g-lad xx

FEATURES

特集:2022年初夏のLGBTQアート展

桜も散り、もうすぐGWですね。爽やかな初夏の日、アート展にお出かけしてみませんか? というわけで、4月〜6月に開催予定のLGBTQ関連のアート展やトピックを色とりどりにご紹介いたします。

特集:2022年初夏のLGBTQアート展

(『カナイフユキ個展『ゆっくりと届く祈り』』より)
 

桜も散り、もうすぐGWですね。今年はTRPもリアル開催されますし、GWの二丁目のクラブパーティの情報もどんどん上がってきていて、ひさびさにワクワク感の感じられる4月になってますね。週末の予定も結構詰まっているかもしれませんが、たまには爽やかな初夏の風を感じながら、アート展にもお出かけしてみましょう、というわけで、4月〜6月に開催予定のLGBTQ関連のアート展やトピックを色とりどりにご紹介いたします(新たな情報が入り次第、順次追加していきます)
(最終更新日 2022.4.28)



NEWS!
今秋、松濤美術館にドラァグクイーンのウィッグが展示されます!

 渋谷区の松濤といえば、大物歌手の豪邸があったり、日本でも指折りの高級住宅街として知られ、その中にある松濤美術館は極めて格調高い、高尚な展示がおこなわれる場所ですが、そんな松濤美術館で今年9月、おそらく日本初の「装いの力―異性装の日本史」という展覧会が開催され、「DIAMONDS ARE FOREVER」のロイヤルウィッグも展示されるそうです(クレジットにはシモーヌ深雪さん、D.K.ウラヂさんのお名前も)
「衣服や化粧によって男性が女性に、女性が男性に、あるいはさらに異なる何者かになること。社会的・文化的な性別を区分するための記号である衣服をもって、生物学的に与えられた性とは異なる性となる「異性装」について考えるのが同展だ」
「古代から現代までの日本における様々な異性装の文化・表現を考察、その営みのこれまでとこれからを考える展示になるだろう」
 とても面白そう。楽しみです。




4月9日〜5月28日 東京
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ個展《人魚の領土ー旗と内臓》

 ダムタイプの記念碑的な作品《S/N》のメインキャストを務めた(『アマポーラ』の甘い調べをバックに全裸で横たわり、股間からスルスルと万国旗を繰り出して舞台をゆっくりと横切るという、あまりにも素晴らしいパフォーマンスで全世界を号泣させた)女性のドラァグクイーン、ブブ・ド・ラ・マドレーヌさんが個展を開催します。ブブさんは古橋悌二さんからHIV陽性であるとのカミングアウトを受けた後、ハスラー・アキラさんらとともにHIVについてのメッセージを発信するAIDS POSTER PROJECTの活動に携わり、京都で「CLUB LUV+」というクラブイベントも開催、「DIAMONDS ARE FOREVER」の年末恒例「メトロ紅白」では貴重な白組として菅原洋一さんやサブちゃんを演じたり(笑)、堂山の「dista」で働いていたこともあり、ゲイコミュニティと非常に深く関わってきた方です。同時にブブさんはセックスワーカーのアーティストのユニット「バイターズ」の一員として活動してきたほか(99年末にワタリウム美術館で開催した『愛のスタジオ』という大勢のドラァグクイーンが登場するイベントも素敵でした)、個展なども開いてきたアーティストです。16年ぶりとなる今回の個展《人魚の領土ー旗と内臓》では、ミラーボールが回り(アラタさんからお借りしたそう。ゲイシーンで活躍してきたミラーボールです)、人魚の旗が万国旗のように掲げられています(旗はLGBTQのプライドパレードなどにおける「差別への抵抗と自分たちへの祝福」の象徴でもある、とブブさんは美術手帖で語っています。そこにはピンクと黒の旗も見えます)。インスタレーションやドローイングの展示になります。
 会場のオオタファインアーツは、ハスラー・アキラさんの個展も度々開いてきた素敵なギャラリーです。六本木駅から歩いてすぐ、ティップネス六本木と同じビルにあります。
「《人魚の領土》は、2004年から一貫したブブのテーマです。親友の死を経験した後、2000年代のブブにとって人魚は、死者の世界である海と陸との狭間で荒波に抗う存在でした。2010年代、セックスワークや家族の在宅介護の日常を通して、ブブは自己と他者の身体の境界についてより意識するようになります。「触れる/触れられる」という個人の身体に対する最初の越境は、親しみの表現やケアのためになされる場合もあれば、征服欲や攻撃欲から発生する場合もあります。一方、国という領土や、民族、ジェンダー、セクシュアリティの境界をめぐって繰り返される侵害は、身近な生活の中で日々その度合いを増し続けています。人魚の住処であり領土でもある「水」は、地上で社会的な力を奪われた女性やマイノリティが生きる世界の隠喩でもあり得るのではないかと、ブブは考えるようになりました。
 ある日、皮膚病と長年付き合ってきたブブは、乾燥した皮膚が剥がれるのを見て「人魚は脱皮するかもしれない」と考えました。それがきっかけとなり、2019年の《人魚の領土と脱皮》では脱皮後に残される大きな「人魚の皮」を金網で作ります。パラパラと剥がれ落ちるウロコは、ブブが着古した衣服や好きだったシーツ、クラブで着たドラァグクイーンの衣装で作られました。領土=身体の様々な記憶が染み込んだウロコは人魚の身体を離れ、連なる旗となって上空に延びていきました。
 その翌年の2020年、ブブは卵巣囊腫と子宮筋腫のために卵巣2個と子宮を摘出します。手術は身体的な痛みを伴うものでしたが、術後の自分の感情や感覚が以前と全く変わらないことにブブは驚きます。子宮も卵巣も、その他の内臓と助け合って働いてきた同じ内臓です。にもかかわらず、それ以上のイメージを背負わされて来た2種類の臓器の摘出は、ブブに晴れやかな気持ちをもたらしました。今展では身体の表面だけではなく、内臓も脱皮します。このアイデアは、手術の痛みや苦しみを経て、身体が内側から新しく生まれ変わる可能性を実感したことから生まれました。ブブが実感した再生は、生死や性別役割や生殖のイメージを捉え直し、人が生き物としての複雑さや豊かさを取り戻すことに繋がるでしょう。人魚の身体を離れた色とりどりの旗が彼方を目指す時、それが地上の呪縛から解き放たれる私たち自身への祝福の光景となることを願って、この展覧会を開催します」(公式サイトより)
 
