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ゲイ旅コラム:パタヤ

6月末、タイ・パタヤのプライドイベントに参加しました。そのイベントレポートとは別に、パタヤ(おまけでバンコク)の旅のいろいろを綴ったコラムをお届けしたいと思います

ゲイ旅コラム:パタヤ

  6月末、タイ・パタヤのプライドイベントに参加しました(イベントレポートはこちら。パレードのフォトアルバムはこちら)、パタヤ(おまけでバンコク)の旅のいろいろをお伝えします。パタヤに行くのは初めてだったので、正直、スムーズにいかない(失敗した)こともあったのですが、これから行く方たちへの参考になればと思い、ありのままにお伝えすることにしました。
 


パタヤのパレードに行くことにした理由

 もともとg-lad xxでは海外のプライドイベントもできるだけレポートするようにしてきましたが、円安が進んで欧米に行くのが難しくなったという事情もあり、ここ数年はアジアにフォーカスし、バンコク台南高雄のパレードをレポートしてきました(各地のコミュニティの特色が色濃く表れていて面白かったし、体験できて本当によかったです。地元の文化と結びついたパレードのスタイルや創意工夫、独自性みたいな点では欧米よりもアジアの方が優っているなぁと感じました)
 
 昨年、アジアのプライドイベントの年間スケジュールをまとめるために各地のプライドイベントのことを調べるなかで、タイでは6月末の土曜にパタヤとプーケットでパレードがあり、その次の日曜にバンコクでLOVE PARADEというもう一つのプライドパレードが行なわれていたことがわかり、今度はそっちに行こう、2日連続でパレードの取材ができるのはとてもいいなと思いました(結局バンコクのLOVE PARADEは(3月末のBangkok Postの記事では今年も6/28に開催予定と書かれていたので、あると信じていたのですが)今年は開催されませんでした…残念)。パタヤに行くかプーケットに行くかはあとで決めればいいと思い、とりあえず昨年末にバンコク往復のチケットをマイルで予約しました(燃油サーチャージも安かったです)※
 パタヤに行くことにした理由は、一つは、30年くらい前に友人たちとバンコクに旅行に行った際、みんなはパタヤにも行ったけど僕は長谷川さんの「ピンクベアカフェ」に出演するために先に戻ったということがあって、そのときは自分でそうすると決めたので何も悔いはないのですが、その後一度も行く機会がなくて、このまま行かずじまいで一生を終えると後悔するかも、と思ったこと、もう一つは、Miss International Queenを主催するショークラブの殿堂「Tiffany's Show」を詣でたい(聖地巡礼)という気持ちでした。また、パタヤでは今年10/29〜11/1にアジアで初めてInterPride(ワールドプライドの主催団体)の国際会議が開かれることになっていて、バンコクがワールドプライドの開催を目指している(ホストシティに立候補している)けれども、その前にパタヤがLGBTQのカンファレンスの誘致に成功しているというのは市が相当LGBTQに力を入れている証拠なので、そういう勢いがパレードでも感じられるはず、と思いました。YouTubeでもパタヤのパレードの様子を見てて、海沿いの道を派手に行進するのが素敵だな、と思ってました。
(そうこうしているうちに2月末、あの戦争が始まり、オイルショックの影響で旅行どころではなくなるのではないか、イベントが中止になるのではないか、飛行機が飛ばなくなるのではないか…と不安の日々でしたが、無事に行くことができ、パタヤのプライドに参加できて、本当によかったです)
 
※今だとJALの羽田-バンコク便は平日でも95,850円〜なのですが、この時は13,500マイル+17,760円で取れました。1マイル5.78円の価値です。帰りはANAでしたが、同様でした。



