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アカデミー賞にノミネートされたLGBTQ関連作品をまとめてお伝えします

2024年01月24日

 第96回アカデミー賞のノミネート作品が1月23日に発表されました。
 今回のアカデミー賞は『君たちはどう生きるか』をはじめ日本映画が3本ノミネートされたことが話題になっていますが、LGBTQ(クィア)関連でもたくさんの作品がノミネートされています。まとめてご紹介します。
 
 
 バイセクシュアルだったバーンスタインの生涯を描いた『マエストロ』は作品賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞、撮影賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、音響賞の7部門でノミネートを果たしました。全体でも5番目のノミネーションの多さです。
 
 『ナイアド ~その決意は海を越える~』は、レズビアンであるアスリートのダイアナ・ナイアドが60歳にして生涯の夢だったキューバからフロリダまで泳いで渡るという壮大な挑戦、感動の実話を描いた作品で、『キッズ・オールライト』のアネット・ベニングが主演女優賞に、ダイアナ・ナイアドの親友でありコーチでもあるボニーを演じたジョディ・フォスターが助演女優賞にノミネートされました。
 
 『ラスティン:ワシントンの『あの日』を作った男』は、公民権運動の象徴となっている歴史的なワシントン大行進を大成功に導いたオープンリー・ゲイのバイヤード・ラスティンの生涯を描いた作品で、コールマン・ドミンゴが主演男優賞にノミネートされました。

 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』に主演し、そのプロナウンがshe/theyである(クィアである)リリー・グラッドストーンが主演女優賞にノミネートされました。リリー・グラッドストーンはゴールデングローブでもドラマ部門の主演女優賞を受賞しています。

 『American Fiction』でゲイのキャラクターを演じたスターリング・K・ブラウンが助演男優賞にノミネートされ、クィアの作曲家であるローラ・カープマンが作曲賞にノミネートされました。『American Fiction』は作品賞や脚色賞にもノミネートされています。

 メインキャラクターがバイセクシュアルである『落下の解剖学』は、作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞、編集賞にノミネートされました。

 主人公のベラがバイセクシュアルである『哀れなるものたち』は、ベネチアで金獅子賞を受賞し、ゴールデングローブでも作品賞と主演女優賞に輝きましたが、アカデミー賞でも作品賞ほか計11部門にノミネートされました(今年度最多2位)

 先日カミングアウトしたビリー・アイリッシュが『バービー』に提供した楽曲「What Was I Made For?」で歌曲賞にノミネートされました。ゴールデングローブ賞に続く受賞となるでしょうか。
 
 名作アニメ『ニモーナ』が長編アニメーション賞にノミネートされました。LGBTQコミュニティにとって記念碑的な作品として末永く語り継がれるであろう、エポックメイキングなクィア・アニメ映画ですので、ぜひ受賞してほしいです。

 それから、学校でのLGBTQに関する本の撤去(禁書)を追った『The ABCs of Book Banning(原題)』が短編ドキュメンタリー賞にノミネートされました。

 『Out』誌は、今回のアカデミー賞授賞式は、これまでで最もクィアでトランス・インクルーシブな授賞式になりそうだとの期待を寄せています。アカデミー賞授賞式は3月10日(現地時間)、ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催されます。
 

参考記事:
Oscars 2024: Here are all the LGBTQ+ nominees we're rooting for(Out)
https://www.out.com/film/lgbtq-oscar-nominations-2024

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