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早稲田大学に性的マイノリティ学生を支援する「GSセンター」がオープン

2017/04/25

日経新聞ほか

 2015年、早稲田大学で「Waseda Vision 150 Student Competition」という学生たちによる施策提案のコンペがあり、チーム・ダイバーシティ早稲田によるLGBT学生センター設立のプレゼンが優勝したというニュースをお届けしました。このLGBT学生センター設立の構想は、絵に描いた餅に終わることなく、めでたく実現することになりました。
 2017年4月3日、国内大学としては初となる(海外の大学としては、国際基督教大学に早くからジェンダー研究センターが設立され、LGBT支援の取組みを行ってきたという先行事例があります)、性的マイノリティ学生とジェンダー・セクシュアリティについて関心のある学生のためのリソースセンター「早稲田大学GSセンター」がオープンしました。「GS」とは、「Gender and Sexuality」のこと。オープンしたばかりのこの施設は、「性的マイノリティ学生が安心して過ごせる場所を!」という学生の声が実現したものです。
 「早稲田ウィークリー」の記事によると、早稲田キャンパス10号館の2階(213号室)に見えるレインボーカラーがGSセンターの看板代わりです。左側の階段を上がっていくと、すぐに入り口が現われます。人通りが多い場所ではないので、入室にためらいがある人でも大丈夫。GSセンターの目的の一つはアライ(支援者)を増やすことにあり、当事者に限らず全ての学生に開かれた場所なので、ジェンダー・セクシュアリティについて知りたい学生ならどなたでも歓迎です。また、早大生当事者の保護者の方のご利用も可能です。来室者には、GSセンター職員の大賀一樹さんと渡邉歩さん(写真右上)に加え、学生スタッフが対応し、当事者、アライそれぞれに合った情報提供を行います。必ずしも本名を言わなくてもOKです。
 今後は、GSセンターが中心となり、公認サークルや学生団体などとも連動して、性的マイノリティの理解を深めるイベントや映画上映会、カジュアルなランチ会などが行われる予定です。
 現在、GSセンター開設を記念して、各キャンパスの生協(生活協同組合)で「ジェンダー&セクシュアリティ ブックフェア」が開催中で、ジェンダー、セクシュアリティに関する書籍のコーナーが設けられています。
 また、GSセンターのメンバーが、「東京レインボープライド2017」に参加し、「LGBT稲門会」(性的マイノリティとその理解者からなる早稲田大学卒業生団体)が出展する代々木公園内のブースに列席します。
 5月22日(月)〜28日(日)には「WASEDA LGBT ALLY WEEK 2017」が開催され、講演会やランチ会、ポスター展示などが行われます。
 
 日経新聞でも報じられましたが、GSセンターの開設とともに、早稲田大学は性的マイノリティが安心して学生生活を送れる環境の整備に乗り出しました。その第一弾として、多目的トイレを「だれでもトイレ」と改称してトランスジェンダーの学生が気軽に利用しやすくしたほか、教員には授業の出席簿の性別欄の廃止を告知したうえで性別を問わず学生を「さん」付けで呼ぶように指導し、性別に関する配慮を求めました。  
 記事では「留学生の増加や社会の価値観の多様化で、人種や国籍、文化、障がい、性自認、性的指向などについて様々な背景を持つ学生が増えており、大学にとってダイバーシティ施策が喫緊の課題になってきた」と書かれています。一橋大学のように、ゲイの学生が自殺しても、事件をもみ消し、事件から何の教訓も引き出さず、なかったことにしようとしていただけでなく、裁判になった後もなお、責任を死者に押しつけようとしている大学もある現状で、そうした対応とは対照的に、こうしてLGBT支援に乗り出す大学が現れたのは素晴らしいことです。女性の総長がLGBTフレンドリーで「ダイバーシティ宣言」において性的マイノリティ差別を禁じた法政大学が関東の大学で志願者数トップとなったこともあり(詳しくはこちら)、今後は大学も(企業と同様に)LGBTフレンドリー(アライ)であることがスタンダードになるだろう、多くの大学がLGBT支援策に乗り出すようになるだろうと期待されます。
 
 
 
 
 

早大、LGBT対応に本腰 トイレや呼び方など配慮 (日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG06H5B_Y7A400C1CC0000/

性的マイノリティ学生を支援「GSセンター」発足、出席簿の性別欄廃止…早大、取り組みを制度化(早稲田ウィークリー)
https://www.waseda.jp/inst/weekly/feature/2017/04/24/24844/