バンコクからパタヤへ

 パタヤはアジア随一のリゾート地であるにもかかわらず、国際空港もなく、鉄道もなく(あるけど1日1〜2本しかなく、バスより遅い)、バンコクからパタヤへ行く手段は高速バス一択だとあらゆるサイトに書かれていました。調べてみると、高速バスが到着する北バスターミナルは市の中心部から結構離れているっぽい…そっからどうやってホテルまで移動するのか…と考えると、結構憂鬱になりました。ホテルはパレード会場のセントラルパタヤに隣接するバロンビーチホテルというところを予約していたので、なんとかセントラルパタヤに近いところまでバスで行けたらいいのだけど…と思い、いろいろ検索してみたら、北バスターミナルじゃなく、セントラルパタヤに割と近い地点まで連れて行ってくれるバスがあることがわかりました。そこからだとワンチャン歩いて行けるかも、と思い、Omioという予約サイトでそのバスを予約しました。値段も他のバスと同じでした(ちなみにバンコク〜パタヤのバスの料金は150バーツ=750円。価格バグってますよね)
 バンコクのバスターミナルはエカマイという駅の駅前にあります。行ったことがなくて不安だったので結構早めに行き、びっくりするくらい誰も並んでない窓口で予約したQRコードを見せて、引き換えの番号が書かれたカードを受け取りました。しかし、どのバスに乗ればよいのか、よくわからず、案内所のおじさんに聞いてもよくわからず、そしたらその近くにいたおばちゃんに、こっちだよと案内されて。見ると、ワゴン車みたいな小さいバスだったのですが、言われるままに乗って、いちばん後ろの席に座って、とりあえず乗れてよかったとホッと一息。しかし、それが地獄の始まりでした…。やってきた運転手のおじさんが(コワモテで素敵な男性ではあったのですが)がさつというか「輩」な雰囲気を醸し出す人で、一人でも多く乗せようと思ってその辺の人に「パタヤ!パタヤ!」と叫んで声をかけたりするのでなかなか出発せず、やっと出たかと思うとガソリンスタンドに寄ったり(ふつう出発前に入れとくものじゃないでしょうか…)、なんか営業所みたいな所に立ち寄ってそこの人と立ち話したり、そんな調子で、高速に乗るまでに1時間くらいかかり、途中でめっちゃトイレに行きたくなって大変だったのですが、通常2時間〜2時間半で行けるはずなのに、3時間半〜4時間くらいかかって、しかも、何もない、現地のバイクタクシーの営業所みたいな所で降ろされました。とりあえずその辺の草むらで用を済ませたあと、タクシーに乗れという猛プッシュに負けて(何しろ暑かったし、荷物を引きずって暑いなか歩くのはしんどいので)乗りました。タクシーと言っても乗るのは荷台(ベンチシート)で、当然、冷房はきいてません。しかも200バーツを支払ったあとで、乗客はお前だけだからもっと払えと言われたり(無視しました)、めっちゃヤ⚪︎ザな感じで、辟易…ちゃんとホテルに着けたけど、波乱含みな幕開けとなりました(道すがら、繁華街というか、賑やかな通りを通ったのですが、女の人が店の前にズラリと並んでいるマッサージ屋?がやたらとたくさんあって、そういう街なんだなぁと認識。ゲイバー街は街のごく一部なんですよね)(みなさんはバンコクからバスに乗るときは必ず「Roong Reuang Coach」のバスを利用してください。日本の観光バス・リムジンバスのような大型のトイレ付きバスで、荷物がたくさんあって大丈夫です。2時間くらいで着きます)

 ホテル自体は、古いけれども、プールがあったり、なかなかいい感じのリゾートホテルで、フロントの方やボーイさんが「ありがとうございます」とかカタコトの日本語を話してくれたり、テラス付きのお部屋にアップグレードしてくれたりして、とてもよかったです。何より、パレード会場のセントラルパタヤに10秒で行けるし、隣にセブンイレブンもあるしで、ロケーションが素晴らしくよかったです(セントラルパタヤの上の階はヒルトンホテルだったのですが、全然こっちのホテルでいいやって感じでした)



 おなかがすいたので、とりあえず何か食べようと思ってセントラルパタヤ(有名ブランドに混ざってユニクロとかも入ってました)の地下のフードコートへ。100バーツあればカオマンガイとか食べれるのでお得感。海外からの旅行客もたくさん利用してました。
 外に出ると、プライドの開催を知らせるのぼりが並んでて、広場ではイベントの準備がされていて、ちょうど道路のゲートにレインボーカラーの布を貼り付ける工事をしていたところでした。そして目の前が海(最初インド洋かな、と思ってたのですが、タイ湾でした)。夕方ですが、ビーチにはまだたくさんの人がいて、泳いだり、思い思いに過ごしていました。






 
「Tiffany's Show」の感動

 パタヤに、はるな愛さんが参加して見事に優勝を果たした「Miss International Queen」を主催している「Tiffany's Show」という有名なショークラブがあるのは知っていて、いつか行ってみたいと思ってました。今回がそのチャンスだと、パタヤに行くからには「Tiffany's Show」でショーを見なければと思いました(聖地巡礼)
 
