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リナ・サワヤマ「This Hell」MV
リナ・サワヤマが「LGBTQ+コミュニティから奪われている権利」にインスピレーションを得て書いたという、ハッピーなアイロニカルなカントリー・ポップ・ソング「This Hell」のMVがリリースされました。

血のつながりによらないクィアな家族を祝福する「Chosen Family」で大御所エルトン・ジョンとデュエットしたり、つい先日はブラジルの超人気ドラァグクイーン、バブロ・ヴィターの「Follow Me」でフィーチャリングされたり、コーチェラでも素晴らしいライブを披露したリナ・サワヤマが、新曲「This Hell」のMVをリリースしました。
フロントロウ「リナ・サワヤマが語るレプリゼンテーションの重要性とマイノリティへの愛【独占インタビュー】」によると、「This Hell」は「LGBTQ+コミュニティから奪われている権利」にインスピレーションを得て書いた曲で、自分らしくいることが原因で地獄行きを告げられてしまうような、抑圧されることを余儀なくされる現代社会を風刺し、「このまま自分らしくあり続けたら私は地獄行きみたい/私が何をしたのかは分からないけど、それにすごく腹を立てているみたい」と歌うものです。「愛に満ちているはずの宗教コミュニティの中で育った、親しいクィアの友人たちの多くが、幼少期にトラウマになるような出来事を経験しているんです。彼らは、自分がゲイだとカミングアウトした途端に、教会からは『あなたたちは地獄に落ちる。もう教会へ来なくていい』と言われ、コンバージョン・セラピーのようなことを勧められました。10代の多感な頃にそんなことを経験すれば、トラウマになってしまいますよね。愛は無条件に受けられるものではないと言われ、自分らしくあってはいけないように感じてしまうのですから。大人になり、私の親友になった彼らが、親切にもそういう話を私とシェアしてくれました。私はそれを聞いて、ある種のコミュニティを創り出すような気持ちでこの曲を書きました。私としては、そういう1人1人の違いを憎むような風潮は、未だにあるはずだという不信感を持っています。これは、根本的に愛されていないように感じていたり、自分らしさを認めてもらえていないように感じていたりする人たちのためのコミュニティを、風刺として創ったような曲です。私の楽曲の多くは、この曲と同様に、似たような経験をした人たちを団結させ、このようなヘイトを向けられてきた人々の経験を理解するためのものになっていますが、私はそういう場所で愛を見出して、ダンスできるような楽曲を生み出したいと思っています」
そんな「This Hell」は、意外にも曲調はカントリー。「ここ数年、女性カントリー・シンガーをたくさん聴いていたから、多幸感があって皮肉ったカントリー・ポップス・ソングを書きたかった」そうです。
MVは、ウエディングドレスに白いカウボーイブーツを合わせたリナが、「地獄に堕ちろ」などと書かれたプラカードを掲げて抗議するヘイターたちをよそに、颯爽とリムジンで結婚式会場に乗り付け、華やかにカントリー・ダンスを踊ったあと、ゲイやレズビアンの仲間とクラブに繰り出し(クラブの名前は「This Hell Club」)パーティを思いっきり楽しむというハッピーなテイストでした。ヘイターだった若い男女もパーティに来てキスしてるのが印象的でした。
「同性愛者は地獄行き」と罵る宗教保守(キリスト教原理主義)の人たちへの皮肉という点ではLil Nas Xの「MONTERO (Call Me By Your Name)」と同様ですが、もっとさわやかにハッピーに、アイロニカルな表現になっているところがサワヤマ流。素敵なMVでした。
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