエブ』)が最多10部門11ノミネートを果たしました。

 『エブエブ』は、『ロブスター』『ムーンライト』『レディ・バード』『ザ・ホエール』などのクィア映画も手がけてきた、クオリティの高い映画製作に定評のある米国の配給会社「A24」が配給するクィア・アクション・SF・コメディ映画です。日本ではアジア系女性が主人公であることやマルチバースやアクションの部分だけがクローズアップされていますが、こちらの記事で断言されているように、クィアSF映画であり、クィアアクション映画であり、2組のキュートな女性の同性カップルが登場する作品です。
 『エブエブ』は今回、作品賞や監督賞をはじめ、主演女優賞、助演女優賞、助演男優賞、脚本賞、編集賞、衣装デザイン賞、作曲賞、歌曲賞の10部門に11ノミネートされ、最多となっています。
 先日のゴールデングローブ賞では、主演のミシェル・ヨーさんが主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)に輝いており、オスカーの期待も高まります。
 
 体重をめちゃくちゃ増やし、巨漢のゲイの英文学教授を演じたことが話題になっていた『ザ・ホエール』のブレンダン・フレイザーが順当に主演男優賞にノミネートされました。『ザ・ホエール』は助演女優賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞にもノミネートされています。
 
 また、女性の同性愛を描いた作品『TAR/ター』が、作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、編集賞にノミネートされたほか、ケイト・ブランシェットがベルリン・フィルで女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ターを演じ、主演女優賞にノミネートされました。

 それから、ダニエル・クレイグ演じる名探偵ブノワ・ブランがゲイとして描かれている『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』が脚色賞にノミネートされました。

 また、レディ・ガガの「Hold My Hand」(『トップガン マーヴェリック』)が歌曲賞にノミネートされました。

 
 アカデミー賞授賞式は3月12日にLAで開催されます。『エブエブ』がどこまでたくさんの受賞を果たすのか、ブレンダン・フレイザーやケイト・ブランシェットが見事オスカーに輝くのかどうか、期待が高まります。注目しましょう。
 
 


参考記事:
「トップガン」「アバター」「エブエブ」など候補に 米アカデミー賞(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN249BV0U3A120C2000000/
第95回アカデミー賞ノミネーション発表 『エブエブ』が最多10部門11ノミネート(Real Sound)
https://realsound.jp/movie/2023/01/post-1242088.html
2023 Oscars: Here Are All the LGBTQ+ Nominations(Out)
https://www.out.com/film/2023/1/24/2023-oscars-here-are-all-lgbtq-nominations#media-gallery-media-1

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