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英国のゲイ・バイカーズ・モーターサイクル・クラブのことが自動車情報サイトでニュースになりました

2025年01月16日

 自動車情報メディア「AUTOCAR JAPAN」で英国のゲイ・バイカーズ・モーターサイクル・クラブをフィーチャーした記事が掲載されていました。世間の人たちにもゲイコミュニティの魅力が伝わるような、素晴らしい記事でした。
 
 
 ゲイ・バイカーズ・モーターサイクル・クラブ(GBMCC)は1977年に英国で設立されました。イングランドとウェールズで1967年に同性間の性交渉が非犯罪化されてから10年後のことでした。80年代には(『パレードへようこそ』で描かれたような)サッチャー政権下での厳しい状況があり、それに追い討ちをかけるように(『IT’S A SIN 哀しみの天使たち』で描かれたような)エイズ禍に見舞われました。一部のメディアによる容赦ない報道も加わり、多くのゲイたちが心に傷を負い(『異人たち』の主人公もこの時代に傷を負った人でした)、周囲にカミングアウトすることもできず、息苦しさや生きづらさを感じてきました。
 GBMCCのケビン・バズリー会長は「当クラブの会員の多くにとって、ここはカミングアウトできる唯一の場所」だと語ります。「彼らはプライベートではカミングアウトしておらず、クラブで過ごすことが自分らしくいられる唯一の機会なのです。これは特に年配の会員に当てはまることですが、若い会員でも、日常生活では必ずしも歓迎される環境にあるとは限りません」
 
 GBMCCに入会すると、近場の短距離走行から英国各地へのロングツーリングまで、さまざまなグループツーリングの機会が得られます。欧州各国の同様のクラブと連携した夏の大型キャンプもあるそうです。
 共通の趣味を通じて友人ができ、また、「皆さんが思うほど頻繁ではないにしても」サークル内での恋愛も生まれてきたそうです。バズリー会長は「社会は以前よりずっと寛容になりましたが、クラブを必要とするライダーのために、これからもずっと活動を続けていくつもりです。このようなクラブには精神衛生上のメリットがたくさんあります。私たちは互いに支え合う友人の集まりなのです」と語っています。
 34歳のメンバー、ショーン・マカリスターさんは「バイクはかなりマッチョなものと見られがちです」「そのような伝統的なグループでカミングアウトしなければならないのは、神経をすり減らすものでしょう。そうしたプロセスを経る必要のない環境にいられるのは、とても魅力的です。このクラブにはいろいろなタイプの人がいますが、わたしは素晴らしい友人たちを得ることができました」と語っています。
 
 GBMCCは英国のプライドイベントにも参加するようになり、今では彼らのバイク走行は毎年7月開催のロンドンプライドの目玉ともなっています(GBMCCのFacebookページにはパレードに参加した時の写真が誇り高く掲げられています)。GBMCCには、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドおよび海外の英国領にまたがる、500人以上のLGBTQ+の人たちが参加しています。現在ではストレート・アライにも参加を広く呼びかけているそうです。
 

 GBMCCのストーリーは、LGBTQのコミュニティ活動の本質や意義をとても魅力的なかたちで教えてくれます。
 このようなゲイのバイク乗りコミュニティのストーリーが日本の自動車情報サイトでふつうに紹介されたのも素敵なことですよね。

 


参考記事:
「趣味をありのままの自分で楽しむ」 英国のゲイ・バイカーズ・モーターサイクル・クラブ 必要とされる理由とは(AUTOCAR JAPAN)
https://www.autocar.jp/post/1104681

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