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【同性パートナーシップ証明制度】福島県が今秋導入へ

2024年06月25日

 この6月も、「パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」など戸籍上同性のカップルのパートナーシップを婚姻と同等であると承認したりカップルの子や親を家族であると承認する制度について、さまざまな動きがありました。北から順にお伝えします。


 北海道北見市の辻直孝市長は19日の市議会で、今年9月をめどに「パートナーシップ宣誓制度」を拡充し、「ファミリーシップ制度」とすることを表明しました。市によると、道内での「ファミリーシップ制度」の導入は初めてです。
 北見市は一昨年から「パートナーシップ宣誓制度」が導入されていましたが、地元の当事者団体が先月、制度を拡充して、宣誓したカップルの連れ子なども家族に相当すると認める「ファミリーシップ制度」を導入するよう求める要望書を市に提出していたそうです。
 辻市長は議会で「性的マイノリティの方が感じている生きづらさを軽減し、当事者の尊厳を守ることができる」と述べました。
 
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 昨年9月、全国の政令市として最後に制度導入を発表し、11月から制度の内容を話し合う審議会が開かれていた仙台市。このたび「仙台市パートナーシップ宣誓制度」の骨子案がまとまり、バブリックコメント(意見公募)が始まりました。6月24日から7月23日までです。仙台のみなさん、よりよい制度にするために、ぜひ意見を送ってみてください。
 
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 福島県が2024年秋の制度導入を目指す方針を示しました。
 6月25日の県議会6月定例会で、県民連合・大場秀樹議員の一般質問に答えたものです。今年秋の制度開始を目標にしていて、県営住宅への入居など福島県が提供する行政サービスが受けられる環境を整備するとしています。

 福島県では伊達市と南相馬市で「パートナーシップ宣誓制度」や「ファミリーシップ制度」が導入され、福島市は7月1日から導入されることになっています。県は「住民に身近なサービスを提供する市町村などの意向を聞く」などとし、制度導入の態度を明らかにしてきませんでしたが、今年2月、県男女共同参画審議会で県に対し、委員を務める弁護士や大学教授から「憤りすら感じるくらい進まないと感じている」「県がリーダーシップを発揮してほしい」といった声が上がり、「県にパートナーシップ・ファミリーシップ制度の導入に着手してほしい」との申入れを行なっていました。これを受けて3月、県の担当者は「制度の導入に向けて検討を進める」と明らかにしていました(詳細はこちら

 なお、福島県では10月5日(土)、第5回ふくしまレインボーマーチが開催されます。この日までに制度が導入されるかどうかはわかりませんが、ふくしまレインボーマーチでも県としての制度導入を訴えてきましたので、それが実現することを祝うような晴れやかなパレードになりそうです。

 
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 千葉県ではこれまで、千葉市、市川市、船橋市、松戸市、習志野市、柏市で同性パートナーシップ証明制度、ファミリーシップ制度に関する連携連携が結ばれていましたが、7月から市原市、浦安市、袖ケ浦市の3市が新たに加わり、9市となることがわかりました。制度利用者が都市間を転入・転出する際の必要な手続きが軽減され、戸籍謄本などによる「婚姻していない」ことの証明が不要になります。
 9市の人口は370万人超と県全体の6割を占め、県内で制度が利用しやすくなると見られています。
 人口約50万人の松戸市の場合、6月下旬時点で53組がパートナーシップ宣誓をしています。同市の本郷谷健次市長は「9市で協力し、より一層、誰もが自分らしく生きることができる社会の実現を目指す」とコメントしています。

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 福井県鯖江市は「パートナーシップ宣誓制度」の「ファミリーシップ制度」への拡充に向けた検討を進めています。昨年4月、「パートナーシップ宣誓制度」を導入した後も、市内の支援団体と話し合いを重ね、事実婚のカップルも含め、宣誓したカップルの親や子も含めて公的に家族として承認しようとするものです。
 具体的には、「パートナーシップ宣誓制度」で受けられる市営住宅の入居申込みや、税や介護関連の申請などの行政サービスを「ファミリーシップ制度」でも認めるかどうか、ほかに提供すべき行政サービスがないかなどを整理したうえで、今年度中に制度の見直しを図りたいとしています。
 市によると、事実婚のカップルも含めた「ファミリーシップ制度」を導入しているのは、全国では兵庫県明石市しかないということで、多様な生き方を認める社会の実現に向けて検討を急ぐことにしているそうです。

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 愛知県武豊町は、新居への引っ越し代など結婚生活にかかる費用を最大60万円補助する事業の今年度分の受付を6月から始めましたが、これまでの婚姻届を出した夫婦に加え、今年度からは「パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」を利用した同性カップルも対象にするそうです。
 ともに年齢が39歳以下、所得の合計が622万円未満のカップルで、今年1月〜来年3月末に町に「パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓」をした同性カップルが補助の対象で、ともに29歳以下で所得の合計が500万円未満であれば、新居の購入費や家賃、引っ越し費用などに対し最大で60万円が支給されるそうです。
 武豊町企画政策課の新保徹さんは「異性の間でも同性の間でも関係なく新生活を応援し、若い世代が増える町になっていってほしい」と話しています(素晴らしいですね)