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ個展《人魚の領土ー旗と内臓》
会期:2022年4月9日(土)〜5月28日(土)
開館時間:11:00-19:00
日・月・祝休廊
会場:オオタファインアーツ(東京都港区六本木6-6-9ピラミデビル3F)

 


4月13日〜25日 大阪
ヨシダナギ写真展「DRAG QUEEN」

 ベビーヴァギーさんをはじめ大阪のドラァグクイーンの方々が被写体になっている写真展が大阪・阪急うめだ本店9Fの阪急うめだギャラリーで開催されます(※昨年、アフリカで少数民族を撮影してきたヨシダナギさんが「新境地を求めて」ニューヨークやパリでドラァグクイーンの写真を撮影し、写真集を発売、しかし、こちらにまとめられているような出来事があり、ゲイコミュニティではあまり支持されなかった感がありました。が、今回、ちゃんと日本のクイーンの皆さんとコンタクトし、コラボが実現していて、いい方向に進んでよかったです)。大阪のドラァグクイーンの方々の写真が梅田の阪急で展示されるのってとても素敵なことだと思いますし、無料でご覧いただけますので、堂山に行かれる際にでも足を運んでみてはいかがでしょうか。

ヨシダナギ写真展「DRAG QUEEN」
会期:2022年4月13日(水)~25日(月)
場所:阪急うめだ本店 9F 阪急うめだギャラリー

 


4月15日〜5月9日 東京
美輪明宏「愛する権利」詞のART WALL

 渋谷PARCOがダイバーシティを掲げ、レインボーカラーで彩るカルチャーフェスティバルPARCO PRIDE WEEK。様々なあいのカタチを祝福する企画「あいとあいまい」の一環として、美輪明宏さんの「愛する権利」と、坂本慎太郎さんの「ディスコって」の歌詞が壁一面を飾ります。PARCOにお出かけの際はぜひご覧ください。