 パレードレポートに書いたように、19時から「ONE MAN ONE WOMEN」のイベントが始まったのですが、21時から「Tiffany's Show」のショーを予約していたので、20時過ぎには会場を後にして移動を開始。「Tiffany's Show」はセカンドロードという大通りに面しているので、初めてのソンテウで移動することに決めていました。ソンテウは乗合タクシーで、走るルートが決まっていて、ずっと大通りを流しているので、乗りたいときに手を挙げて乗って、降りたいときにブザーを鳴らして降りてお金(15バーツとか。激安)を払うというものです。日本にいてネットでそういうことを調べてても、ちゃんと乗れるかなっていろいろ心配で…。いざ、セカンドロードまで出てみると、次々にソンテウがやって来るし、目の前で乗る人(海外からの旅行客)がいたので、便乗というか真似して一緒に乗り込み、Google Mapを見ながら、ここら辺だという所でブザーを押して降りて、助手席のおばちゃんに15バーツを渡して無事に完了。ものの5分くらいで到着しました。タイっぽさも味わえるし、これはいいなぁと思いました。

 夜のセカンドロードは、やたらと照明が派手なバーやレストラン、マッサージ屋、あとはどでかいアウトレットモール(レインボーカラーになってました)があったり、にぎやかなアジアンタウンって感じだったのですが、そんな繁華街に忽然と、白亜の宮殿のような感じで「Tiffany's Show」が現れました。前庭のレインボーカラーな照明の噴水の中に、正面から見ると大きなリボンかマスクのように見えて横から見ると人の顔という独特なモニュメントがありました。
 窓口でチケットを見せると、エレベーターで上がるように促され、2階へ。バーカウンターやトイレがあり、外のテラスにも出れました。働いているスタッフの方たち、みなさんトランス女性と思しき方たちでした。しばらくすると、前の回の公演が終わって、目の前のドアから、スタッフに付き添われて車椅子のお客さんや、杖をついたご高齢のお客さんが出て来られました。あらゆるお客さんに優しいお店なんだなと実感しました。
 開演15分前に入場が開始。僕はメザニン(2階席)を取っていたのですが、1階のいちばん後ろに案内されて、好きな席に座っていいですよと。無料でアップグレードしてもらえたようです。感謝。
 宝塚劇場…ほどは大きくないですが、日生劇場くらいはあったかな。ここで毎晩3回も公演をやってるっていうのがすごいなぁと。




 ショーが始まりました。さぞかし華やかなオープニングなんだろうなと思っていたところ、映像が流れました。1974年、今ほどいろいろ発達していない、手術やホルモン治療も満足に受けられない時代に、たった8人のショーガールが30名余りの観客を前にスタートさせた、それはとてつもない「勇気」を必要とすることだった、私たちは道を切り開いた、そして今や、世界最大級のショーと言われている、という「Tiffany's Show」の歴史を振り返る映像だったのです。それからステージに、シルバーな(宇宙服みたいな)衣装を着たクイーンとダンサーたちが現れ、踊り始め、パーっとそのシルバーのガウンを脱ぐと、ダンサーさんたちが赤、オレンジ、黄、緑、青、紫のレインボーカラーで、クイーンさんもレインボーカラーの衣装で、っていう、クィアのPRIDEを表現するショーだったんです。無難にキレイなショーで始めるのではなく、まず最初に、何よりも大切なこととしてPRIDEを伝えてくれたというその志に触れて、迂闊にも号泣してしまったんですよね…。このショーを見るためだけでもパタヤに来た甲斐があったと思いましたし、今まで生きててよかった、これはいろんな人に見てほしいと思いました。
 2番目のショーは、ちょっとダークなイメージでしたが、ダンサーの男の子の一人がかわいかったです(あとで宙を舞った運動神経抜群な男の子でした)。ゴルチェのファッションフリークみたいなショーもあれば、子どもにウケそうなアニメっぽいショーもあれば、いろんな国のクイーンのショー、宙吊り、アクロバティックなショーもあって、スゴいと思いました。LGBTQだけでなくストレートの男性も女性も喜ぶだろうな、という感じ。ラストのショーでは、ステージに雪が降りました。白い球体がゆっくり降りて来て、やがてはじけると、白煙とともに消えていく…見たことのない雪でした。そのショーの雪の女王が主役だと思っていたら、もっと大きな「乗り物」に乗ってもう一人すごいゴージャスな女王が降臨し、二人でデュエット(リップシンクですが)、そしてたくさんのキャストが登場し、華やかで感動的なフィナーレを迎えました。会場から惜しみない拍手が送られました。 
 キャスト、スタッフ含めて100人くらいだと思いますが、そんなたくさんの人たちが毎晩公演をやって生活していけているのが素晴らしいし、クィアにとっての夢の国はパタヤにあったんだ、と思ったし、きっとあのステージに立とうと頑張ってる人たちや、頑張ったけど裏方に回った人たちもいるだろうし、いろんなドラマがあるだろうな、とかいろいろ思って、そういう全てにジーンときました。

