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2019年下半期のオススメ映画

『トム・オブ・フィンランド』や『ロケットマン』『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』など、2019年下半期に公開される映画をまとめてご紹介します。

2019年下半期のオススメ映画

上半期には『ゴッズ・オウン・カントリー』『サタデーナイト・チャーチ』『ある少年の告白』といった話題作がたくさん上映された2019年。下半期に突入する7月にも、レインボー・リール東京のほか、東南アジアのクィア映画、『Girl/ガール』の公開、『モーリス 4K』新録吹替版のテレビ放送、そして8月以降、『ロケットマン』『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』『トム・オブ・フィンランド』『ウィークエンド』などの上映が予定されています。詳細がわかり次第、少しずつ情報を追加していきます。(公開日の日付順です)




『一緒にいて』
7月4日(木)12:00
7月6日(土)15:55 ※上映後、監督Q&A

東南アジア映画の巨匠たち/響きあうアジア2019より。
数々の国際映画祭で出品を果たしたシンガポールを代表する映画監督、エリック・クーの初期の代表作。妻を亡くした商店主、グルメな警備員、同性に恋する女子高生という3人の孤独を静謐でスタイリッシュな様式のなかに優しく見つめています。シンガポール映画として初めてカンヌ映画祭監督週間のオープニングを飾りました。第18回東京国際映画祭上映作品。

『一緒にいて』Be With Me
2005年/シンガポール/93分/監督:エリック・クー




『メモリーズ・オブ・マイ・ボディ』
7月4日(木)18:30 ※上映前オープニングセレモニー/上映後、監督Q&A
7月7日(日)18:40 ※上映後、リアント(出演)Q&A

東南アジア映画の巨匠たち/響きあうアジア2019より。
90年代インドネシア映画新世代のパイオニアとしてその名が知られるガリン・ヌグロホ監督の最新作を日本初公開。中部ジャワのレンゲル(女装した男性が踊る女形舞踊)のダンサーを主人公に、地域の芸能に根付くクィアの伝統が見てとれる作品です。「ひとつの身体の中に混在する男性性と女性性を描いています」(監督)。ヴェネチア国際映画祭出品です。

『メモリーズ・オブ・マイ・ボディ』Memories of My Body *ジャパンプレミア
2018年/インドネシア/105分/監督:ガリン・ヌグロホ


Queer Animation Screening!
201Q クィア・アニメーション上映+ミニレクチャー
7月7日(日)14:00- 

 長い歴史がありながら、これまで日本では観る機会の少なかったクィアなアニメーション。LGBTQの人々の複雑な経験をアニメーションならではの手法で自由に表現した国内外の短編10作品超を解説とトークを交えながら上映する特別企画です。愛する人、友人や家族との関係はもちろん、自身のからだや土地との関係を描くもの、幼い頃の記憶やトラウマと向き合ったり淡い初恋の衝撃を思いだす作家など、主にここ数年に発表された作品を紹介します。激しいスピードで多様化する映像表現を垣間見ることができると同時に、その原点である実験性や想像、紙と鉛筆の質感をも体験することができます。それはどこか性的マイノリティや女性が斬新な方法で道を切り開いてきたことにも似ているかもしれません。端に追いやられ、抑圧をうけ、個人の頭のなかや小さな紙の上でしか許されなかった表現があったこと、どこかでは今でもあること。つながる線。その多様な表現をぜひご鑑賞ください。

Queer Animation Screening!
201Q クィア・アニメーション上映+ミニレクチャー
日時:7月7日(日)14:00-(13:30開場)
会場:東京藝術大学大学院 映像研究科 馬車道校舎
定員:90名(13:00整理券配布開始)、予約不要
入場料:500円
ゲスト:松下千雅子




『Girl/ガール』
7月5日(金)より公開

 バレリーナになるために奮闘するMtFトランスジェンダーのララと、彼女を支える父との絆が描かれ、夢に向かって美しく踊り続けるララの姿が胸を打つ作品。実際にMtFであるビクトール・ポルスターが主演しています。カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)ほか3冠を受賞し、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞ノミネートという快挙を成し遂げた監督のルーカス・ドンは「ニュー・ドラン(第2のグザヴィエ・ドラン)」とも称されています。
<あらすじ>
15歳のララの夢はバレリーナになること。しかしそれは簡単なことではなかった。彼女は男の体に生まれてきたから。それでも強い意志と才能、娘の夢を全力で応援してくれる父に支えられ、難関のバレエ学校への入学を認められる。夢の実現のため、毎日厳しいレッスンを受け、血のにじむような努力を重ねていくララ。だが、初めての舞台公演が迫る中、思春期の身体の変化により思い通りに動けなくなることへの焦り、ライバルから向けられる心ない嫉妬により、彼女の心と体は追い詰められていく――。

