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渋谷区議会が国に同性婚の法制化を求める意見書を採択しました

2026年03月23日

 3月23日、渋谷区議会が「国に「同性婚」に関する法整備を求める意見書」※を採択しました。
 以下のような文面です。

「平成27年(2015年)3月、渋谷区議会は「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を可決し、日本の自治体として初めて同性パートナーを結婚と同等の関係であることを証明する「パートナーシップ証明制度」が誕生した。
 渋谷区は同年11月から同制度に基づく証明書の交付を開始し、その反響は大きく全国の自治体においても、根拠条例制定のほか、要綱を根拠とする制度や、宣誓書の受理を証明する制度など、様々な形でパートナーシップ制度が広がった。
 このパートナーシップ制度の広がりは、同性カップルだけでなくLGBTQ+を含む性的マイノリティの人々に対する理解と配慮を社会に広げる契機となり、渋谷の取り組みは日本社会の意識を大きく変化させたものと自負する。
 制度開始から11年が経過した現在、パートナーシップ制度の全国への広がりは、令和7年(2025年)5月31日現在、認定NPO法人 虹色ダイバーシティの調査によると全国で532自治体で人口カバー率は92.7%となっている。また、この間のパートナーシップ制度の累計交付件数は渋谷区の87組を含め9,837組となり、各自治体の制度は現在も問題なく運用されている。
 同時に「同性婚」に対する日本の世論も、令和5年(2023年)2月の朝日新聞の調査では賛成72%、反対18%で、同じく日本経済新聞の調査で賛成65%、反対24%と「同性婚」への国民の理解も大きく広がっている。
 さらに司法の場でも「同性婚を認めないのは違憲」との裁判が起こされ、令和8年(2026年)1月までに5つの高裁で「違憲判決」、ひとつの高裁で合憲と判断され、本年中の最高裁の判断がまたれる。
 「同性婚」を認めることが日本の「伝統的家族観の崩壊」につながるとの意見があるが、歴史的にみても、男性を家長とする家制度の下にあった時代を含め、社会の中には一定数の性的マイノリティ当事者が存在しており、社会がそれに気づくかどうか、触れるかどうかに関わらず共に生きてきたと言える。いま当事者の願いは個人の人権の尊重と法の下での平等、そして多様性を尊重し包摂的な社会の確立である。
 よって渋谷区議会は国会と政府に対し、同性婚に関する法整備に速やかに着手することを強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。」

 文面にもあるように、渋谷区は2015年に全国で初めて同性パートナーシップ証明制度を盛り込んだ条例を制定しました(それだけでなく、区内の企業に社内LGBTQ施策の導入を促すよう求めました)。LGBTQを公的に承認する制度としてコミュニティに大きな喜びを与え、(法的効力はないものの)日本の同性カップルの権利保障における重要な第一歩となりましたし、社会にも大きなインパクトを与えました。同年のTRPには条例制定を実現した桑原前区長が出席し、同性カップルの結婚式が行なわれ、感動的な瞬間となりました。さらに、2020年には虹色ダイバーシティとの協働で、(もはや多すぎて個人の力では把握することが叶わなくなってしまった)全国の自治体の同性パートナーシップ証明制度導入の状況を調査し、可視化するプロジェクトも実施してきました。
 そしてこのたび、渋谷区議会が「国会と政府に対し、同性婚に関する法整備に速やかに着手することを強く求める」意見書を採択しました。

 実は地方自治体がこのような意見書を採択するのは今回が初めてではなく、2020年9月、京都府長岡京市議会が全国で初めて同性婚法制化に向けた議論を進めるよう求める意見書を採択し、同年12月には奈良県大和郡山市議会と東京都清瀬市議会もこれに続きました。

 同性パートナーシップ証明制度を導入しているような全国の自治体が何百も何千も次々にこのような意見書を採択すれば、国会や政府も無視できなくなるのではないでしょうか。決してその意義は小さくないはずです。
 
※地方自治体(地方公共団体)の議会は、地方自治法第99条の規定に基づき、国会に対して意見書を提出することができます。意見書には法的拘束力はありませんが、住民代表である地方議会の総意として尊重されます。衆議院では、提出された意見書は、議長において受理した後、適当の委員会に参考送付されます。参議院でも、意見書を受理した後、その件名及び提出議会名を参議院公報に掲載し、関係委員会に参考送付しています。

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