 

パタヤのゲイシーン

 本当は金曜の夜、ボーイズタウンに行こうかと思っていたのですが、「Tiffany's Show」からセントラルパタヤに戻り(ソンテウで10分くらいで帰れました)、「ONE MAN ONE WOMEN」がまだやってたので最後まで見て、時計を見ると24時を回っていたので、もうお腹いっぱいというか、十分満足したし、ホテルに戻って寝てしまいました。

 パタヤにはボーイズ・タウン、スンニー・プラザ、ジョムティエン・コンプレックスという3つのゲイタウンがあって(ご参考:ゲイ旅)、なかでもジョムティエン・コンプレックスはバンコクのソイソンみたいな感じで両側にゲイバーがずらっと並んでいるような所で、道がレインボーカラーになってるし、外でショーをやったり、独自のプライドイベントをやったりもしているようです。しかし、いかんせんセントラルパタヤからは遠いし、車じゃないと行けないので、まずはGrab(配車アプリ)に慣れようと思いました。
 
 土曜のパレードは夕方16時半からなので、昼間少し時間がありました。男女のカップルやファミリーだらけのビーチで泳いだりはしたくなかったし、ゲイビーチもあるようだけどそもそも日焼けをしたくない…どうしよう、と思って、ちょっと遠いけど、パタヤに一軒だけの、館内にジムやプールもあるゲイリゾート「SANSUK SAUNA」に行ってみようと思いました(ヤリたいというより、プールでのんびりしたい、ジムも使いたい、という動機でした)。ホテルのロビーに降りて、Grabを立ち上げ、行き先を入力し、車種(エコノミーとか)を選択、事前に料金(150バーツくらい)が表示されるのを確認し、Bookをタップして確定すると、近くにいる車がマッチング。今どの辺を走ってるかも地図上で見れます(Uberとほぼ同じです)。しかし、土曜の午後、セカンドロードもビーチロードも渋滞がひどく、車がほとんど動かない…ので、ホテルの前に車が到着するのに20分〜30分もかかりました(向こうからのキャンセルも相次ぎ、辛抱強い何台目かの車が来てくれました)。が、無事に乗ることができ、とりあえず「サワディーカー」と挨拶し、行き先も伝わってるので特に何も言わなくても連れてってくれました。運転手さんも感じのいい方でした。
 13時45分頃に「SANSUK SAUNA」に到着。てっきり24時間営業だと思ってたら、オープンが14時からで、しばらく開くのを待ちました。一番乗りで入場したのですが、すでにプールサイドには裸の白人のおじいちゃんたちがいて、「?」となったのですが、ここはゲストハウスも兼ねてるので、宿泊客の方は一日自由に使えるということでした。ジムに行くと、機材がボロボロで、とても使える状態じゃなく、断念。とりあえずプールに入ろうと思いました(水着を持ってなかったので、全裸で)。暑い午後、プールの水はとても気持ちよかったです(堂々と全裸で泳げるっていうのもまた格別なものがあります)。1階はほかにミストサウナみたいな部屋がありましたが、上の階も見てみようと思って階段を登っていくと、結構本格的なハッテンスペースが3階、4階までありました(早い時間だったので、ほとんど人がいなかったです)。たぶん夕方以降、混んできて盛り上がるんだろうな、と思いましたが、15時過ぎには帰りました(帰りのGrabの手配もスムーズでした)


 夜、パレードとアフターイベントが終わって、さて、ジョムティエン・コンプレックスに行こうかどうしようか、と迷ったのですが、なんかもう、パタヤでやりたいことが全部満喫できて、満たされた気持ちになってましたし、「SANSUK SAUNA」よりも遠い場所にまたGrabで行くのか…別にお酒も飲みたくないし…ボーイさんと何かしたいわけでもないし…一回ホテルに戻って考えようと思って、結局ホテルでそのまま寝てしまって、行けなかったです。次回行く機会があれば、行ってみたいです。

