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ゲイ旅コラム:WORLD PRIDE NYC(1)聖地巡礼
ストーンウォール50周年(WORLD PRIDE)の記念すべきニューヨーク・プライドを何としてでも体験しなければ、という思いで、半年以上前から準備をして、約1週間ほどニューヨークに行って来ました。旅行記その1は、僕がニューヨーク行きを決めた理由、そして着いた初日のお話です。
ストーンウォール50周年を記念して初めてワールド・プライド(世界的なLGBTの祭典)として開催されたニューヨーク・プライド。この機会を逃すときっと後悔する、行くなら今だ!という思いで、半年以上前から準備をして、約1週間ほどニューヨークに行って来ました。結構な量の旅行記になるので、1日ずつお届けします。旅行記その1は、僕がニューヨーク行きを決めた理由、そして着いた初日、念願の「ストーンウォール・イン」を詣でたお話です。(後藤純一)
僕がニューヨーク行きを決めた理由
昔「アメリカ横断ウルトラクイズ」っていうTV番組がありまして、「ニューヨークに行きたいかー!」っていうのが定番のかけ声だったんですね。(実は「高校生クイズ」県代表になったことがあるくらい)クイズ番組大好きっ子だった僕は、ウルトラクイズに優勝してニューヨークに行くことが夢でした…というのも嘘ではありませんが、今回ニューヨークに行ったのは、もちろん全く別の理由です。
これももう、若い方はあまりピンとこないかもしれませんが、2000年代に『SEX AND THE CITY(略してSATC)』っていうTVドラマが爆発的にヒットして、4人の女性たちの恋バナやあけすけなセックスの話…例えば男を取っ替え引っ替えしてるサマンサが「あなたのアソコはニューヨークの観光名所なの?」って言われたり、サマンサがものすごいイケメンをつかまえたけど相手のちんこが小指くらいしかなくて「短小だったのよぉ〜」ってさめざめと泣くシーンとか、名言、名シーンの宝庫で、二丁目系ゲイのバイブルみたいになってて、そんなSATCの舞台であるニューヨークにいつか行きたいと思っていたのです…まあ、冗談はそれくらいにして(でも、ニューヨークではSATCゆかりのスポットを巡るツアーを実際にやってて、ちょっと興味があったのは事実です)
実は1年くらい前から、ストーンウォール50周年(WORLD PRIDE)のニューヨークに行かなければ!と漠然と思っていて、昨年の秋には、もうほとんど決意になっていました。
『バディ』の編集をやっていた頃から、ストーンウォールというゲイ革命の年に生を受けたからには(何かの運命かも、と思ってました)、いつか聖地である「ストーンウォール・イン」を詣でなければいけない、本場ニューヨークのゲイシーンを体験しなくてはいけないとずっと思ってきました。そして、ストーンウォール暴動から数えて50周年という極めて歴史的で大きな節目に「WORLD PRIDE」が満を持してNYで開催される、ただでさえ100万人規模で盛り上がるNYプライドが未曾有の盛大さとなることは間違いなく、でっかいクラブパーティもあるだろう、セレブもたくさん登場するだろう(もしかしたらマドンナやガガに会えるかも?)、何かスゴいことが起きるのでは?という期待感、「歴史的イベントを目撃しなくては!」というジャーナリスト魂がフツフツと湧き上がってきたのでした。
「俺スカ」ではないですが、僕にも死ぬまでにやりたいことリストというのがあって、WORLD PRIDEを体験するというのもその中の一つでした(ゲイゲームズやゲイクルーズはすでに体験済み。あとはFOLSOM STREET FAIR、アムステルダムの運河パレード、サンパウロの300万人のパレード…などです)
逆に、なぜ今までNYに行かなかったのか、クラブ好きな方は大概みなさん本場のパーティを体験してるのに、と問われると、「長時間飛行機に乗るのが苦手だったから」という答えに尽きます。幸い去年から禁煙に成功して長距離飛行機も乗れるようになり、昨年シカゴに行ったおかげで一人でアメリカに行くことにも自信がついて、いろいろ条件が整ったので、今こそニューヨークに行く時だ!と思いました。
もちろん、ニューヨークに行くためには、先立つ物が必要です。飛行機代は、最安がエアチャイナの8万円台〜ですが、北京で乗り換えて21時間かけて行く便で(サービスもあまり良くなさそうだし)疲弊しきって現地で1日潰れてしまうのは目に見えていました。かと言って、直行便となるとJALやANA(正規料金で15〜16万円)しかありません。ホテル代もニューヨークは本当に高くて、最低でも1泊2万円くらいはかかります。
そこで、僕は裏技を使い、JALマイルを特典航空券に引き換え、飛行機代を浮かせました(どうやって東京〜ニューヨーク間を往復できる5万マイルを貯めたのか?については、また別の記事でご紹介します)。また、去年の11月には、ブラックフライデーのセールで、ホテルを安く押さえていました(それでも1泊1万円ちょい)。ホステルとかゲストハウス(ドミトリー=相部屋)ではない、かろうじてホテルと言えるものの中の最底辺みたいなところでしたが、グリニッジビレッジにもチェルシーにも近い、地下鉄に乗るのも便利で、おまけにホイットニー美術館のすぐ近くという絶好のロケーションだったので、迷わずそこに決めました。
