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【ミラノ五輪】史上最多49名のOUTアスリートのうち18名がメダルに輝きました

2026年02月23日

 ミラノ・コルティナ大会が閉幕しました。冬季五輪として史上最多となる49名のOUTアスリートが今大会に出場し、うち18名がメダルに輝きました。(開幕直前に今大会に参加するLGBTQのアスリートは46名というニュースをお伝えしましたが、その後3名増えて49名になったそうです)

 以下、見事にメダルを獲得した選手の一覧です(OutSportsより)

ベルギーのティネカ・デン・ドゥルク選手:スピードスケート・ショートトラック混合リレー 銅メダル
カナダのポール・ポワリエ選手:フィギュアスケート・アイスダンス 銅メダル
カナダのエミリー・クラーク選手、エリン・アンブローズ選手、エメランス・マッシュマイヤー選手、ブリアン・ジェナー選手、ローラ・ステイシー選手、マリー=フィリップ・プーリン選手:女子アイスホッケー 銀メダル
フランスのギヨーム・シゼロン選手:フィギュアスケート・アイスダンス 金メダル
英国のブルース・ムート選手:男子カーリング 銀メダル
スウェーデンのサンドラ・ネスルンド選手:フリースタイルスキー女子スキークロス 銅メダル
スイスのマチルド・グレモー選手:フリースタイルスキー女子スロープスタイル 金メダル
スイスのラウラ・ツィマーマン選手:女子アイスホッケー 銅メダル
米国のブリージー・ジョンソン選手:アルペンスキー女子滑降 金メダル
米国のアンバー・グレン選手:フィギュアスケート団体戦 金メダル
米国のケイラ・バーンズ選手、ヒラリー・ナイト選手、アレックス・カーペンター選手:女子アイスホッケー 金メダル

 今大会をLGBTQの視点で振り返ってみると、ヒラリー・ナイト選手が8年前の平昌大会で出会ってつきあうようになったスピードスケート女子代表のブリタニー・ボウ選手にプロポーズするという素敵なニュースがありましたし、SNSで脅迫を受けながらも団体戦金メダルに貢献し、個人でも(ショートで失敗しながらも)5位に入賞し、エキシビションにも出演したアンバー・グレン選手のことも盛んに報道されました。

 モーグルにスウェーデン代表として出場したエリス・ルンドホルム選手は、冬季五輪史上初のオープンリー・トランスジェンダー選手となりました。エリス・ルンドホルムはトランス男性ですが、ホルモン治療などの性別適合医療は受けておらず、何ら制限を受けることなく女子として出場、結果は予選25位で敗退でしたが、競技を終えた後、彼は「私は他の選手と同じ条件でこの場に立っている。ただスキーを滑っているだけだ」と語り、世界中から注がれる好奇の目に対する疲弊を滲ませました。IOCのカースティ・コベントリー新会長はトランス女性を女子競技から締め出すことを検討しており、五輪におけるトランスジェンダー選手の包摂をめぐる状況には暗雲が立ち込めています。
 
 ホッケー界のスターであるアンナ・チェルビン選手(スウェーデン)とロンヤ・サボライネン選手(フィンランド)は婚約中のカップルですが、まるで『Heated Rivalry』のように、五輪という世界的な舞台で競うことになるかもしれない、ということも話題になりました(実際はスウェーデンとフィンランドが戦うことはありませんでした)。同様にスケルトンのキム・マイレマンス選手(ベルギー)とニコール・シルヴェイラ選手(ブラジル)もカップルで、2人は同じ会場で戦い、キム・マイレマンス選手が6位、ニコール・シルヴェイラ選手が11位となっています。

 おそらく多くの人が注目していたと思われるフィギュアスケートには、上記のメダルを獲った3選手以外にも、チェコのフィリップ・タシュラー選手、フランスのケヴィン・エイモズ選手、英国のルイス・ギブソン選手、イタリアのフィリッポ・アンブロジーニ選手という4名のゲイ・バイセクシュアル男性の選手が出場していました。ケヴィン・エイモズ選手は(フランスのゲイ雑誌『têtu·』でドラァグクイーンによるインタビューも受けていましたが)長期の不調に苦しみながらもそれを乗り越え、フリーでは「ボレロ」を使用し、自身の振付で見事なパフォーマンスを見せました。(ギヨーム・シゼロンがリズムダンス(ショート)でマドンナの「Vogue」を使って90点超えで首位に立ったのも素敵でした)

 なお、元米代表のフリースタイルスキー男子英国代表、ガス・ケンワージー選手も、アンバー・グレンと同様にトランプ政権(ICEの横暴)を批判したことで脅迫を受けていたといいます。(にもかかわらずハーフパイプで6位入賞という成績を収めました)

 ほかにも、「居場所を特定されるリスクがある」としてゲイ向けマッチングアプリが選手村での位置情報を無効化、というニュースもありました(詳細はこちら
 
 

参考記事:
Team LGBTQ at the 2026 Milan Winter Games(OutSports)
https://www.outsports.com/olympics/team-lgbtq/

冬季五輪初のトランスジェンダーのスキー選手、エリス・ルンドホルムがミラノ・コルティナ五輪に出場(VOGUE JAPAN)
https://www.vogue.co.jp/article/elis-lundholm-trans-swedish-skier-winter-olympics-2026
女子モーグルに“彼”が滑った理由 トランス選手エリス・ルンドホルム「スキーに集中させて」(coki)
https://coki.jp/sustainable/sdgs/68490/

「氷上では、彼女は私のライバル」──婚約中のレズビアンカップルがミラノ・コルティナ冬季五輪で対決(VOGUE JAPAN)
https://www.vogue.co.jp/article/hockey-lesbian-couple-2026-olympics-anna-kjellbin-ronja-savolainen

”物言う代表選手”米政権が攻撃 五輪で対立、批判や脅迫も(共同通信)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/469384

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