美輪明宏「愛する権利」詞のART WALL
会期:2022年4月15日(金)〜5月9日(月)
会場:渋谷PARCO 1F 壁面 ART WALL
無料




4月18日〜23日 東京
Exercise in Unlocking Heteronormativity, part I

 東京レインボープライドに合わせて企画されたプロジェクト「Q(WE)R — International Queer Culture Festival」は、「ヨーロッパ、アメリカ、日本のLGBTQAI+コミュニティの交差点で行われるパフォーマンス、映画上映、パーティ、会話、展覧会のシリーズです。社会的なつながりが特に問われている今、彼ら、そして私たちの物語を取り戻すための場所を作ることは必要不可欠です。ドラァグクイーン、学者、作家、活動家、アーティストと共に、私たちは、団結した多様性を祝い、私たちの一体感の緊急性を訴える、祝祭的で内省的な空間を創造することを目指します」。このプロジェクトの一環として、渋谷TRUNK HOTELで「Exercise in Unlocking Heteronormativity, part I」というアート展も開催されます。宮地祥平さん高田冬彦さん、そしてシモーヌ深雪さんの作品が展示されるそうです。ちなみにタイトルの「Exercise in Unlocking Heteronormativity」は、「異性愛規範をアンロックするための練習問題」という意味です。22日(金)20:00-24:00にはクロージングパーティも開催されます。

Exercise in Unlocking Heteronormativity, part I
会期:2022年4月18日(月)〜23日(土)11:00-20:00
会場:TRUNK HOTEL
主催:Q(WE)R — International Queer Cultural Festival
協力:The Container, COIL Inc, Embassy of the Kingdom of the Netherlands in Japan, Ambassade de France au Japon / Institut français du Japon




4月20日〜26日 東京
JIRO-ART EXHIBITION

 ポップでカラフルでゲイテイストなグラッフィク・アートで人気のJIRO-ARTさん(以前Rainbow Arts展に参加したり、二丁目のバーBridgeやakta、大阪のdistaで個展を開いたり、東京レインボープライドにブース出展したりもしています)のアート展が、東京レインボープライドに合わせて開催されます。ライフガードがテーマだそうで、新しいキャラクターのグッズなども販売されるそうです。

JIRO-ART EXHIBITION
会期:2022年4月20日(水)~4月26日(火)
会場:DESIGN FESTA GALLERY EAST203(渋谷区神宮前3-20-2)
開館時間:11:00-20:00(初日は17:00オープン、最終日は17:00まで)
入場無料


 


4月22日〜5月9日 東京
カナイフユキ個展『ゆっくりと届く祈り』

 個人的な体験と政治的な問題を交差させ、あらゆるクィアネスを少しずつでも掬い上げ提示できる表現をすることをモットーに、イラストレーター、コミック作家として活動するカナイフユキ氏。​この度、渋谷パルコが実施するダイバーシティ企画「あいとあいまい」の一環として、自身の体験を基に、現代社会を生きる上で誰もが感じる「生きづらさ、社会が抱える個性や多様性についての課題」をテーマとした展覧会が開催されます。​
 展示作品のほとんどが描きおろし作品となり、​会場では展覧会開催記念グッズやミニブックを販売。ミニブックには展覧会に合わせカナイ氏自らが執筆した短編小説や、小説内容をイメージしたイラストなどの作品を収録いたします。​

カナイフユキ個展『ゆっくりと届く祈り』
会期:2022年4月22日(金)~5月9日(月)
会場:渋谷PARCO B1F GALLERY X BY PARCO
営業時間:11:00-20:00 
無料




4月22日〜5月1日
トランスジェンダー展

 二丁目のSDGsカフェ&バー『新宿ダイアログ』で、トランスジェンダー男性にフォーカスした展示会が開催されます。写真展のほか、雑誌『LAPH』、アパレル商品やエスパン(トランス男性のために開発されたアンダーウェア)の販売も行われます。当事者はもちろん、トランス男性についての理解を深めたい人も楽しめる展示会を目指したそうです。

新宿ダイアログ企画「トランスジェンダー展」
会期:4月22日(金)〜5月1日(日)
時間:11:00-23:00
会場:新宿ダイアログ(新宿区新宿3-1-32 新宿ビル1号館 2階、3階)
入場無料




4月23日〜4月30日
六原龍個展

 男性のヌード画を描いている六原龍さんという絵描きの方の個展です(東京藝術大学美術学部絵画科卒だそう。すごい!)。作品は15号から5号。計16点です。筋肉質でがっちりした男性の絵が多いようです。銀座の『ぎゃらりぃ朋』にて開催されます。

六原龍個展
会期:2022年4月23日(土)〜4月30日(土)
※24日は休廊
会場:ぎゃらりぃ朋(中央区銀座1-5-1第三太陽ビル2F)
開場時間:12時~18時(最終日17時)




