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特集:2022年夏のアート展

6月〜8月に開催予定のLGBTQ関連のアート展をご紹介いたします。

特集:2022年夏のアート展

(『MALE ART 2022 男のフェチズム展2』より)
 

今年も暑い夏になりそうですが、しばらくは雨の多い季節ですね…そんな6月の週末はおしゃれな傘を片手にアート展にお出かけしてみませんか? というわけで、この6月〜8月に開催予定のLGBTQ関連のアート展をご紹介したいと思います。
(新たな情報が入り次第、順次追加していきます)
(最終更新日 2022.6.15)


開催中 小淵沢
中村キース・ヘリング美術館開館15周年記念展:混沌と希望

 中村キース・ヘリング美術館が開館15周年を迎えます。2007年4月、キース・ヘリングを紹介する世界で唯一の美術館として八ヶ岳の麓に位置する小淵沢に開館しました。コレクターであり館長を務める中村和男さんは、1987年にニューヨークでキースの作品に出会ったことをきっかけに、その作品の蒐集を始めました。現在およそ300点の作品のほか、記録写真や映像、生前に制作されたグッズなど500点以上の資料を収蔵しています。今回の「中村キース・ヘリング美術館開館15周年記念展:混沌と希望」では、新たに収蔵する作品を中心に、コレクションの核となる作品約150点を一挙に展示する15周年にふさわしい見応えのある展示となっています。

中村キース・ヘリング美術館開館15周年記念展:混沌と希望
会期:2022年5月14日(土)〜2023年5月7日(日)
会場:中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市小淵沢町10249-7)
開館時間:9:00-17:00(最終入館16:30)
料金やアクセス等についての詳細はこちら




〜6月4日 東京
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ個展《人魚の領土ー旗と内臓》

 ダムタイプの記念碑的な作品《S/N》のメインキャストを務めた(『アマポーラ』の甘い調べをバックに全裸で横たわり、股間からスルスルと万国旗を繰り出して舞台をゆっくりと横切るという、あまりにも素晴らしいパフォーマンスで全世界を号泣させた)女性のドラァグクイーン、ブブ・ド・ラ・マドレーヌさんが個展を開催します。ブブさんは古橋悌二さんからHIV陽性であるとのカミングアウトを受けた後、ハスラー・アキラさんらとともにHIVについてのメッセージを発信するAIDS POSTER PROJECTの活動に携わり、京都で「CLUB LUV+」というクラブイベントも開催、「DIAMONDS ARE FOREVER」の年末恒例「メトロ紅白」では貴重な白組として菅原洋一さんやサブちゃんを演じたり(笑)、堂山の「dista」で働いていたこともあり、ゲイコミュニティと非常に深く関わってきた方です。同時にブブさんはセックスワーカーのアーティストのユニット「バイターズ」の一員として活動してきたほか(99年末にワタリウム美術館で開催した『愛のスタジオ』という大勢のドラァグクイーンが登場するイベントも素敵でした)、個展なども開いてきたアーティストです。16年ぶりとなる今回の個展《人魚の領土ー旗と内臓》では、ミラーボールが回り(アラタさんからお借りしたそう。ゲイシーンで活躍してきたミラーボールです)、人魚の旗が万国旗のように掲げられています(旗はLGBTQのプライドパレードなどにおける「差別への抵抗と自分たちへの祝福」の象徴でもある、とブブさんは美術手帖で語っています。そこにはピンクと黒の旗も見えます)。インスタレーションやドローイングの展示になります。
 会場のオオタファインアーツは、ハスラー・アキラさんの個展も度々開いてきた素敵なギャラリーです。六本木駅から歩いてすぐ、ティップネス六本木と同じビルにあります。
「《人魚の領土》は、2004年から一貫したブブのテーマです。親友の死を経験した後、2000年代のブブにとって人魚は、死者の世界である海と陸との狭間で荒波に抗う存在でした。2010年代、セックスワークや家族の在宅介護の日常を通して、ブブは自己と他者の身体の境界についてより意識するようになります。「触れる/触れられる」という個人の身体に対する最初の越境は、親しみの表現やケアのためになされる場合もあれば、征服欲や攻撃欲から発生する場合もあります。一方、国という領土や、民族、ジェンダー、セクシュアリティの境界をめぐって繰り返される侵害は、身近な生活の中で日々その度合いを増し続けています。人魚の住処であり領土でもある「水」は、地上で社会的な力を奪われた女性やマイノリティが生きる世界の隠喩でもあり得るのではないかと、ブブは考えるようになりました。
 ある日、皮膚病と長年付き合ってきたブブは、乾燥した皮膚が剥がれるのを見て「人魚は脱皮するかもしれない」と考えました。それがきっかけとなり、2019年の《人魚の領土と脱皮》では脱皮後に残される大きな「人魚の皮」を金網で作ります。パラパラと剥がれ落ちるウロコは、ブブが着古した衣服や好きだったシーツ、クラブで着たドラァグクイーンの衣装で作られました。領土=身体の様々な記憶が染み込んだウロコは人魚の身体を離れ、連なる旗となって上空に延びていきました。
 その翌年の2020年、ブブは卵巣囊腫と子宮筋腫のために卵巣2個と子宮を摘出します。手術は身体的な痛みを伴うものでしたが、術後の自分の感情や感覚が以前と全く変わらないことにブブは驚きます。子宮も卵巣も、その他の内臓と助け合って働いてきた同じ内臓です。にもかかわらず、それ以上のイメージを背負わされて来た2種類の臓器の摘出は、ブブに晴れやかな気持ちをもたらしました。今展では身体の表面だけではなく、内臓も脱皮します。このアイデアは、手術の痛みや苦しみを経て、身体が内側から新しく生まれ変わる可能性を実感したことから生まれました。ブブが実感した再生は、生死や性別役割や生殖のイメージを捉え直し、人が生き物としての複雑さや豊かさを取り戻すことに繋がるでしょう。人魚の身体を離れた色とりどりの旗が彼方を目指す時、それが地上の呪縛から解き放たれる私たち自身への祝福の光景となることを願って、この展覧会を開催します」(公式サイトより)
 こちらにレビューを掲載しています。 
 
