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台北の路上生活者支援イベントにドラァグクイーンも参加しました

2025年01月18日

 フォーカス台湾によると、台北駅周辺で1月17日、路上生活者250人を対象とした忘年会「街頭尾牙」が開かれ、今年はドラァグクイーンも登場してイベントを華やかに彩ったそうです。

 ホームレス支援団体「人生百味文化建構協会」は2015年からこの忘年会を開催しています。路上生活者の多くは日雇い労働などで生計を立てており、忘年会を楽しむ機会はあまりない、そんな人たちにも熱々の食べ物で一年の苦労を忘れてほしいという気持ちで始められたものです。当初はテーブル席を設けるかたちで行なっていましたが、座席数の制限もあり、参加したくてもできない人もいたため、「誰ひとり取り残さない」ようにと、近年は自由に移動できるワゴンを使って一人ひとりに食事を届けることにしたんだそう。
 イベントには年間約200人ものボランティアの人たちが参加しています。共鳴が共鳴を呼び、さまざまな芸術活動と結びつくようになり、今年は5人のドラァグクイーンがパフォーマンスを披露したり、一緒に歌ったりしてその場にいた路上生活者たちを楽しませたそうです。
 同団体の創設者の一人である巫彦徳氏は、このイベントを通じてより多くの人々に「路上生活者も普通の人々と違わない」ことを理解してもらえたらうれしい、と話しているそうです。


 台北では、同性婚実現によって、ゲイカップルが街中で堂々と手をつないで歩けるくらい市民の受容度が高まり、多くの優れたクィア映画が作られ、毎年何十万人ものLGBTQが台北を訪れ(街の活性化に貢献し)、LGBTQテーマの市内観光ツアーでドラァグクイーンがバスガイドを務めたりもしてますし、ニンフィア・ウィンドは蔡英文総統の祝福を受けて総統府に招待されてますし、ドラァグクイーンがLGBTQコミュニティの一員であるだけでなくタレントやスターのような存在として認知されているのではないかと思われますが、こうして、路上生活者のためのボランティアにも携わることで、ドラァグクイーンがさらに人々の尊敬を集めるのではないでしょうか。
 日本では、LGBTQ支援で有名な地方自治体が路上生活者を排除したことで批判を受けたりしましたが(TRPのステージで、とあるクイーンさんがそのことを暗に批判するショーをやっていましたが)、本来はLGBTQを支援するような自治体は路上生活者も支援するのがふつうでしょうし、路上生活者の中にも少なからず性的マイノリティの人たちが含まれているということも忘れてはいけないでしょう。
 このニュースは、いろんな意味で心に残る、考えさせるものがあるニュースでした。
 
 
 
参考記事:
台北駅周辺で路上生活者のための忘年会 ドラァグクイーンも登場(フォーカス台湾)
https://japan.focustaiwan.tw/photos/202501185001

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