★ジョムティエン・コンプレックスでは7月18日(本当は6月中に予定されていたのですが、資金繰りの関係で7月になったようです)、プライドフェスが開催されました。ゲイバーやGOGOバー、マッサージ店などのスタッフの方たちによるミニパレードのほか、ステージでいろんなショーが繰り広げられたようです。今度行くとしたら、ぜひこのイベントに行ってみたいです。
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おまけのバンコク

 パタヤ→バンコクはとても快適でした。Grabで北バスターミナルまで行って(目の前の大通りの街灯にプライドのバナーが掲げられていました)、大型バスに乗って、2時間ちょっとでバンコクに到着。

 木曜と日曜はバンコクに泊まったのですが、日曜は期待していたLOVE PARADEがなかったこともあり、2年前に行けなかったゲイバーに行ってみようとか、この間にできた話題のスポットに行ってみようという感じで、市内のあちこちに出かけてみました。

 まず、前回行ったバンコクプライドの「DRAG BANGKOK」の会場になってて建物の外観もレインボーになってて素敵だったサイアムパラゴンに行ってみたら「2030年、ワールドプライドをバンコクで開催しよう」のビルボードがデカデカと出てて、スゴい!と思いました。階段上になってるテラスもレインボーカラーでした。
 シーロム(ゲイエリア)もまだちょっとプライド色が残ってた感じです。



 ゲイのカフェができたというのを何かで見て、行ってみようと思いました。シーロムではなく、ちょっと郊外のサパン・クワイという駅の近くです。もともと「39 Underground Sauna」というゲイサウナがあって、その隣に「39 Hornet Coffee & Drinks」というゲイカフェができたのでした。中はそんなに広くないけど、割とおしゃれな空間で、暑いなか冷たいコーヒーを飲んでくつろげました。2階と3階がそういうスペースになってて、どうやらそっちがメインの施設だったようで、カフェスペースよりもたくさん人がいました(地元民よりも旅行客が多かった印象。年齢層やや高めでした)。あと、喫煙スペースがお店の外なので、出た所で座ってタバコを吸ってたら、さっきハッテンしてたお客さんが真向かいにある古い大きな建物に行くのが見えて、ピンときて調べてみたら、「Phahon Theater」というハッテン映画館でした。いろんな施設が密集してるエリアなんだなぁと、そういえば来る途中であからさまにレインボーで「HIV Foundation」の文字が書かれた施設もあったなぁと思い出して。シーロムとはまた別のゲイエリアになっているようです。




 
 ハッテンと言えば、たまたま木曜に泊まったシーロムのホテルのすぐ近くに、2024年にオープンした新しい施設で今ゲイの間で人気だという「Maxwell Onsen」というメンズ専用温浴施設があったので、行ってみました。高級感のある入口。600バーツというバンコクにしては最高級に高い入場料を払い、入場(ゲイサウナはだいたい300バーツ前後ですよね)。階段を上がり、イケメンスタッフがいる着替えスペースで館内着に着替え、サンダルも支給され。上の階にダイニングルームがあって、カレーとか唐揚げとか日本食を食べれました。アイスとかデザートも(食事代は料金に込みになっているので、そう考えるとお得かも)。着替え場所の横の階段を下りたところがお風呂で、すごいキレイな体のヤングなメンズがたくさん入浴してました。タイで温泉とか大浴場のお風呂に入ることってそうそうないので、うれしかったです。しかも冷房が効いてて、あがると涼しいので、永遠に入浴していられる感じ。ミストサウナもあって、そこがたぶん唯一のハッテンスペースだったのですが(全館でそこだけ)、あまり利用されてなかったです。あと、最上階にゆったり横になれる暗めのスペースがあって(ヤルのではなく、純粋に休憩する感じ)、無料のマッサージ機もあったのですが、このマッサージ機がヤバかったです。気持ちよすぎて寝落ちしてしまったくらいです。既存のゲイサウナ(ManiaとかHeavenとか)とは全く違う、高級なスパをゲイ向けにしたという趣の施設で、斬新でした。言い訳じゃなく堂々と「お風呂に行った」と言える場所。なんならカップルで行っても全く問題ないかと。ゲイサウナの概念を変えるというか、「メンズ専用温浴施設」でした。世界的に見てもこういう施設って珍しいんじゃないでしょうか。未来を感じました。