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ個展《人魚の領土ー旗と内臓》
会期:2022年4月9日(土)〜6月4日(土)
開館時間:11:00-19:00
日・月・祝休廊
会場:オオタファインアーツ(東京都港区六本木6-6-9ピラミデビル3F)

 

 

〜6月5日
Kenfrog at Alamas Cafe

 新宿二丁目・ALAMAS CAFE一般公募によるギャラリー展示第2弾として、Kenfrog氏の『Kenfrog at Alamas Cafe』が5月27日(金)からスタートします。美味しいお酒とともに、作品一点一点の世界観をごゆっくりお楽しみください。
 Kenfrogさんは福岡出身、7人兄妹の家庭で育った平成生まれの方。「幼い頃から絵を描くことが好きでしたが、デッサンがどうしても上手になれなかった僕にとって、落書きに近いこの即興的な絵の描き方が毎日の幸せになっています。決して大きくはない、自分の中にある美しく心安らぐ場所。どの絵もそんな世界観で描かれています。これらの特別な作品を皆さんと共有していきたいと心から願っています」
「作品を描くにあたり、大まかなアイデアはありますが、最小限にしています。花一片、枝一本、キノコ一つ、と丁寧に筆を進めていく中で、最終的にどのような作品が生まれてくるのかを大切にしています。作品の主なモチーフは花や野の植物なので、方向性は適度にわきに置き、即興で描くことで自然の育みを表現できると思います。作品を見て、ちょうど「もう少し描き足したい」と感じる時が、自分にとって完成の時です。そこでペンを置きます」とのことです。
 会期初日となる5月27日(金)にはオープニングレセプションパーティを開催するそうです。Kenfrog氏のアート作品を通じて、新宿二丁目という街の魅力を感じていただけたら幸いです。ALAMAS CAFEでどうぞ豊かな時間をお過ごしください。皆様のご来店をお待ちしております。

『Kenfrog at Alamas Cafe』
会期:2022年5月27日(金)〜2022年6月5日(日)
会場:ALAMAS CAFE (東京都新宿区新宿2-12-1 ガーネットビル1F)
※定休日 5/30(月), 5/31(火)
[注意事項]
・作品にはお手を触れないでください。
・ご入店の際にバーカウンターにて、1オーダーをお願いいたします。





〜6月8日 東京
SOMOS 多様性とLGBTQ+カルチュラル・ナラティヴ

 スペイン大使館が、スペインのLGBTQ+運動の歴史についての展覧会を開催します。映画、文学、視覚芸術、舞台芸術、スポーツやファッションなどの様々な分野におけるLGBTQ+文化的表現を通して、過去50年の歴史を展示いたします。日本との文化間対話を実現するため、同展覧会を、LGBTQ+をテーマにした日本のアーティストたちの展示スペースとして開放いたします。三島由紀夫と横尾忠則を題材にした作品や、ダム・タイプ、アキラ・ザ・ハスラー、森栄喜、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ、ヴィヴィアン佐藤、甲秀樹といったアーティストの作品をご覧いただけます。同展覧会と連動して、講演会、パフォーマンスやコンサートなど、様々なパラレルイベントが開催されます。(こちらにレビューを掲載しています)
 