4月26日〜5月6日 東京
異性愛規範を解きほぐすためのエクササイズ、パート2

Q(WE)R — International Queer Culture Festival」と「The Container」との協力により、原宿UltraSuperNew Galleryにてグループ展「異性愛規範を解きほぐすためのエクササイズ、パート2」が開催されます。LQBTQIA+アーティスト8名が参加し、社会的マイノリティ、ジェンダー、性的アイデンティティに関する問題を交渉するための様々な手段を探ります。彫刻、インスタレーション、ビデオ、絵画、テキストなどの作品を発表し、鑑賞者は、クィアネスに関する概念を芸術制作を通して考察し、関与する手段として、アーティストの個人的で親密な世界を掘り下げるよう誘われます – 熟考と喜びを検討すること。大塚隆史さんやハスラー・アキラさんの作品も展示されます! 4月29日(金)19:00〜22:00にレセプションパーティ、5月3日(火)19:00〜23:00にはアーティスト3名によるライブパフォーマンスが行われます。

異性愛規範を解きほぐすためのエクササイズ、パート2
会期:2022年4月26日(火)〜5月6日(金)
会場:UltraSuperNew Gallery(渋谷区神宮前1-1-3)
開場:11:00〜18:00  *5月6日(金)は15:00まで
参加アーティスト:
高田冬彦
マラ・バディ
ポーリーン・ボードリー/レナート・ローレンス
アキラ・ザ・ハスラー
ロバート・ウォーターズ
大塚隆史
フォスター・ミックリー


 
 

4月27日〜6月8日 東京
SOMOS 多様性とLGBTQ+カルチュラル・ナラティヴ

 スペイン大使館が、スペインのLGBTQ+運動の歴史についての展覧会を開催します。映画、文学、視覚芸術、舞台芸術、スポーツやファッションなどの様々な分野におけるLGBTQ+文化的表現を通して、過去50年の歴史を展示いたします。日本との文化間対話を実現するため、同展覧会を、LGBTQ+をテーマにした日本のアーティストたちの展示スペースとして開放いたします。三島由紀夫と横尾忠則を題材にした作品や、ダム・タイプ、アキラ・ザ・ハスラー、森栄喜、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ、ヴィヴィアン佐藤、甲秀樹といったアーティストの作品をご覧いただけます。同展覧会と連動して、講演会、パフォーマンスやコンサートなど、様々なパラレルイベントが開催されます(4月28日にはオンライントークイベントが開催されます)

SOMOS 多様性とLGBTQ+カルチュラル・ナラティヴ
会期と開館時間:2022年4月27日(水)〜6月8日(水)
会場:スペイン大使館 エントランスホール(東京都港区六本木1-3-29)
入場無料・予約不要

オンライントークイベント「多様性とLGTBIQ+カルチュアル・ナラティブ」
日時:4月28日(木)18:30-
日本語・スペイン語(同時通訳付)
参加費無料





4月28日~5月15日
今知っておきたい性感染症 HAVE A NICE SEX展

 TRPのaktaのブースでもフォトスポットとして好評だった、そーちゃんのイラストによる「ファクトシート」(「HAVE A NICE SEX」の新たな仲間で、HIVをはじめとする性感染症の新たにアップデートされた情報をわかりやすくお届けするパンフレット)の表紙のビジュアルをターポリンに拡大したものを、aktaの壁いっぱいに展示しています。ぜひ、aktaでもフォトスポットとして写真を撮って「#updateHIV」のハッシュタグをつけてSNSに投稿しましょう(パンフレットも読んでもらえたらうれしいです)という企画です。
 
今知っておきたい性感染症 HAVE A NICE SEX展 
会期:4月28日(木)~5月15日(日)
会場:コミュニティセンターakta
開場時間:木曜〜日曜15:00~21:00
入場無料




4月29日~6月26日
bedfellows

 二丁目にある日本最大級のゲイバー「EAGLE TOKYO BLUE」にて、フォトグラファーtokio.jpnによる写真展「bedfellows」が開催されます。現在注目の12名のオトコ達のセクシーな姿をとらえた写真が「EAGLE TOKYO BLUE」の壁面を埋め尽くします。写真展開催を記念してオリジナルTシャツも販売。日本男児ショップ店頭のほか、日本男児オンラインショップでも販売いたしますので、ぜひお確かめください。

bedfellows
会期:2022年4月29日(月)~6月26日(日)
会場:EAGLE TOKYO BLUE

INDEX

SCHEDULE

    記事はありません。