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TPRの杉山文野さんが共同代表を退き、新体制となることが発表されました

2024年10月01日

 本日、東京レインボープライドが公式サイトをリニューアルするとともに、9月30日をもって杉山文野さんが共同代表理事を退任したことが発表されました。現任の山田なつみさんに加え、新たに佐藤ユウコさんが共同代表理事に就任しました。

「杉山は、2015年に共同代表理事に就任し、LGBTQ+の可視化やアドボカシー活動に尽力してきました。今後も杉山は、東京レインボープライドの理事として、引き続き後進の育成とアドボカシー活動に力を入れていきます。
 山田なつみは、2012年の東京レインボープライドの初開催からボランティアとして参加し、2019年に共同代表理事に就任しました。東京レインボープライドの組織づくりや全国のプライド開催団体のネットワークであるJapan Pride Network(全国プライドネットワーク)の活動にも尽力しており、コミュニティの発展に貢献してきました。
 新たに就任する佐藤ユウコは、教員を経験したのち、グローバル企業のDEI(Diversity, Equity, and Inclusion)の担当者を務めています。教育者として、そしてDEI担当者としての知見に加え、自身の海外で育った背景やジェンダークイアであること、民族差別、言語・教育・地域格差の体験など、さまざまな経験を活かして、東京レインボープライドに貢献することが期待されています。
 東京レインボープライドは、2015年の法人化以来、LGBTQ+の可視化を進め、その存在や課題を広く認識してもらうために努力を重ねてきました。現在では、LGBTQ+という存在がより多くの人々に理解され、受け入れられるようになっています。
 そして今、可視化の成果を踏まえ、具体的な課題解決の時代に突入しています。東京レインボープライドは新体制のもと、法整備や人権、エクイティの問題に焦点を当て、SOGI(性的指向と性自認)だけでなく、インターセクショナルな課題にも取り組んでいきます。
 また、可視化が進む一方で、LGBTQ+に対するバックラッシュも増加しています。社会の変化の過程では困難な状況が生じることもありますが、私たちはその困難に立ち向かい、すべての人が “らしく、たのしく、ほこらしく” 生きられる社会の実現を目指して活動を続けてまいります。
 今回の新体制への移行に際し、杉山、山田、佐藤の鼎談インタビューを掲載しています。あわせてご覧ください。」
(公式サイトより)



 東京では1994年に南定四郎さんらによって初めてプライドパレードが開催されましたが、1996年にパレード後の集会で運営方針に反対する団体の方ちが壇上に上って抗議を始め、集会が紛糾(そのことが原因でスタッフの方がのちに自死)するという出来事があり、大規模なLGBTQのパレードは開催されなくなりました。
 1999年のレインボーマーチ札幌で「火中の栗を拾う」かたちで砂川秀樹さんが東京のパレードの復活をアナウンスし、2000年の東京レズビアン&ゲイパレードは、後夜祭のレインボー祭りとともに、感動的な盛り上がりを見せました。しかし、一般企業の協賛もなく、あまりにもスタッフの負担が大きいことから、毎年実行委員会が入れ替わる状況で、2003年には再び開催されなくなり…というように、開催の継続がなかなか難しい(大変すぎる)という課題がありました。
 そうしたなか、安定した開催を目指して2011年に東京レインボープライドが設立され、翌年のGWのパレード開催を発表。第1回東京レインボープライドは約4500人が参加しました。TRPは当初の目標通り、毎年開催され続け、今では一般企業が多数、協賛し、著名なアーティストも多数、登場し、出展ブースはイベント広場を出てけやき並木の方まで広がり、27万人超が参加する大イベントになりました。TRPがこのように成長したのは、共同代表の山縣さん(2019年に退任)と杉山文野さんのおかげでもあると思います。杉山さんは2021年にJOCの理事にも就任し、多忙ななかでTRPも続けてきましたが(あれだけの大イベントを毎年開催してきただけでも本当にスゴいことだと思います)、いろんな「組織としての体制強化も進み、山縣さんと入れ替わりで共同代表になったez(イージー、山田さんの愛称)も5年間経験を積み、安心して退任することができます」とのことで、このタイミングで退任することにしたそうです。今後は一人の理事として関わっていくそうです。共同代表になって9年、東京レインボーウィーク時代から含めて12年の長きにわたってTRPを牽引してこられました。本当におつかれさまでした。

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