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REVIEW

フライングステージ「Closeted Life クローゼットライフ」

9月23日、劇団フライングステージ第51回公演「Closeted Life クローゼットライフ」の公演が始まりました。初日レビューをお届けします。今までカミングアウトや同性婚を題材にした芝居を上演してきたフライングステージが「そうじゃない」ゲイを主人公にしたところが新しいです

フライングステージ「Closeted Life クローゼットライフ」

<あらすじ>
自分がゲイだということを認めることができず、パレードに嫌悪感を抱いているような啓一郎。たまに会ってセックスする俊介が部屋に来ているとき、母親から電話が。聞くと、亡くなった叔父が(両親と疎遠になっていたので啓一郎もずっと叔父に会っていなかったにもかかわらず)木更津の家を啓一郎に相続する旨の遺言書を書いていたという。啓一郎は、子どもの頃、学校でゲイっぽいといじめられていたのを叔父に相談したとき、叔父はずっと味方だと言い、ゲイであることもカムアウトしてくれた、しかし啓一郎はゲイと聞いて叔父にひどいことを言ってしまい…ということがあり、ずっと罪悪感を抱えていた。一体なぜ、そんな自分に、叔父は家を遺してくれたんだろうか…

 冒頭、キャストがみんな出てきて、どうせカミングアウトしてハッピーっていうお話だと思ってるでしょ?いやそうじゃないんです、と語り、場を和ませました。
 では、いったいどんなお話なんだろう?と思いながら観ていくわけですが、結構意外な展開で、よくこんなお話を考えたなぁと思いながら観てました。
 ストーリーはあまり詳しく書きませんが、オープンなゲイとそうじゃないゲイがつきあっていくことは可能なのか、という話であり、内なるホモフォビアを抱え続けることの苦しさに寄り添う話でもあり、地方で暮らすゲイの話でもあり、ゲイの死のリアリティについての話でもありました。
 
 啓一郎が、たまに会ってセックスする俊介が業界では有名なゲイライターであり、プライドパレードの取材に行ったりするような人物であることを知り、俊介とぶつかる場面があったのですが、正直、これまでのフライングステージの作品の中で、こんなにドキドキしたというか、ヒリヒリするような感情に襲われたことはありませんでした。とても他人事とは思えないというか、過去につきあってきた人たちのこと…(本気で好きだったけど)親に言われて結婚しなきゃいけないからもうつきあえないと言ってフラれたこととか、いろんなことがフラッシュバックしてきて…。古傷が痛むような…。そういう個人的なことは置いておいても、あのシーンは、とても濃密で緊張感あふれる、凄味を感じさせる名場面でした。
 
 叔父がなぜ啓一郎に家を遺してくれたのか、啓一郎の罪悪感は癒やされるのか、そして、啓一郎と俊介の関係はどうなってしまうのか…ぜひ劇場で確かめてください。
 
 フライングステージの成熟を感じさせるお芝居でした。
 役者さん、素晴らしかったです。

 27日まで上演されます。下北沢駅(ひさしぶりに行ったら駅前の様子が変わっていましたが、中央改札を出たらわかると思います。マックの入ってるビルの3階です)

劇団フライングステージ第51回公演「Closeted Life クローゼットライフ」
日程:2026年9月23日(水)〜 27日(日)
会場:下北沢 OFF・OFFシアター
作・演出:関根信一
出演:石関 準、岸本啓孝、中嶌 聡、関根信一
詳細・チケット等は公式サイトでご確認ください

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