そこからは、ちょくちょく公式サイトでイベントの情報を仕入れ、オープニングセレモニーがスゴい、これは行かなければ、とか、でっかいクラブパーティあるけどチケット代130ドルとかどうよ?とか一喜一憂しながら、アーリー・バードのイベントチケットをちょっとずつ買い(オープニングセレモニーなんて発売の直後に買いました)、この日はこういうスケジュールにしようと計画を立て、期待に胸をふくらませていました。(その結果が、こちらの記事です)
出発〜初日(6/25火曜)
いよいよ出発当日。期待と不安が入り混じったような気持ちで、パッキングを済ませ、パスポートだけは何度も確認して(過去に忘れた経験アリ)、成田空港に向かいました。
搭乗手続きの時に、「ワールド・ベスト・エコノミークラス」賞や「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」賞にも選ばれているJALの直行便で行けるという、この「大船に乗ったような」安心感は格別だなぁ、これが北京乗り換えのエアチャイナだったら、ちょっと憂鬱だったかも…と思いました。
割といつも、ギリギリに乗ることが多いのですが(呼び出されることもあったり)、JALに乗れるなんてありがてぇ〜むしろ早く乗りたいとすら思ってたので、搭乗開始のアナウンスと同時に乗りました。で、さっさと映画を観る態勢に。『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』とか『デッドプール2』とか全部で4本くらい観ましたね。機内食(夜食)は崎楓真シェフのネギ塩鶏の三色丼+サラダ+デザートで、味噌汁が飲めたのがうれしかったです。朝食はモスバーガー(自分で作るやつ。楽しい)+ポテコ+サラダ+フルーツでした。
14時間が経ち、寝たような寝てないような感じでしたが、JFK空港に到着。出口を出てすぐ、レインボーカラーのウェルカムボードがあって、早速ワールドプライドを実感。さすが!と思いました。
たまたま同じ飛行機に知人が乗っていて、一緒にタクシーでマンハッタンへ行くことに。テレビじゃないのですが動画が流れるモニターがあって、なんとなく見てたら、大好きなコリー・ジョンソンがNYC PRIDEについて語る映像が流れはじめて…感激!でした(その後、ご本人を二度も見れるなんて、この時は知る由もありませんでした)
道路は渋滞気味で、結構な時間がかかりましたが、高層ビル群が見えてきた時の感動とか、マンハッタンに入ってからの街並みとか、あちこち、マジソンスクエアガーデンとかにもレインボーフラッグが掲げられてたりして、素敵でした。
ホテルに到着したのは21時近くなってました(現地時間)。実は1日目だけは「コートヤード ニューヨーク マンハッタン/ソーホー」という豪華ホテルに泊まりました(この大混雑の時期、調べたら1泊7〜8万だったらしいです…でも無料で泊まれました。これも別記事で書きます)。さすがにちょっと疲れてたのですが、ここで寝てしまうとマズイ(1日のリズムが変になってしまう)と思い、とりあえずシャワーを浴び、晩御飯を食べがてら、まずは「STONEWALL INN」に行こうと思いました。
22時頃、歩いても行けるのですが、地下鉄に乗ってみようと思って(GoogleMapを見ながら)最寄りの駅まで歩き、1駅分、地下鉄に乗って、グリニッジビレッジ近くに到着。その付近にいろいろご飯屋さんがあるはずなのですが、行ってみたら閉まってたり、なんかもう終わりかけだったりして、しばらくグルグル回って、結局、「チポトレ」というメキシカンフードのチェーン店に入りました。ボウル(ご飯の上に具材をいろいろ乗せる)を頼んだらめっちゃ量が多くなって、食べきれないくらいでした…。
そして、ニューヨークに着いたら真っ先に詣でようと思っていた「STONEWALL INN」へ。火曜の夜ながら、結構な混雑でした。レインボーカラーのプライド仕様と思われるビールを注文しました。これで目的の一つは果たしたと満足感に浸りながら、映画『ストーンウォール』のロケってここだったのかな?とか思いながら、世界各地から「聖地」を訪れるために集った様々な人たちで賑わうお店の雰囲気を楽しみました。
飛行機であまり寝れなかったし、ビールも飲んで、急激に眠くなってきたので、今日はこのまま寝ようと思って、ホテルに帰って休みました。
INDEX
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- レポート:Rainbow Ski Weekend in Urabandai 2023
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- 「Rainbow × Christmas」の会場となったLGBTQフレンドリーホテル「アロフト大阪堂島」
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