 最後に、念願の「BEEF」に行きました。Silom Edgeっていうショッピングセンター?の最上階に引っ越したんですね。日曜に行ったので、ほとんど入場待ちの列もなく(前回行ったときは200人くらい並んでて諦めました)、スムーズに入れてよかったです。この日はK-POPのイベントだったのですが、店員さんが知ってる曲で踊ったりするのがかわいいと思ったり。DJブースの前にステージができてて、知ってる曲がかかるとバーっと前に出てフリマネするっていうのは日本と同じですね。右手奥にドアがあるのに途中で気づいて、そこを開けてみたら、なんとルーフトップバーになってました。めっちゃオシャレ。彼氏と来たり、ここでデキたりしたら最高だな、と思いながら、タバコふかしてました。2ドリンクついてたので2杯飲んだのですが、2杯目で頼んだラムコークがめっちゃ濃くて、結構酔っ払ってしまい、翌日帰国するということも考えて、終電で帰りました(ちなみにホテルはナナという駅の駅前だったのですが、トランス女性のセックスワーカーの方たちがたくさん立ってるような場所で、複雑な思いがしました。まだまだ生きていくのが大変なのかな)




 
最後に
 
 いろいろ不安でしたが(行きのバスで失敗もしましたが)、とりあえず無事に行けて、パタヤのプライドに参加できて、「Tiffany's Show」のショーも見れて、本当によかったです。
 暑過ぎて熱中症になるんじゃないかと思う瞬間もあったり、いろいろありましたが、素敵なことがたくさんあって、ゆったり、満ち足りた気持ちになりました。
 日本に帰ってきた直後、7月からの仕事が突然キャンセルになったりしたのですが、あまり動揺せず、まあなんとかなるでしょ(マイペンライ~)の心持ちでいられました。タイという国の大らかさ(アバウトとも言う)は束の間、息苦しくてギスギスしがちな日本社会の閉塞感から僕を解放してくれたと思います。

 あまり考えたくないのですが、この先、海外に行くことが困難な時代が来るかもしれません(もちろん、そうならないことを願いますが…)。なので、みなさんにはできるだけ、行けるときに海外旅行に行っていただきたいと思います。ゲイカップルが手をつないで歩いてたり、性的にオープンだったり、人々がとても幸せそうに暮らしている様子にカルチャーショックを受けたり羨ましく感じるでしょうし、相対的に日本がいかに保守的で遅れていて自由がないかということを思い知るとともに、逆に日本のいいところ(トイレがとてもキレイとか、美味しいごはんが安く食べられるとか)もよくわかり、視野が広がったり、物事を客観的というか俯瞰して見れるようになったりすると思います。また、一人でいろいろ手配したり、現地でいろんなミッションを達成したり、時にはトラブルに対処したりという経験は、ものすごく人生にプラスになります。行きやすい台湾とかでいいので、ぜひ一人で海外に行くという経験をしてみてください。
 
 人はいつ亡くなるかわかりません(ちょうどパタヤからバンコクに戻る日の朝、美輪様の訃報が届きました)。とあるXの投稿で、「ほとんどの人は亡くなる前に「世界を旅すればよかった」「好きなことをやればよかった」…といった「自由を我慢したこと」を後悔します。だから本当に「自分がやりたいこと」を大切にしてください。楽しい予定でいっぱいにしてください。人生は自由です。そのことを忘れないでください」と書かれていて、本当にそうだな、と思いました。『月曜から夜ふかし』でおなじみの桐谷さんも、がんの闘病を経験して「ずっと生きると思っていた。こんなことになるなら現金を使っておけばよかった」と語っています。
 人生でいちばん大事なことは、自由だと思います。誰かの顔色をうかがって我慢したりせず、誰かに人生を決められてしまったりもせず、ほかならぬ自分がやりたいことをのびのびとやりましょう。ゲイであればなおさら、自由ということの重みや意味を感じられると思います。
「やりたいこと」のリストの中に海外旅行(や留学)が入っている方は、ぜひ近いうちに実現させましょう。
 そして、行き先が特に決まっていない方は、ぜひタイを選択肢に入れてください。タイは今、ものすごい勢いでゲイ先進国になっています。人権的にも、ゲイシーン的にも。たぶん2030年にはアジア初のワールドプライドがバンコクで開催され、世界中から大勢のゲイの人たちがバンコクを訪れ、その魅力にハマり、ますますゲイシーンが発展し、栄えると思います(何しろ国がバックアップしているので、強いですよね)。LGBTQに力を入れるとこんなにいいことがあるのか、とタイの人々も実感し、同性婚だけじゃなくてもっと法整備が進み、暮らしやすくなることでしょう。日本がまだそこに行けてない、理想的な道が見えています。タイはもう、エッチなことが楽しめる“安い”国などではありません。逆に学ぶべきことがいろいろあるはずです。

(後藤純一)

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