Girl/ガールGirl
2018年/ベルギー/105分/監督:ルーカス・ドン/出演:ビクトール・ポルスター、アリエ・ワルトアルテほか/7月5日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開



 
『モーリス 4K(ムービープラス新録吹替版)』
7月21日(日)21:00-23:45他

 不朽の名作『モーリス』の4K版が昨年劇場公開されましたが、このたび新録の吹替版が完成し、ムービープラスでテレビ初放送されます。梶裕貴さん(モーリス)、島崎信長さん(クライヴ)、内田雄馬さん(アレック)らが声を担当したそうです。

モーリス 4K(ムービープラス新録吹替版)
1987年/イギリス/監督:ジェームズ・アイボリー/出演:ジェームズ・ウィルビー、ヒュー・グラント、ルパート・グレイブスほか /声の出演:梶裕貴、島崎信長、内田雄馬ほか



『トム・オブ・フィンランド』
8月2日(金)より公開

 ゲイ・エロティック・アートのレジェンドであり、フレディ・マーキュリーをはじめ全世界のゲイのファッションや、ジムで体を鍛えて男らしさを追求するライフスタイル、レザーマン・コミュニティなどにもに多大な影響を与えた巨匠、トム・オブ・フィンランド。レザーやSMの愛好家は周縁化されやすい存在でしたが、トムの作品は、そんな彼らにとっての「生命」であり、「愛」であり、勇気を与えるアイコンでした。映画『トム・オブ・フィンランド』は、そんな偉大な先駆者の、決して順風満帆ではない波乱の半生を描いた作品です。8月に待望の日本公開を果たします。(こちらにレビューを掲載しております)
 もちろんセクシーなシーンもあって、無修正だと上映できない恐れもありましたが、配給会社「マジックアワー」が映倫と粘り強く協議をかさね、その結果、修正なしで「R18+」の区分が与えられ、上映されることになったそうです(こちらに詳しく書かれています)
<あらすじ>
フィンランドの画家志望の帰還兵トウコ・ラークソネンは、戦後間もない同性愛嫌悪な社会の中で自身のイマジネーションを解放させることを願い、ひそかに絵を描き続けた。「国の恥」とまで呼ばれたトム・オブ・フィンランドは、いかにして世界中から名声を得る存在になっていったのか…。

トム・オブ・フィンランド』Tom of Finland
2017年/フィンランド・スウェーデン・デンマーク・ドイツ・アメリカ合作/監督:ドメ・カルコスキ




『パレードへようこそ』
8月4日(日)16:00 宮崎

 「これが実話なの?」とビックリするような奇跡の物語、LGBT映画の中でも屈指の名作である『パレードへようこそ』が、宮崎レインボーウィーク2019の一環として8月4日(日)に上映されます。映画上映後にはトークショーもあって、そのあと、市民プラザ前からレインボーライトアップをされた宮崎県庁まで、宮崎初のパレードが行われます。九州方面の方、ぜひご参加ください。

LGBT映画上映会
日時:8月4日(日)15:45受付開始、16:00上映開始
会場:宮崎市民活動センター(宮崎市役所横 宮崎市民プラザ3F)
参加費:無料
申込み必須(詳細はこちら)先着100名
主催:LGBT交流会「レインボービュー宮崎」
共催:宮崎市、宮崎市民活動センター



『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』
8月23日(金)公開

 社内での男どうしの本気の恋を描き、2018年の新語・流行語大賞トップテンに選出されるほど社会現象的な人気を博したラブコメディ「おっさんずラブ」の劇場版です。本作では、ドラマ版で全国の視聴者をメロメロにした田中圭さん、吉田鋼太郎さん、林遣都さんに加え、沢村一樹さん、志尊淳さんというすでにゲイ役を演じたことのある実力派俳優も交え、ドラマでの三角関係をグレードアップさせた、おっさんたちによる「五角関係」の恋愛バトルが描かれます。
 前売り券の特典として、春田、牧、黒澤の3人のポストカードセット(タキシードを着ているバージョン、スーツを着ているバージョン、浴衣を着ているバージョンの3種類から絵柄を選ぶことができる)がついてきます。
<あらすじ>
春田創一が中国転勤から1年ぶりに日本へ帰ってきた。黒澤武蔵をはじめとする天空不動産第二営業所のメンバーたちが春田を歓迎するなか、本社で新たに発足したプロジェクトチーム「Genius7」のメンバーが春田たちの前に現れた。リーダーの狸穴迅は、春田たちに即刻営業所から立ち去るよう言い放つ。狸穴の側に本社に異動した牧凌太の姿を目にして激しく動揺する春田を新入社員のジャスティスこと山田正義が元気づける。そして、あの時に終わったはずだった黒澤の恋心にも再び火がついてしまい……。

劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~
2019年/日本/監督:瑠東東一郎/出演:田中圭、吉田鋼太郎、林遣都、沢村一樹、志尊淳ほか




『ロケットマン』
8月23日(金)公開

 レインボーリール東京やテレビで予告編をご覧になった方もいらっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、いよいよ『ロケットマン』が公開されます。大ヒットを記録した『ボヘミアン・ラプソディ』に続き、偉大なゲイ・アイコン、エルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル映画です。エルトン役を演じるのは『SING/シング』『キングスマン』シリーズのタロン・エガ-トン(先日の来日も話題になりました)、監督は『ボヘミアン・ラプソディ』を完成させたデクスター・フレッチャー。『ボヘミアン・ラプソディ』よりもゲイゲイしい作品になりそうです。

ロケットマンROCKETMAN

2019年/イギリス・アメリカ合作/監督:デクスター・フレッチャー/出演:タロン・エガートン、ジェイミー・ベル、ブライス・ダラス・ハワード、リチャード・マッデンほか
(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved.

 



『mama』
9月6日(金)14:20- (あいち国際女性映画祭)

 はるな愛さんの映画初監督作品。伝説の吉野ママ(現在89歳)のドキュメンタリーです。あいち国際女性映画祭でプレミア上映されます。はるな愛さんのトークショーもあります。
<あらすじ>
 吉野ママこと、伝説のゲイボーイ・吉野寿雄は現在89歳。各界の著名人が訪れた東京・六本木のゲイバーを閉め、今は中川運河沿いにあるバーをまかされている。そこへママを慕ってトランスジェンダーの亜美とゆしん、俳優の田中俊介が訪れ、ママの戦前、戦後のゲイの歴史を引き出していく…。
 
mama
日本/2019年/35分/監督:はるな愛/出演:吉野寿雄、田中俊介ほか





9月27日
WEEKEND ウィークエンド

 『Looking/ルッキング』のアンドリュー・ヘイの長編デビュー作で、2012年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で上映され、静かな感動を呼んだ『WEEKEND ウィークエンド』がついに!劇場公開されます。きっと「今年観たなかでいちばんよかったゲイ映画は『WEEKEND ウィークエンド』」とおっしゃる方がたくさん現れるだろうことは間違いありません。今この自由で寛容な時代に恋愛することの不自由をヒシヒシと痛感し、「真実の愛」を渇望しているすべての方に観ていただきたい、繊細でロマンティックで美しい、現代の名作ゲイ映画です。
<あらすじ>
金曜の夜、友人たちとのパーティのあと、ラッセルは一夜限りのパートナーを求めて立ち寄ったクラブでグレンを誘い出すことに成功し、二人はともに週末を過ごす。ライフガードとして働く孤児のラッセル、アーティストを目指す皮肉屋のグレン。二人だけの時間を過ごす中で、ラッセルとグレンはお互いのこだわり、切実さを学んでいった。そんな二人だけの週末が終わろうとするなか、ラッセルはグレンから、ある事実を知らされる……。

WEEKEND ウィークエンド
2011年/イギリス/97分/監督:アンドリュー・ヘイ/出演:トム・カレン、クリス・ニュー/9月27日、YEBISU GARDEN CINEMA他ロードショー






『バオバオ フツウの家族』
9月28日公開

 2018年秋、台湾で同性婚の是非をめぐる国民投票がコミュニティを翻弄していたさなか、公開され、話題を呼んだ映画です。
 ロンドンと台湾を舞台に、ジョアンとシンディ、チャールズとティムという、2組の同性カップルが子どもを持ちたいと願うことから始まるこの物語は、台湾の新人登竜門として最も大きな脚本賞のコンペから生まれ、映画化されました。
「さまざまな問題を抱えながらも愛を信じ、新しい家族のカタチに向かって宇宙飛行士のような勇気で挑もうとする、ミレニアム世代の清新なLGBTQ映画」(公式サイトより)
<あらすじ>
「赤ちゃんがほしい」と、ロンドンに住む2組の同性カップルが協力して妊活を始める。双子を妊娠したシンディは、ひとりロンドンから台湾に戻る。不安と悲しみに満ちた彼女が頼ったのは幼なじみの警官タイ。かねてよりシンディを密かに思っていたタイは、理由も聞かずに自分がお腹の子の父になると言うのだが、シンディの心は癒されない。子どもを持って家庭を築きたいと願うシンディとジョアンがようやく待望の子宝に恵まれたのに、なぜ彼女はひとりで帰国したのか……。
 
バオバオ フツウの家族
原題:親愛的卵男日記 Bao Bao/2018年/台湾/97分/監督:シエ・グアンチェン/出演:エミー・レイズ、クー・ファンルー、ツァイ・リーユン、蔭山征彦ほか/9月28日、新宿K's cinemaにて公開

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