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 香川県では昨年4月、県内の全17市町で制度が導入されるという全国初の快挙を達成し、10月からは県でも「パートナーシップ制度」が導入されました。しかし、現行の仕組みでは、当事者が県内の自治体間で引っ越しをすると、証明書を返納したり、新たに受け取ったりしなければなりません。
 朝日新聞によると、課題が指摘され、県も「市町間の連絡調整に努める」としていましたが、依然として解決しておらず、自治体間の連携の開始は不透明だそうです。県によると、昨年12月と今年3月に市町の担当者を集めて打ち合わせをしたものの、いまだに具体的な目標時期を定めておらず、見通しも立っていないといいます。
 現状について、池田豊人知事は17日の記者会見で、「(当事者らに)ご不便があるのはその通りで、できるだけ早く市町の連携を促したい」と述べました。一方、証明書を発行するのは市町であり、「県のほうで(連携開始の)期限を切るというのは、現時点では考えていない」とも述べました。
 LGBTQの権利保障に取り組む三豊市の佐藤倫子弁護士は、県がパートナーシップ制度の要綱の中で、宣誓者を「婚姻関係にある者に相当するものとして取り扱う」と定めていることを指摘したうえで、「はたして、県は施策を始めるにあたって、要綱に基づく検討をしているのか。既存の制度でさらに適用できるものがないかどうかも含め、より積極的に制度を動かしていく必要があるのではないか」と語りました。

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 今年度から「パートナーシップ宣誓制度」を導入した大分県で今月、2組目のカップルが宣誓を行ないました。
 県によると、5月15日と今月6日に計2組のカップルが宣誓、5月に宣誓したカップルは「家族として認められた。別のカップルが自分たちの後に続いてくれればうれしい」と非常に喜んでいたそうです。
 県内の市町村では、大分市や宇佐市など10市村が「パートナーシップ宣誓制度」を導入していて、今年5月1日時点で大分市で6組、豊後大野市でも1組のカップルが宣誓したそうです。
 県は今月9日、制度導入を記念して「カラフルデイズ」と題するイベントを大分市内で開催し、パネルディスカッションには同性パートナーと結婚式を挙げた弁護士・南和行さんらが登壇しました。また、7月~来年2月には当事者たちの交流会を3回予定しているそうです。
 県人権尊重・部落差別解消推進課の谷口純也主幹は、「県は性的マイノリティの人たちが暮らしやすくなるための仕組みづくりに力を入れている。性的指向などが尊重され、自分らしく生きることのできる社会の実現を目指したい」と話しました。

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 宮崎市は6月1日、「パートナーシップ宣誓制度」について高千穂町と自治体間連携協定を締結しました。これにより、宮崎市と高千穂町、いずれかの制度を利用しているお二人が、それぞれの市町に引っ越す場合、転出先においても制度を継続利用できるようになります。

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【追記】2024.6.26
 愛媛県松山市が今年度中の運用開始を目指す「ファミリーシップ制度」について、申請者のプライバシーに配慮してオンラインでの届出を検討していることがわかりました。
 松山市議会で渡邉啓之議員が25日、「ファミリーシップ制度」の検討状況を質問し、野志市長は、パートナーのどちらかが市内に住所があれば申請できる、申請者のプライバシーに配慮しオンラインで届出ができるよう検討している、家族として証明されることで市営住宅への入居などの行政サービスが受けられることを想定していると答弁しました。 

 

参考記事:
北見市がファミリーシップ制度導入へ 北海道内初 子も家族と証明(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1026694/

(仮称)仙台市パートナーシップ宣誓制度骨子案に関する意見募集について(仙台市)
https://www.city.sendai.jp/danjo-kikaku/kurashi/manabu/danjo/torikumi/partnershipikenbosyu.html

福島県が今年秋にパートナーシップ制度導入へ 県議会で方針示す 提供するサービスの環境整備へ(福島テレビ)
https://www.fukushima-tv.co.jp/localnews/2024/06/2024062500000012.html

千葉県主要各市、性的少数者のパートナー制度で連携拡大(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC24B6C0U4A620C2000000/

鯖江市が「ファミリーシップ制度」導入を検討(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20240623/3050018133.html

同性パートナーも引っ越し代など結婚補助対象に 愛知・武豊町(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20240616/3000036039.html

パートナー制度の自治体連携進まず 知事「ご不便あるのはその通り」(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASS6K4SXSS6KPLXB00DM.html

性的マイノリティー、2組のカップル宣誓 県のパートナー制度(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASS6L3WNJS6LTPJB00FM.html

【宮崎県宮崎市】高千穂町とパートナーシップ宣誓制度にかかる自治体間連携協定を締結(南日本新聞)
https://web.373news.com/_pr_times/detail/p_main_id/000000067.000024179.html/

「ファミリーシップ制度」松山市がオンライン届け出検討 今年度中の運用開始に向け(テレビ愛媛)
https://www.ebc.co.jp/news/data/?sn=EBC2024062617011



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