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「もう一つのノーベル賞」を受賞したオードリー・タン、「多様な意見が台湾社会を押し上げる」

2025年12月04日

 台湾のオードリー・タン(唐鳳)が「もう一つのノーベル賞」と呼ばれるライト・ライブリフッド賞を受賞しました。台湾人として初だそうです。


 オードリー・タン(唐鳳)はトランスジェンダーで、出生時に割り当てられた性別は男性でしたが、24歳のときにカムアウトし、改名もしています。天才プログラマーとして認知され、2016年にデジタル担当政務委員(大臣)に就任し、世界初のトランスジェンダーの閣僚となりました。2020年のコロナ禍に際してはマスクに関する素晴らしいシステムを構築し、封じ込めに成功した中心人物として世界に知られることとなりました(日本の「世界一受けたい授業」にも出演しています)。2022年に台湾の初代デジタル担当大臣に就任し、現在はサイバー無任所大使を務めています。
 
 そんなオードリー・タンが今回受賞したライト・ライブリフッド賞は、人類が直面する平和、貧困、環境、人権など「現在の最も切羽詰まっている」課題に対して実際的・模範的な解決策を提示した人物、団体に贈られる国際的な賞です。スウェーデンの財団がノーベル賞の1週間前に発表することもあって「もう一つのノーベル賞」と呼ばれています。
 
 その「ライト・ライブリフッド賞」の授賞式が2日、スウェーデンもストックホルムで開催され、受賞したオードリー・タンらが出席しました。中央社フォーカス台湾によると、オードリーは授賞式に先立ち、1日にストックホルム大学で講演をしており、その中で「ジオサーマル・デモクラシー」(地熱民主主義)に言及、台湾本島の地中では3つのプレートが常にぶつかり合って毎日のように有感地震があるが、これが台湾最高峰の玉山を毎年0.5センチずつ隆起させているとし、社会でもさまざまな対立や衝突があるが、そのたびに貴重な共通認識を見つけ出すことができれば、その社会の「プレート」は台湾を向上させ、星空を仰ぎ見られると語ったそうです。また、共通認識が見つかれば、異なる意見を持つ人々も少しずつ相手への理解を深めていくと説明し、2019年に実現した同性婚の法制化の過程では非常に多くの意見があったが、民法改正でなく特別法制定での対応という新たな方法が生み出され、同性婚の議題はそれまでのように台湾社会を深く分断するものではなくなったと語ったそうです。重要なのは「51%の人が勝ち、49%の人が負ける」ことではなく、誰もが完全には満足しなくても受け入れられる方法を見つけることだと強調しました。
 
 
 直近のこちらこちらの記事を見ても、オードリー・タンがいかに卓越した知性と教養とビジョンを持つ人物であるかがよくわかります。分断され、対立を煽られ、滅びに向かおうとしているかに見えるこの世界にあって、オードリー・タンの活躍は希望であり、その姿は救世主のようにも見えます。日本でもこういう政治家が重用されるようになるといいですね。

 

参考記事:
オードリー・タン氏「もう一つのノーベル賞」受賞で演説 多様な意見が台湾を押し上げる(中央社フォーカス台湾)
https://japan.focustaiwan.tw/society/202512030005

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