REVIEW
男二人のロマンス“未満”を美味しく描いた田亀さんの読切グルメ漫画『魚と水』
田亀源五郎さんの新作読切グルメ漫画『魚と水(うおとみず)』がwebアクションにて公開されました。今の時代だからこその作品でもあり、ほのぼのと、幸せな気持ちにさせてくれる漫画でした。
『弟の夫』『僕らの色彩』で全世代・あらゆる人に向けてゲイのことを描き、内外で高く評価された田亀源五郎さんの新作読切グルメ漫画『魚と水(うおとみず)』がwebアクションにて公開されました。
仕事先で大量のキャベツをもらい、どうしたものか…と悩んだアキラが、親友のコージのところにキャベツを持って行き、料理をしてもらい、二人で食べるというお話なのですが、「ほおお」と思うような一工夫が効いた美味しそうな料理ができあがるところはまるで『きのう何食べた?』のようでもあり、二人のなにげない会話のやりとりや親密な関係性、ゲイのファンのためのサービスカットも描かれるにつけ、「もしかしてこのあと二人はめちゃくちゃヤッたりするのだろうか…」とドキドキさせたりもして、とても「萌え」でした。読切ではありますが、ぜひ続きを!と思うラストでした。(結末はぜひ漫画でご覧ください)
また、今の時代だからこそなのですが、コロナ禍のリアリティが描かれているところもよかったです。
田亀さんは自身のblogで「パンデミックや戦争が続き、暗い気持ちにもなりがちな今だからこそ、穏やかな気持で読めるマンガが欲しいな……なんて思いもありましたし」と語っていますが、本当にそうだなぁと。ほのぼのと、幸せな気持ちにさせてくれる漫画でした。
今すぐ、気軽にお読みいただけますので、こちらからぜひ、読んでみてください。
INDEX
- 中国で実際にあったエイズにまつわる悲劇を舞台化:俳優座『閻魔の王宮』
- ブラジルのHIV/エイズの状況をめぐる衝撃的なドキュメンタリー『神はエイズ』
- ドラァグでマジカルでゆるかわで楽しいクィアムービー『虎の子 三頭 たそがれない』
- 17歳のゲイの少年の喪失と回復をリアルに描き、深い感動をもたらす映画『Winter boy』
- 愛し合う美青年二人が殺害…本当にあった物語を映画化した『シチリア・サマー』
- ホモフォビアゆえの悲劇的な実話にもとづく、重くてしんどい…けど、素晴らしく美しい映画『蟻の王』
- 映画『パトリシア・ハイスミスに恋して』
- アート展レポート:shinji horimura個展「神と生きる漢たち」
- アート展レポート:moriuo個展「IN MY LIFE2023」
- 「神回」続出! ドラマ『きのう何食べた?』season2
- 女性たちが主役のオシャレでポップで素晴らしくゲイテイストな傑作ミステリー・コメディ映画『私がやりました』
- これは傑作! ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』
- シンコイへの“セカンドラブ”――『シンバシコイ物語 -最終章-』
- 台湾華僑でトランスジェンダーのおばあさんを主人公にした舞台『ミラクルライフ歌舞伎町』
- ミュージカルを愛するすべての人に観てほしい、傑作コメディ映画『シアターキャンプ』
- 史上最高にゲイゲイしいファッションドキュメンタリー映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』
- ryuchellさんについて語り合う、涙、涙の番組『ボクらの時代 peco×SHELLY×ぺえ』
- 涙、涙…実在のゲイ・ルチャドールを描いた名作映画『カサンドロ リング上のドラァグクイーン』
- ソウルにあったハッテン映画館の歴史をアニメーションで描いた映画『楽園』(「道をつくる2023」)
- 米史上初のゲイの大統領になるか?と騒がれた人物の素顔に迫る映画『ピート市長 〜未来の勝利宣言〜』
SCHEDULE
記事はありません。