SOMOS 多様性とLGBTQ+カルチュラル・ナラティヴ
会期と開館時間:2022年4月27日(水)〜6月8日(水)
会場:スペイン大使館 エントランスホール(東京都港区六本木1-3-29)
入場無料・予約不要



 
~6月26日
bedfellows

 二丁目にある日本最大級のゲイバー「EAGLE TOKYO BLUE」にて、フォトグラファーtokio.jpnによる写真展「bedfellows」が開催されます。現在注目の12名のオトコ達のセクシーな姿をとらえた写真が「EAGLE TOKYO BLUE」の壁面を埋め尽くします。写真展開催を記念してオリジナルTシャツも販売。日本男児ショップ店頭のほか、日本男児オンラインショップでも販売いたしますので、ぜひお確かめください。

bedfellows
会期:2022年4月29日(月)~6月26日(日)
会場:EAGLE TOKYO BLUE


6月18日・19日 東京
moriuo x Nomura Kouhei Exhibition “drew with love”

 絵描きの野村浩平さんとmoriuoさんとの二人展。蔵前の素敵な雑貨のセレクトショップ「made with Love」の企画で、ビルの同じフロアで開催されます。moriuoさんの作品は、6月、プライドマンス、雨、青空、虹、色彩をテーマに描き下ろした新作を中心に展開。初めて共演?するお二人が作り出す絵と空間をお楽しみください。

moriuo x Nomura Kouhei Exhibition “drew with love”
会期:2022年6月18日(土)・19日(日)
時間:18日12:00-19:00、19日11:00-18:00
会場:蔵前 ウグイスビル3階(東京都台東区蔵前4丁目14-11ウグイスビル、浅草線「蔵前駅」A0出口徒歩2分)




6月18日〜30日 京都
offsait studio kyoto × moriuo

 アパレルブランドoffsait studio kyotoによるプライド月間の企画として、moriuoさんの作品が展示されます。
 告知イラストは、「誰かとつながりたくて手を伸ばしたり誰かに頼ったり、そうしたいのに迷惑かな…嫌われるかな…とそんな思いが先に立ってその手を引っ込めてしまうことがよくある。そんな時、もっと一緒にいたい、その手をつないでてほしい。素直にそう伝えられるようになれたらいいな。とそんな気持ちを込めて描いた」作品だそうです。
 大阪出身のmoriuoさんですが、関西での展示は20年ぶり、しかも京都での展示は初めてなので、とてもドキドキしているそうです。

offsait studio kyoto × moriuo
会期:2022年6月18日(土)〜30日(木)
時間:12:00-18:00
会場:offsait studio ギャラリースペース(京都市下京区西新屋敷揚屋町46-3)





7月15日〜27日 東京
MALE ART 2022 男のフェチズム展2

 2021年に引き続き第2回となる、男性をモチーフに絵を描くメンバー5名のグループ展。日本画、アクリル、水彩、アーティストそれぞれがそれぞれの方法で表現する男の魅力。ぜひ個性的な絵からフェチズムを感じ取ってください。ホットなGUYがあなたの心を温めます。
 今回の参加アーティストは、FUM、Shinji Horimura、TORAJIRO、成瀬 ノンノウ、奥津 直道(敬称略)という、いずれも素晴らしい方た地です(公式サイトにそれぞれのアーティストのプロフィールも掲載されているので、ご覧ください)
 会場は今回も新宿眼科画廊です。(2021年の展示の様子はこちら

MALE ART 2022 男のフェチズム展2
会期:2022年7月15日(金)〜27日(水)
会場:新宿眼科画廊  
開場時間:12:00-20:00(水曜日は17:00まで)
※木曜日休廊





7月27日〜8月1日 東京
JIRO-ART EXHIBITION

 ポップでカラフルでゲイテイストなグラフィック・アートで人気のJIRO-ARTさんが、夏らしく「祭」をテーマにした個展を開催します。江戸前の粋な男たちを中心に山笠、裸祭り、よさこい、阿波踊り、ねぶた、エイサーといった各地の祭姿も登場。浴衣姿の男たちも描きました。明るく賑やかな雰囲気の個展です。オリジナル扇子、黒柴Tシャツも販売予定です。
 
JIRO-ART EXHIBITION
会期:2022年7月27日(水)~8月1日(月)
会場:DESIGN FESTA GALLERY EAST203(渋谷区神宮前3-20-2)
開館時間:11:00-20:00(最終日は17:00まで)
入場無料


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